【インタビュー】Ran、活動5周年の集大成アルバム『awkwardness』に「日常にあるさまざまな違和感」

2025.07.30 12:00

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■5年間大事にしてきたことと
■アルバムの良さを伝えるライブに

──コラボ三部作も含めて、今回は改めてRanさんの挑戦がたくさん詰まっていますし、最初のほうで「リアルタイムな作品」だという話がありましたが、今の自分自身とも向き合ったアルバムのようですね。

Ran:この1枚を通して、新しいものを受け入れながら、そこにどう向き合っていくかがテーマになったというか。自分に向き合うことも含めて、そういう部分が成長ポイントになったかな。

──5年前の自分が考えていなかったところまで進んでいってる感じもありますか?

Ran:本当にそうで……ちょっと、怖いですよね(笑)。細かいことを言えば、まず“配信に加えて、CDアルバムを出してもらえるの!?”っていう嬉しさがありますし。とてもこだわったアルバムなので、できれば皆さんには現物を手に取っていただきたいです。アートワークやブックレットはCDやアルバムにとって一番わかりやすく、楽しめるところだと思うので。そういうところにもたくさんアイデアを詰め込んだので、ぜひ見ていただきたいです。

──通常盤と初回限定盤とがありますが、それぞれのアートワークのイメージも聞かせてください。

Ran:そもそも最初は通常盤だけのリリース予定だったんですね。で、タイトルにある“違和感”をデザインに落とし込みたかったので、ジャケット撮影も、私をくり抜くことを想定して作りました。そこから、DVD付きの初回限定盤も作りましょうという話が出たときに、私自身、元の写真がすごく気に入っていたので、初回限定盤はシンプルなデザインにしていただいて。アートワーク作りは本当に楽しくて、これはご褒美だと思って楽しみました。実は、この写真の部屋に貼ってある映画のフライヤーや置いてあるレコードは、私の好きなアーティストや作品を踏襲しながら、何度も話し合いや作業を重ねてデザイン部の方に作っていただきました。

──今回、ボーナストラックとして小片リサさんに提供した楽曲のセルフカバー「幻 -self cover-」が収録されました。普段Ranさんは、ギターでの弾き語りがメインですが、この曲ではピアノと歌という構成ですね。

Ran:原曲となる小片リサさんバージョンのアレンジがあって、その後、私のオフィシャルYouTubeチャンネルにツインギターでの弾き語りバージョンも公開しているんです。だから、アルバムにまたギターの弾き語りを入れるのもなっていうのがあって。ピアノとの一対一のアレンジはこれまであまりやってこなかったので、これも初めての挑戦です。ピアノを弾いてくださった小野塚晃さんと一緒にスタジオに入って録りました。スリリングでしたね、久しぶりに緊張が目に見えてわかるくらいに(笑)。小野塚晃さんには何度も何度も弾いていただくことになっちゃったんですけど、とても優しい方なので「全然大丈夫だよ」って言ってくださって。結局5テイク以上は録りました。

──「幻」はもともと提供曲でしたが、思い入れの深い曲になったようですね。

Ran:小片さんに歌っていただけたというのが一番嬉しいことですし、原曲アレンジも一本の映画がはじまるようで、すごく素敵ですよね。歌うたびに、もう一回歌いたいなと思うくらい好きな曲なんです。小片さんがアルバムリリース(2024年6月発表『montage』)されたときに、ラジオ各局で毎回違うギタリストの方と「幻」を披露してくださったんですけど、それもすごく嬉しかったんです。

──楽曲制作者としては光栄なことですね。

Ran:はい。小片さん流に「幻」という曲を解釈していただいたことも嬉しくて。“あたしが悪かった”というフレーズが何回も出てくるんですけど、以前対談した際に、その心情の変化などもお話いただいて。曲を理解する感性が素敵な方なんですよね。そういうことを経たことで、またもう一度書きたいし、歌いたいなと思いましたね。

──アンサーソングですね、期待しています。そして9月から、アルバムを携えたツアー<Ran LIVE TOUR 2025 -awkwardness->がスタートします。ファイナルとなる東京公演はバンドセットによるライブで、ワンマンですね。

