【ライブレポート】甘党男子、8周年の集大成。スイーツと笑顔が溢れた一夜

2025.05.06 03:00

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シュークリーム、プリン、ガトーショコラ——「スイーツ」がコンセプトのユニット、甘党男子。スイーツが似合う男性を選ぶコンテストのファイナリストで結成された彼らは「ワールドスイーツトレンドアイドル!」という言葉を掲げ、お菓子くばり活動やライブを2017年から続けてきた。そんな甘党男子が結成8周年を迎え、フリーライブ<あつまれ あまとうの盛>をヒューリックホール東京にて開催した。

◆ライブ写真

開演時刻を回ると、お菓子のパッケージがデザインされた衣装を纏ったメンバーが1人ずつ登場。お馴染みの「いただきまーす!」という挨拶をすると、「杏仁ソフト」でライブはスタート。続けて定番の盛り上がり曲「プリン」や彼らの大人な魅力が炸裂する「ティラミス」を投下し、一気に甘党男子ワールドを作り上げていく。

自己紹介を終え、三上が「次の曲からはみんなで踊りたいんですわ。みなさん、踊る準備はできてますか?立ちましょう!」と呼びかける。大人可愛い&かっこいいナンバー「カヌレ」でキッズダンサーと息の合ったダンスを披露したあとは、コール&レスポンスが楽しい「ガトーショコラ」を挟み、たい焼き担当・神久保翔也のラップパートが光る「たいやき」へ。片足ジャンプで横移動する振り付け中に、石塚利彦以外のメンバーが突然ストップ。ノリノリで進み続けた石塚が「おい!」とつっこみ、会場から笑いが起こるお茶目な一幕も。ファンたちもリズムに合わせて身体を揺らしたりペンライトを振ったりして、思い思いに楽しんでいる様子が伺えた。

メンバーたちがいったん捌け、ステージ上のスクリーンにインタビュー映像が流れ出す。8周年を迎えた彼らの素直な声からは、活動を心から楽しんでいる姿勢がにじんでいた。成瀬敦志が「コロナ禍で仕事がほぼない状態になっても甘党男子を辞めるという選択肢はなかった」と語っていたが、彼らはどんな壁が合っても常に前を向いてきたのだと改めて実感。アイドルオーディションで選ばれたのではなく、スイーツが好きという共通点で集まった彼らだからこそ、「スイーツをもっと多くの人に届けたい」という揺るぎない思いを持っているのだと再認識した。

段々に重なったフリルがついたメンバーカラーのジャケット(白色の菅井は黒)に白いパンツという新衣装でメンバーたちが再登場すると、観客席からは歓声が上がる。8周年の感謝の気持ちを「バームクーヘン」に込めてファンへ届けたあと、「どうですか!?」と改めて新衣装をお披露目。そして新衣装のモチーフにもなっている新曲「ショートケーキ」を披露した。ショートケーキは甘党男子の楽曲にありそうでなかった王道スイーツ。明るく弾けるメロディは、まさに“彼ららしさ”の結晶。初見でも自然とノれて笑顔になれる様子が伺えた。

撮影OK&メンバーによるお菓子配りタイムが実施された「スフレ」とリフレインする“ラムネ”のワードが印象的な爽やかソング「ラムネ」を終えると、あっという間に終盤戦へ。sugar(甘党男子のファン)のことを歌った曲「Mochi」ではこれまでの活動中の写真がスライドショー形式でスクリーンに映し出され、8年間の歩みを振り返るエモーショナルな時間に。本編ラストを飾るのは、「シャーベット」。青春感あふれる楽曲と「これからも想いだけは変わらず突き進んで、みなさんを少しでも笑顔にできるように精進していきたいと思います。本日は本当にありがとうございました!甘党男子でした!」という言葉でドラマチックに締め括った。

アンコールでは「マシマロ」、「アンパン」、「シュークリーム」の3曲を披露。メンバー
、みっころ(スポンサー企業「コロンバン」のキャラクター)、ファンたちによるTikTok撮影もあり、終始お祭りのような楽しい空間が広がっていた。また、本公演では子ども食堂にお菓子を届ける活動を開始することや、ニューシングル「ショートケーキ」のリリース、グループ市場最大規模となる文京シビックホールでのワンマンライブ開催が発表された。そして最後は「スイーツが繋いでくれた縁を9年、10年と繋いで、これからもみなさまと楽しい時間を一緒に過ごせるように頑張っていきます!過去最大規模のライブも発表されて、これまで以上に頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします!」という宣言で、8周年ライブは幕を閉じた。

この日の観客席には親子、夫婦、女性グループ、男性グループなど幅広い客層のファンが集結していた。たくさんの人を笑顔にするお菓子と同じように、甘党男子も老若男女問わず愛されている。ライブ前に実施された囲み取材でも「ドリフターズのような国民的な存在になりたい」「いつまでも楽しいことを追い求めるグループでいたい」「甘党男子という新たなジャンルを作って唯一無二の存在になりたい」など、未来に向けてワクワクするような発言が多く見られた。「スイーツで笑顔を届けたい」——その想いを胸に、甘党男子は“国民的存在”への階段を一段ずつ登っている。

文◎伊藤美咲

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