【ライヴレポート】KIRITO × D’ESPAIRSRAY、<Script Revision>に交差する世界線「みんな同じように戦っていると思えば寂しくない」

KIRITOとD’ESPAIRSRAYによる初のツーマンライヴ<THE CHEMICAL DESTRUCT – Script Revision – KIRITO vs D’ESPAIRSRAY>が8月23日、神奈川・川崎 CLUB CITTA’にて開催された。本公演は、KIRITOが2023年8月開催のワンマンライヴを皮切りに、「今後、対バンや主催イベントもやっていく」と、夏の恒例イベント化を公言していた<THE CHEMICAL DESTRUCT>シリーズの第4弾となるものだ。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。
改めて事実関係を整理しておくと、1999年にHIZUMI(Vo)、Karyu(G)、ZERO(B)、TSUKASA(Dr)によって結成されたD’ESPAIRSRAYは、HIZUMIの声帯治療に伴う活動休止を経て、2011年に解散に至った。その後、Karyuはキリト(Vo)率いるAngeloに加入し、ZEROとTSUKASAはTHE MICRO HEAD 4N’Sを始動。HIZUMIは2019年、NUL.の結成とともにヴォーカリストとして復帰した。
2022年、Angeloの活動休止を経て、キリトはソロ名義“KIRITO”としての活動をスタート。KaryuはH.U.Gほか、D’ESPAIRSRAYの楽器隊とLuv PARADEとしても活動を続けるなど、各々が新たなフィールドで歩みを進めてきた中、2025年にはAngelo、D’ESPAIRSRAYが相次いで復活を遂げた。
【D’ESPAIRSRAY】


こうした経緯の先に迎えたのが、今回のツーマン公演だ。遡れば2014年7月、Angelo主催イベント<THE INTERSECTION OF DOGMA>にてD’ESPAIRSRAYが一夜限りの復活を果たし、ゲスト出演したことがあったものの、ソロアーティスト“KIRITO”とD’ESPAIRSRAYが相まみえるのは、これが初となる。幾多の出来事を経て、この顔合わせが実現したことは実に感慨深い。
そんな関係性の深さのみならず、音楽的親和性も高い2組。先攻は退廃的な世界観をまとった重厚なインダストリアルロックを基軸に、独自のスタイルを築き上げてきたD’ESPAIRSRAY。後攻は攻撃的なヘヴィサウンドを武器に、唯一無二の音像を追求し続けているKIRITO (サポートメンバー:JOHN(G)、Yu-taro(G / NOCTURNAL BLOODLUST)、Chiyu(B / SLAPSLY)、Natsu(Dr / NOCTURNAL BLOODLUST))が、終始白熱のステージを繰り広げていった。
【KIRITO】


フロアを大きく沸かせたのは、互いのステージでそれぞれの楽曲を共演した場面だ。D’ESPAIRSRAYでは、「18年前に出したシングルで、当時の自分がステージで伝えたい思いや願いを書いた曲なんだけど、18年経ってもその思いは変わっていなくて、むしろ今、リアルに伝えられると思っています。このスペシャルな夜に、最高で最強のヴォーカリストを招いてやりたいと思います!」(HIZUMI)と、KIRITOを迎えて「KAMIKAZE」をツインヴォーカルで披露した。いつか最期が訪れるからこそ《生きた意味を残したい》《振り向かないそう決めた》と歌うこの楽曲は、両者の生き様に重なるようで、強い説得力をもって胸に迫った。
一方、KIRITOのステージでは、「Angeloが活動休止した後に作った曲ですが、Angeloの上手ギターだったら、どういうふうに弾くかな?と思って作った」と、初めて明かされた真実もありながら、HIZUMIとKaryuを迎えて「CROSS OVER THE WORLD LINE」をプレイ。“交差する世界線”を意味するタイトルを体現した本楽曲において、《物語はまだ続いているのさ》という一節をHIZUMIが歌い上げたことも印象的だった。

本公演のサブタイトル<Script Revision>とは、直訳すれば“スクリプト/脚本の改訂”。そこには、過去をなかったことにして完全に新しい物語を始めるのではなく、あくまでこれまで紡いできたそれぞれの物語を踏まえながら、ここから先の展開を新たに描き直していくという意志が込められているのではないだろうか。それはまさに、前述の時系列が反映されたものに違いない。
実際、両者ともラインナップに最新曲が組み込まれていたことは、2026年現在のステージを象徴するものでもあった。加えて、D’ESPAIRSRAYは「夜空」で《また偶然が重なり合い 巡り逢いたい》と結び、KIRITOは「NEOSPIRAL」で《究極の愛情で進化は遂げられる》と締めくくった。

