【インタビュー】-真天地開闢集団-ジグザグ、横浜アリーナ初ワンマン放送前に語る<天ト地>という挑戦「本当に良かった。幸せでしかなかった」

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■ツアーでは毎回なにかしら起こる
■とんでもないんですよ、二人とも


──そのEP『Gran ∞ Grace』を引っ提げて行われたのが、2024年11月から12月にかけて行われた<ホールツアー2024「全国開闢禊 -天ト地-」>です。

命:前回ツアーがアルバム(『慈愚挫愚 四 -最高-』2023年10月発表)を引っ提げたツアーで、今回もツアー前にEP『Gran ∞ Grace』のリリースがありましたけど、それを押し出すという名目ではなかったんですね。なので、純粋に今、この規模でできる最良の禊(ライブ)をする、ということがテーマみたいな感じでありました。

──それは少し意外といいますか…というのは『Gran ∞ Grace』収録5曲は、すべてライブのポイントになる場所に置かれたセットリストでしたし、役割をしっかり果たしていましたよね。

命:そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。やっぱり新曲って、そうなれるかどうかが一番不安なんですよ。結局、ライブが昔からの王道曲頼りになってしまうのって、あるあるだと思うんです。昔の曲を演奏しないと盛り上がらない、みたいなね。そういう意味ではリリースしたばかりの新曲がライブのキーになってて、そこに対する評価が高かったことは、よっしゃ!という感じで(笑)。


▲龍矢 -ryuya- (B)

──そのツアーファイナルは横浜アリーナでした。過去最大規模のアリーナ公演をツアーファイナルに据えるという話が出た時は、どんなことを思いましたか?

命:“ええっ…いけるのか?”っていう(笑)。ただ、最初はそう思ったけど、ツアーまでにいっぱいフェスに出演するというスケジュールもあって。今の自分たちの動員はこれくらいだけど、夏にはフェスにいっぱい出て、そこでプロモーションも打てるということも見えていたんですね。だから逆に、「これだけやって横浜アリーナを成功させられなかったら、それこそ問題やんな」という話にもなったんです。「その一つ一つを全部上手くやれれば、大ゴケはせえへんでしょう」と。これでコケるようだったら、バンドが良くなくなっている証拠だとも思ったし、すごく腑に落ちて、“やってやろう”という気持ちになりました。

影丸:僕は最初にアリーナ公演という話が出た瞬間、“すげぇーっ!”と思いました。もう根拠のない自信しかないんですよ(笑)。仮に埋まらなかったとしても、たぶん僕らならどうにかするんです、その場所を使って。だから心配は全くありませんでした。

──さすがです。

龍矢:僕は“ええっ?”というのと…もう心配が尽きなかったですね。影丸さんとは僕、性格が真逆なので(笑)。もちろん横浜アリーナという大会場が視野に入るバンドになったことはすごく嬉しいことでしたけど、“大丈夫か?”という不安が大きかった。“命さんがやると決めたんやし大丈夫やろう…でも心配やな”という感じでしたね。

──不安な気持ちになられたのもわかります。日本武道館や東京ガーデンシアターといった大きな会場を経験されているとはいえ、横浜アリーナは少し規模が違いますので。ですが、蓋を開けてみると満杯でしたね。

命:そう、全く問題なかった。本当にありがたいことです。


──フェスで毎回良いライブをして新たなファン獲得、という命題も成功したわけですね。その横浜アリーナ公演の話をうかがう前に、ファイナルに至るまでの全国ツアー中に起こった印象的な出来事も話していただけますか。

命:“パニエ事件”というのがありました(笑)。僕は衣裳をちょっと膨らませるために、衣裳の下にパニエ(スカートやドレスの下に着用し、シルエットを膨らませて美しい形状を作るためのインナー)を穿いていたんですけど、それが禊中にずり落ちたんですよ(笑)。

影丸:あれはめっちゃ面白かった(笑)。

龍矢:面白かった(笑)。命さんがステージ上で「直してくれ!」って言うんですけど、誰も命さんの衣裳の構造を知らないんですよ。どこから引っ張り上げたらいいかもわからない(笑)。楽器のテックさんが直さなあかんと思って、必死にやってくれたんですけどね。

命:テックさんが僕のスカートの中に頭を突っ込んでね(笑)。いや、おもろかった(笑)。すぐに直るやろうと思ってたら、かなり手間取って、“これはめっちゃおいしいな”と思いました(笑)。真面目な曲やったらヤバいけど、おふざけタイミングだったから。

影丸:「JAPPARAPAN ~Japanese Party~」だったんです(笑)。


命:曲が一旦ブレイクするタイミングで、マイクを通して「パニエが…」って言うみたいな(笑)。で、「もう、ええわ!」ってパニエを脱ぐという(笑)。

影丸:ほんまにおもろかった(笑)。僕もツアー中の一番の思い出は、命さんのパニエ事件です(笑)。

──ステージ以外でのエピソードは?

龍矢:ツアーでは毎回なにかしら起こるんですけど、今回は命さんと影丸さんの食欲にあらためて驚きました(笑)。

影丸:まあ、命さんには負けるけどね。

龍矢:いや、とんでもないんですよ、二人とも。北海道公演のときがすごかった。その日、命さんは作業をしていて、ちょっと遅めの昼ご飯を食べたみたいなんですよ。午後3時とか4時くらいにラーメンを。で、晩ご飯は6時集合って決まってたんですけど、その時点で「さっきラーメン食べたばかりだから、あんまりお腹空いてないわ」と命さんが言っていたんです。

──昼食から2時間後ですもんね。

龍矢:そういう状態で海鮮居酒屋みたいなところに行ったんですけど、影丸さんが「行きたいジンギスカンのお店があるから、ここは控えめにしてジンギスカンにも行きませんか」と言い出したんです。正直僕は、居酒屋でお腹いっぱいになって。でも、命さんと影丸さんはその居酒屋でも結構普通に食べてたんですね。なのに、二人はその後ジンギスカンに行き、次の日「ジンギスカン行ったんですか?」と聞いたら、「ジンギスカンに行ったし、その後に締めのちゃんぽんも行った」と言うんです(笑)。

──えっ! マジですか?

命&影丸:はい。行きました(笑)。


龍矢:福岡でもそうだったんですよ。福岡に着いたら、まず二人は3時くらいにラーメンに行って。その日も夕方からみんなでもつ鍋屋さんに行ったんです。僕とマネージャーで3人前食べたかなくらいだったんですけど、隣の席の命さんと影丸さんとサポートギターのテーブルは「3人で9人前食べた」と言ってました(笑)。

影丸:すっごくおかわりしましたから(笑)。

龍矢:サポートギターもそんなに食べない人なので、ほぼ二人で9人前なんですよ。で、その後、二人はまたラーメンに行ったんです(笑)。

──えええっ!

命:たしかに、こうやって客観的に聞くとすごいわ(笑)。

影丸:でも、もつ鍋の後のラーメン屋は一軒だけだよ。

龍矢:一軒だけでもすごいんですよ(笑)。それで、命さんはツアー中にどんどん身体が大きくなって、ファイナルに近づくにつれて「衣裳がキツい」と言ってました(笑)。

命:しっかり一回り大きくなりました(笑)。

影丸:僕はそんなことはなかったです(笑)。

龍矢:影丸さんはツアー中でも部屋で筋トレしていますからね。

命:食う量も俺ほどじゃないしね。

──いや、お二人ともすごいです(笑)。

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