Ran:昨年のワンマンと一緒のバンドメンバーで臨みます。皆さん、お忙しい方ばかりなんですけど、またご一緒いただけることになったので、このアルバムがどういうものになるのかとても楽しみなんです。

──地元・福岡を皮切りに、名古屋、大阪、東京をまわります。

Ran:アルバムを引っ提げてのツアーは久しぶりで、しかも4都市をまわるのはレコ発としては初めてのレベルなので。しっかりとアルバムの良さを伝えるライブにしたい、というのが一番にあるんですけど、そこにプラスして活動5周年でもある。5年間、弾き語りで培ってきたものや、大事にしてきたことが伝えられるようなライブにしたいですね。聴いてくれる皆さんが楽しんでくれて、良かったなと思えるようなステージにしたいと思っています。

取材・文◎吉羽さおり

 

▲初回限定盤
▲通常盤

■フルアルバム『awkwardness』
2025年7月30日(水)発売
【初回限定盤 (CD+DVD)】
JBCZ-9161 / JBBZ-9161 5,500円(税込)
※スリーブ仕様
【通常盤 (CD)】
JBCZ-9162 3,300円(税込)

▼CD収録曲
01 予感
 作詞 作曲:Ran 編曲:宮永治郎
 ※「フジトランス グループ」TVCMソング
02 Lady Frappuccino, feat.植田真梨恵
 作詞 作曲:Ran/植田真梨恵 編曲:森良太
03 シトラスを奪って
 作詞:Ran 作曲:戸嶋友祐 編曲:戸嶋友祐
04 なんでもない人
 作詞 作曲:Ran 編曲:宮永治郎
 ※ドラマ『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』第1話エンディング曲
05 あなたと
 作詞:Ran 作曲 編曲:h-wonder
06 あの日 feat.新山詩織
 作詞 作曲:Ran/新山詩織 編曲:黄勝日
07 ドリアン feat.mihoro*
 作詞 作曲:Ran/mihoro* 編曲:坂本夏樹
08 少女たち
 作詞 作曲:Ran 編曲:村田有希生
bonus track
09 幻 -self cover-
 作詞 作曲:Ran piano:小野塚晃

▼BONUS DVD収録内容
<Ran one man live ‒ heart ‒>
公演⽇:2024年9⽉28⽇(⼟)
01 ⿊い息
02 ドリアンfeat.mihoro*
03 おれんじ
04 シトラスを奪って
05 piece of gum
06 Lady Frappuccino, feat.植⽥真梨恵
07 sheets
08 そんなこと
09 あなたと
10 蘇⽣
11 華たち
12 愛おしい⽇々
13 あの⽇feat.新⼭詩織
14 夜逃げ
encore
en1 幻 (弾き語りver.)
en2 ねぇ (弾き語りver.)
en3 ご飯の⾷べ⽅

 

■<Ran LIVE TOUR 2025 -awkwardness->
【福岡公演】
09月11日(木) LIVE HOUSE Queblick
open18:00 / start18:30
with 牟田紗代美 / 松尾知華 / 碧海 / rino
▼チケット
ADV:¥2,500- DOOR:¥3,000-(+1D)
https://eplus.jp/sf/detail/4356140001-P0030001
【名古屋公演】
09月13日(土) LIVE HOUSE CIRCUS
open17:30 / start18:00
with 青いガーネット / ASANA / 里緒
▼チケット
ADV:¥3,500- DOOR:¥3,900-(+1D)
https://t.livepocket.jp/e/hxviw
【大阪公演】
09月14日(日) hillsパン工場
open16:30 / start17:00
with 青いガーネット / 山口華穂
▼チケット
ADV:¥3,500- DOOR:¥3,900-(+1D)
http://livehillspankojyo.com/detail.cgi?code=hXOtJpVm
【東京公演】※ワンマンライブ
10月10日(金) SHIBUYA TAKE OFF 7
open18:30 / start19:00
▼チケット
ADV:¥5,000- DOOR:¥5,500-(+1D)
https://t.livepocket.jp/e/ran_awkwardness1010

 

■関連リンク
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