さらに、当夜最大のハイライトとなったのはアンコールでの一幕。「Karyu、KIRITOがいるってことは、HIZUMIにも付き合ってもらってAngeloの曲をやろうと思います」というKIRITOの言葉に、フロアから大歓声が上がったのは言うまでもない。「いろんな世界線があっていいと思います。また交わる時もあるし、みんな同じように戦っていると思えば、寂しくないよね」──KIRITOがそう告げると、「Script error」(Angelo)で最高潮の光景を生み出し、眼福のシーンの数々とともに本公演のサブタイトル「Script Revision」を鮮やかに回収する終幕となった。
最後に「いろんな運命が重なって、D’ESPAIRSRAYとして対バンできて感慨深いです。次はAngeloがあるので、よろしくお願いします!」とKaryuが締めくくったように、9月25日〜10月4日にはAngeloとしての1年ぶりのステージとなるツアー<Angelo『THE TRINITY』>が開催される。そしてKIRITOは、11月14日から2027年1月10日にかけて全12公演を巡る「KIRITO Tour 2026-2027『OVERRIDE』」を新たに発表した。
幾多の出来事を経て、交差した二つの世界線。この夜は、それぞれが歩みを重ねてきたからこそ生まれたものだった。そして、彼らの物語はこれからも続いていく。
■<THE CHEMICAL DESTRUCT -Script Revision– KIRITO vs D’ESPAIRSRAY>
2026.8.23(日)@神奈川・川崎 CLUB CITTA’ SETLIST
【D’ESPAIRSRAY】
01.Lizard
02.MIRROR
03.REDEEMER
04.RAPTURE
05.Infection
06.PARADOX 5
07.Lost in Re:birth
08.KAMIKAZE w/ KIRITO
09.LOVE IS DEAD
10.夜空
【KIRITO】
01.PARADIGM SHIFT
02.SIGNAL
03.SOURCE CODE
04.THE ULTIMATE BEGINNING「ALPHA」
05.Golgotha
06.PLOT
07.CROSS OVER THE WORLD LINE w/ HIZUMI, Karyu
08.BALANCE
09.NEOSPIRAL
encore
en1.Script error w/ HIZUMI, Karyu
■<KIRITO Tour 2026-2027「OVERRIDE」>
▼2026年
11月14日(土) 神奈川・YOKOHAMA Bay Hall
open17:30 / start18:00
11月15日(日) 神奈川・YOKOHAMA Bay Hall
open16:30 / start17:00
11月22日(日) 神奈川・SUPERNOVA KAWASAKI
open17:00 / start17:30
11月23日(月/祝) 神奈川・SUPERNOVA KAWASAKI
open16:30 / start17:00
12月03日(木) 宮城・仙台Rensa
open18:00 / start18:30
12月05日(土) 北海道・札幌PENNY LANE24
open17:00 / start17:30
12月12日(土) 福岡・福岡DRUM Be-1
open16:00 / start16:30
12月19日(土) 愛知・名古屋ボトムライン
open16:30 / start17:00
12月20日(日) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
open17:00 / start17:30
12月25日(金) 東京・Spotify O-EAST(FC限定)
open18:15 / start19:00
▼2027年
01月09日(土) 東京・Spotify O-EAST
open17:15 / start18:00
01月10日(日) 東京・Spotify O-EAST
open16:15 / start17:00
▼サポートメンバー
JOHN(G)、Yu-taro(G / NOCTURNAL BLOODLUST)、Chiyu(B / SLAPSLY)、Natsu(Dr / NOCTURNAL BLOODLUST)
▼チケット
一般料金:9,300円(ドリンク代別/税込)
ファンクラブ先行料金:8,800円(ドリンク代別/税込)
スタンディング/指定席
ファンクラブ先行受付期間:8月23日(日) 21:00~9月8日(火)23:59
※12/25 Spotify O-EAST(FC限定)公演に関しては全席指定公演
※制限枚数:お一人様1公演につき2枚まで ※同行者は非会員可
※12/25 Spotify O-EAST公演のみ FC会員のみお一人様1枚まで
※3歳以上有料/別途手数料あり
詳細:https://bit.ly/4gs3aZQ
■MUCC主催イベント<LuV Together 2026>
9月6日(日) 茨城・⽔⼾市⺠会館 グロービスホール
open15:00 / start16:00
出演(順不同):KIRITO / Azavana / lynch. / MUCC
▼KIRITOサポートメンバー:
JOHN (G)、Yu-taro (G / NOCTURNAL BLOODLUST)、Chiyu (B / SLAPSLY)、Natsu (Dr / NOCTURNAL BLOODLUST)
詳細:https://kiritoweb.com/info/live/5754/
■Blu-ray & DVD『KIRITO Tour 2026「THE SHIFT COMPLETE」』
2026年9月16日 リリース
【通常盤(DVD)】
IKCB-80041 / ¥7,260(税込)
収録内容:6/7 LIVE映像全曲収録
詳細:https://kiritoweb.com/discography/dvd-blu-ray/5665/
■Angeloツアー<THE TRINITY>
09月25日(金) 大阪・なんばHatch
open18:15 / start19:00
09月27日(日) 愛知・名古屋DIAMOND HALL
open17:15 / start18:00
10月04日(日) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
open16:45 / start17:30
詳細:https://www.angeloweb.jp/live/
■Angeloベストアルバム『ECLIPSE』
2026年9月23日(水)リリース
詳細:https://www.angeloweb.jp/discography/?type=album







