【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話068「LuckyFes体験がこころの栄養補給になりますように」

2026.08.18 13:21

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先日「<LuckyFes’26>異なる文化が混ざり合う、リアルな体験価値」というタイトルで記事を書いたばかりだけど、ここではフランクに極めて個人的な感想…というか、独り言を。

まあ、結局は上記記事で述べたとおりなんだけど、別の言い方をすれば、LuckyFesが目指しているのは「音楽」と「アート」と「食」という3つのアトラクションが充実したディズニーランドのような夢の国なんだと思っている。この感覚というか方向性が、他の音楽フェスと根っから違うポイントだから、LuckyFesは未だ異端に映るのよ。もちろん誰も作ったことのない設計思想だからどうなるかわからないし、そもそも私の意思で作られているものでもないので、単なる戯言なんですけど、ね。

私はミュージシャンを辞めて以降ずっとメディアに従事してきたけれど、雑誌でもウェブになってもAIが進化しようとも、一貫して変わらないのは、メディアというのは「求めていない情報を提供するべき」という思い。人生なんてね、求めたものじゃなくて、意図せずして触れてきたものばかりで構成されているのよ。ホント。不思議なもので、人生の履歴をバラして分析してみれば、出会いと御縁で構成されていたことが良くわかる。ひとりで生きてきたわけじゃない。

だからこそ、知らない世界と触れあうことが、何よりも宝になる。今やフェスなんて多大な影響力を持つメディアなんだから、音楽界隈も混ざって溶け合って、「全く興味なかったけど、なんか良かった」とか「見てみたら、凄くて感動した」とか、そういう「求めてなかった体験」がアチラコチラにあることが凄く大事。LuckyFesはそういう特別な設計なのよ。だから、ひとりでも多くの音楽好き(ロックでもヒップホップでもアイドルでもアニメでもVTuberでも何でもいい)にLuckyFesを体験してもらい、今まで触れてこなかった界隈の楽しさや魅力を一欠片でも摂取して欲しい。期待を超えて新しい発見とか知らなかった刺激がたくさんあって、それが「楽しかった」を飛び越えて「なんか、自分、凄かった」になる。

あとね、家族で来てほしいとアナウンスする裏にも、またひとつ隠れた思いがある。

おおよそ子どもにとってお母さんは、「はやく寝なさい」「宿題は?」「手を洗いなさい」「お行儀悪い」…と、いつも怒っている口うるさい存在でしょう。そんな姿ばかりを見ているのが日常で、それが通常運転。それ以上でも以下でもない。お母さんというのはそういう人とラベリングしてしまう。

そんなお母さんが、まるで少女のようにタオルを回し飛び跳ね歌い楽しんでいる姿というのは、子どもにとって、驚きとともにお金では買えない刺激と発見でね、そういう姿を見せてあげられるのは、かけがえのない大きな宝、どでかい心の栄養になる。「じゃあ僕も」「私も」と、タオルをバカ回ししても怒られない。芝生を転げ回っても「汚れるからやめなさい」って言われない。限界突破が許される。それが天国。

いくらはしゃいでも叱られない、家族ぐるみで音楽を楽しめる…そんな非日常な特別な場所を経験させてあげること、そんな空間を楽しめる機会を子どもに与えてあげることこそ、今後の音楽業界にとっても欠かせないものでしょ?そのためのLuckyFesです。

本当に大事なのは、こころの栄養補給なんですから。

文◎烏丸哲也(BARKS)

追記:念願叶った宝鐘マリンとハコス・ベールズというホロライブ・メンバーの<LuckyFes’26>参加は、素晴らしいパフォーマンスと温かなフレンズの歓声で大成功を収めてくれた。それぞれにその後の配信でもその手応えを語ってくれていて嬉しかったけど、とはいえマリン船長は想像以上にナーバスだったようで、自信よりも不安が勝っていたみたいだ。いつものフィールドとは全く異にした野外フェスという環境が、どえらいアウェイなのではないかという不安。僕ら第三者は「んなこたない、絶対盛り上がる」と勝手に確信していたからLuckyFes参戦を懇願してきたわけだけど、当の本人はそんな簡単に拭えるものじゃないってことですよね。なんかごめんなさい。船長が「キミたちー」ではなく「みなさーん」と呼びかけ、ベーちゃんのことを「ハコ太郎」ではなく「ハコス」と呼んでいたところにも、現場の空気に合わせたデリケートな心模様が見えていた。でも次回は問題ないですよね?会場を埋め尽くす全員を一味にしちゃってください。2026年は本当にありがとう。感謝しています。

2026年8月10日(月)@LuckyFes’26 WING STAGEにて

◆【コラム】BARKS烏丸哲也の音楽業界裏話まとめ