【速レポ】<CROSS ROAD Fest>wyse、2日目トップバッター「最高な1日になるんじゃないかと思ってます!」

2025.11.16 13:59

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1990年〜2000年代のロックシーンを一世風靡したヴィジュアル系バンド延べ15組が集結する<CrossRoad fest>。La’cryma Christi、SHAZNA、Plastic Tree、FAIRY FORE、Psycho le Cému、Waive、D’ESPAIRSRAYが出演した初日<DAY1>を終え、2日目<DAY2>にはLa’cryma Christi、PENICILLIN、FANTASTIC◇CIRCUS、SHAZNA、L‘luvia、wyse、Waive、LM.Cが出演。BARKSではこちらの特設ページにて、クイックレポートを掲載していく。

2日目のトップを飾ったのは、昨年2024年に結成25周年を迎えたwyseだ。1999年に結成した彼らは2005年に解散、その後、2011年に再結成、充電期間など紆余曲折を経て、現在も活躍し続けている。今年に入って彼らはインディーズ時代の楽曲再生ツアー<Live Tour 2025『1999 – 2001』>を開催。その完結編のライヴが12月7日に東京・Veats Shibuyaで控えている。

◆ライブ写真

wyseの魅力は楽曲自体が時代を超越した煌めくメロディを放っていること。そして、メインボーカルの月森とベースボーカルのTAKUMAが対照的とも言える声質を持つこと、全くタイプの違う音色とフレーズを奏でるHIROとMORIのツインギターが絶妙なバランスで混ざり合っているロックバンドなことだ。再結成後の彼らはインディーズ時代のナンバーもリテイクして音源に残しているが、初期からwyseの曲は完成度が高かった。

オープニングSEが鳴り響くと、ウェルカムのハンドクラップ 。4人は全員黒で統一した衣装で登場。ライヴは、結成時のデモテープに収録されていたアッパーでダイナミックなナンバー「Feeling」で幕を開けた。上からも下からも火花が散る派手な演出、熱い演奏に歓声が上がる。

続けて、ライブでたびたび演奏されていきたハートウォーミングでメロディックな名曲「無色の雪」。冬ソングをダイヤモンドダストのようにキラキラさせるのもwyseらしさ。HIRO(G)が開放感に満ちたソロを響かせ、希望と儚さが背中合わせの歌を月森とTAKUMAが掛け合いのスタイルで届けた。

「いい景色だし、幸せです。会いに来てくれたみなさん、ありがとうございます。昨日も素晴らしい1日になったと聞いてます。今日は今日でしかない時間、ここでしか鳴らない音、最高の時間を届けたいと思います」──TAKUMA

客席に「wyse知ってる人?」と問いかけ、挙がる手の多さに驚き、今年が26年目で結成日が2月14日。PENICILLINと同じ結成日だということに触れると拍手と驚きの歓声が上がり、改めて感謝の気持ちを伝えた上で、近年のwyseの音楽を支えているドラマー・shuji(ex.Janne Da Arc)を紹介。「今日は思いきり遊んでいこうぜ!」と叫んだ。

MCを挟んだ後はメジャーデビュー後のシングル収録曲を2曲続けて投下。痛快なビートとキャッチーなメロディが融合するナンバー「Air」ではイントロでスモークが噴射され、メンバー同士が絡んだり、上手、下手へと動き回るアグレッシブなアクトが繰り広げられ、月森とTAKUMAの掛け合いもスリリング。アッパーなサウンドに甘酸っぱいメロディが絡みあうwyseのライヴは久しぶりに見る人、初めて見る人も胸アツにさせる不思議な魅力、青春感がある。そして、ブルーグリーンのレーザー光の中、16ビートの洗練されたポップチューン「終わらない夜のマーメイド」ではMORI(G)がメロディックなギターソロで魅了し、オーディエンスが手を振って応えた。

「楽しんでくれてますか? こっちは楽しいよ! フェスってイベントなのでトップバッターにはいろいろな役割があると思うんですけど、単純にみんなに楽しんでもらいたい! 来てよかったなと思ってもらいたい! 喜んでもらいたい! それだけです。それが残れば、どんどんバトンのように繋がって最高な1日になるんじゃないかと思ってます!」──TAKUMA

濁りのないまっすぐな想いを届けるのもwyseらしく、会場でミュージックカード(wyseの曲が10曲ダウンロードできるとのこと)を来場者全員に無料配布していることを報告。当初はデモテープにしようという説もあったとTAKUMAが話すと好かさず月森が突っ込み、変わらない凸凹バディも健在だ。

「最後にこの曲を届けます!」と前置きして演奏されたのはwyseのライブの本編ラストやアンコールで演奏されてきた、《僕はまだ 未来を信じている》と歌う、これも名曲の「I believe」。空に広がっていくようなサウンド、涙を笑顔に変えていく意志を刻んだ歌に場内が幸せな空気に満ちていき、大歓声と力強い拍手が沸き起こった。

結成26年目、音楽的に進化を遂げながらも、そのビジュアルも含めてwyseがライヴやオーディエンスに向かい合う清々しいほどにピュアで真摯な姿勢は何も変わっていない。幕張メッセの会場全体を色彩豊かにブライトな光で包み込んでしまうwyseのパワーとオリジナリティを再確認したアクトだった。

取材・文◎山本弘子
撮影◎今元秀明

■セットリスト
1​. Feeling…
2​. 無色の雪
3​. Air
4​. 終わらない夜のマーメイド
5​.I believe

■<CROSS ROAD Fest>
【DAY1】11⽉15⽇(土) 千葉・幕張メッセ 幕張イベントホール
open12:00 / start13:00
【DAY2】11⽉16⽇(日) 千葉・幕張メッセ 幕張イベントホール
open10:30 / start11:30
〒261-8550 千葉市美浜区中瀬2-1

関連リンク
◆BARKS<CROSS ROAD Fest>クイックレポート
◆<CROSS ROAD Fest> 特設サイト
◆<CROSS ROAD Fest> オフィシャルX
◆<CROSS ROAD Fest> オフィシャルInstagram

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