Nitro Microphone Underground(以下Nitro)は、Bigzam、DABO、Deli、Gore-Tex、Macka-Chin、Suiken、S-Word、XBSの8MCからなる集合体。
元々ソロとして各自がマイクを握っていたが、普段から“つるみ”の延長としてライヴや作品に一緒に参加することが多く、Nitroが結成されたのは必然的だったと言えるだろう。特に日本語ラップシーンで第二世代と呼ばれたDABO、Gore-Tex、Macka-Chin、Suikenの4人は、'97年作Shakkazombie「共に行こう(Version Pure)」で早くも揃って客演している。
他にもこの頃から各人が次第に多くの客演をこなし、SuikenやGore-Texはソロ作をリリースするなど盛んに活動していく。
S-Wordは、MuroやBooなどのK.O.D.P周辺の客演をこなし確実にプロップを集め、XBSは'99年作Shakkazombie「64 Bars Relay」にSuikenと共に参加、ラップを初お披露目した。
| . | DeliはNitro結成以前に作品はないが後、一番多くソロ作をリリースしている。BigzamもP.H.の作品に参加するなどこれからの活躍に期待大。
現在SuikenとDADOがソロ・アーティストとしてメジャー契約を結んでいるが、今後全員がソロ作をメジャーからリリースする可能性もあるだろう。それほど彼らのポテンシャルと人気は高い。
Wu-Tang Clanを引き合いに出されることが多い彼らだが、その共通点は“多人数”“各MCの役割分担やキャラ立ちが明確”という二点ではないだろうか。ただ現時点で、キャラ立ちのすみ分けはまだはっきりしているとは言えないだろう。
しかし、彼らの“ルーズさ加減”や“作られてない感じ”などの色は既につき始めているのは確か。その独特な雰囲気は唯一無二であって決して真似できるものではなく、彼らの活動がこれからの世代に大きな影響を与えるだろう。 |