【インタビュー:後編】黒夢、アリーナ公演<THE PERFECT DAYS TO DIE>と怒涛のフェス出演を語る「恐れることもない。どう転がっても黒夢でしかない」

■暴れて泣くっていうのがロックフェスの特徴
■怒りとか笑いとかないのかなって
──アリーナ会場の3DAYSとなると、演出面などで特別な趣向があるのかなと思ったのですが。
清春:曲順は違うよね。最後の日(7月19日)は人時さんの誕生日なので、人時さんがセットリストを考えました。
人時:「考えろ」っていきなり言われて、「え!」ってなった(笑)。
清春:「なるほど、こう来るか」って。だいぶ変則的ですよ。
人時:かもしれない。かなり考えました。

──サポートメンバーの顔ぶれは?
清春:ドラムのSATOKOちゃんと、ギターのKOKI(The BONEZ)くんは全公演。2日目と最終日はDaikiも弾きます。
──Daikiさんは今回のリテイクアルバムのレコーディングでも多くの曲でギターを弾いています。
清春:我々的にはウチでプレイするのは問題ないと思ってるので。それと、初日は堀崎(翔)くんっていうギタリストが加わります。先日の岩手のフェス(FIGHT BACK 2026)でも弾いてくれたんですけど、今回はスケジュールの都合で1日しか弾けないんです。でも、めちゃくちゃ上手いですね。すごいですから楽しみにしていてください。で、2日目だけホーンセクションがいるんだよね。
──2日目だけですか。これだけの情報を頭に入れても、どんなライヴになるのか予想がつかないです。
人時:そうは言っても、初日をやってみて変える可能性もありますからね。ここに清春さんというプロデューサーがいますから(笑)。
清春:がんばろうね(笑)。
人時:はい。<THE PERFECT DAYS TO DIE>のタイトルに恥じないようなライヴにしたいです(笑)。

──そしてTOYOTA ARENA TOKYOの3DAYS終了後もフェス出演が続々と決定しています。
清春:でも、去年より少ないかも。去年はBRAHMAN主催フェス<尽未来祭 2025>やLUNA SEA主催フェス<LUNATIC FEST. 2025>など、アーティスト主催フェスが多かったからね。あと、SiMの<DEAD POP FESTiVAL>にも出たか。今年は僕ら、今のところアーティスト主催フェスはないんじゃないかな。
──黒夢がこれだけ多くのフェスに出るという未来を想像していませんでした。去年からのフェス出演の感触はいかがですか?
清春:我々はいわゆる元祖ヴィジュアル系のひとつじゃないですか。黒夢の捉え方って、どのアルバムやシングルを聴いたか、その時代によって違う。「少年」のイメージの人もいるし、昔から聴いてた人は「BEAMS」とか、もっと前のデビュー曲ぐらいのイメージを持ってる人もいて、人それぞれ。で、僕らみたいなバンドが50代になって、何の不思議もなくフェスに出られてるのって、あまりないですよ。
──すでに去年、各地で伝説を作られたと聞いていますが。
清春:全然伝説になってないですけど、通常のフェスのルールに従わないというか、よく知らないだけのダメな人たちなんですよ。ちゃんとやらないっていうか(笑)。
人時:ふふふふふ。
──<LUNATIC FEST. 2025>ではLUNA SEAのカバーを2曲連発、<尽未来祭 2025>ではBRAHMANのカバーを2曲連発しました。とりわけ<尽未来祭 2025>の黒夢のステージは圧巻でしたが。
清春:気合いは入りましたよね。お客さんもよかったし。

──’90年代パンク/ハードコアの出演者ラインナップだったこともあって、客層も当時からの世代が多かったですね。ところで、先ほどおっしゃった「フェスのルールに従わない」というのは?
清春:これはTOSHI-LOW (BRAHMAN)くんと話すんですけど、いわゆるフェスってなんでそんなに暗黙のルールがあるのかなっていう。30分で8〜9曲やるのが普通とか、信じられない。でも、’90年代後半ぐらいからフェス文化が続いてきたことによって、それが普通になっていったんですよね。我々のファンはワンマンが初めてだった人が多いから、“ライヴってこういうもんだよ”っていう教育が、それぞれバンド毎にあったと思うんですよ。初めて観るライヴがフェスだっていう子が少なくない今の若い世代に、“これがロックだよ”っていうことを教えるのは、アーティスト自身かフェスを作ってる人たちになる。でも、どこかで間違えたんだとは思うんですよね。否定はしてないですけど。
──と言いますと?
清春:タイムスケジュールどおりの中で何曲やるとか、盛り上げ方も含めて、どうやったら成功なのかってことに一生懸命ですよね。でも、50個ぐらいバンドが出てたら、50個ぐらい同じような喜び方ができるわけがないんですよ。それをしようとした時代がきっと何年かあったんだとは思う、それも強烈に。“暴れて、泣く”っていうのが、日本のロックフェスの特徴だと思うんですね。僕ら世代だと、その2つしかないの?と思うわけです。怒りとか笑いとか、ないのかなって。だから、フェスに出ることもPRなんだなと感じた1年だったかな。人時さんはフェスに興味がないと思いますよ(笑)。
人時:はははは!







