ジャンルを越えて日本のアーティストが集結した<SATURN>レポート
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長い時間、道なき道を試行錯誤しながら 日本人オンリー、そしてジャンルも問わないアーティストが、大阪に集結したイベント<SATURN>!
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2004年5月15日土曜日。大阪で国内アーティストによるすっごいラインナップのオールナイト・イベントが行なわれた。会場は大阪ドームのスカイホール、球場をグルッと一周取り囲むこの場所は、土星の輪のよう形を想像していただければいいだろうか。よってイベント・タイトルは<SATURN(=土星)>。プロレスの興業なども行なわれる相当大きいこの会場でのこのイベントは、チケット・ソールドアウト! それにしてもフェスを抜きにすれば、これだけの日本人アーティスト・オンリー、しかもジャンルを問わないラインナップはいつ以来だろう。今年上半期、いや今年一年を通しても屈指の好企画に早くも興奮してくる。
開場は19時、ここから次の日の朝6時までイベントはノンストップ。”ライヴ・ステージ”と”DJステージ”の2つが真逆のポジションにセットされ、その両サイドの間にはチル・スペース、物販、そして飲食のテントなどが賑やかに営業している。 まずDJステージに行ってみると、2面の巨大スクリーン(映像は宇川直宏)を背にクラナカがDJイング。同じ頃、ライヴ・ステージではBoom
DJステージでは、’90年代の全てに最前線で走り続けたDJ さて、新世紀のニューヒーローであKENTAROは、”音楽に壁はない”をテーマにしているが、この日のプレイを聴けばそれがどういうことなのかがすぐに分かっただろう。そしてKENTAROがさらに上手くなっていることに一同仰天した。‥‥もう、ため息も出ません。
続いて、ドドドド怒濤!のプレイでベルトの穴2つ違うドデカさと、エクストリームなプレイで失神しそうになったのが石野卓球。もう圧巻っていうか、信じられないくらいパワフル。こんなに圧倒的なプレイをする人って、世界広しと言えども知らないんだな、と大将も卒倒するにちがいない。ハードなんだけど痛くなくて、こんもりと太くて、激踊れるサウンドだ。
そして同じ時間のライヴが、こちらも完全にエクストリームな領域にいってしまっているボアダムス。EYEが発振器を振り回し、雄叫びをあげながら始まったそのライヴを観て、なんか泣けてきた。すごい光景(映像は大阪のVJデュオ、ベータランドが担当)で、すごいパフォーマンスに、うまくあてはまる言葉が、数日経った今でも見当たらないのだが、音とは、音楽とは、ライヴとは何なんだろう? そして僕達はそれらになぜ惹かれ続けるのだろう? という疑問に真摯に向かい合った結果、それが独自の姿で提示されていたという事実。そこに感動したのだと思う。3人のドラマーが円形にスタンバイし、テレパシーを聴覚化したような、想像力の中枢(コア)をすごく自然に提示されたような、エクスペリメンタルだけどド真ん中なミュージック、そんなすごいライヴだった。
この後もライヴ、DJが堰を切ったように目白押し。石野卓球の後、場内の熱狂や絶叫の空気を一瞬断ち切るかのように自分の音世界へと誘った田中フミヤ。この熱すぎず、クールすぎずな世界観と、その完成度は一度知ってしまうと他では満足できなくなる。本人はまったく誇示しないが圧倒的な本物ぶりだ。そしてこの会場でもこの人ならではのプレイでスタートしたMOODMAN。背伸びしてないのになぜか目立ってしまう、そんな才人のプレイもよく聴いてみれば新たな展開も感じさせてくれた。そしてDJステージ最後は、再びクラナカ。 一方、ライヴはメンバー全員が揃いの黒の上下に身を包んだBUFFALO
それにしても、この面白さはなんだったんだろう。MOODMANは「日本ってホント面白いよね」と言い、THA この一晩で、フェスティバル・シーズンを前に、僕の心のスイッチは完全に押されてしまった。 取材・文●羽切 学 |
















