【速レポ】<REDLINE>ACIDMAN、美しい恍惚感と高揚感「あなたの命が輝けるものでありますように」

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大木伸夫(Vo, G)のMCによれば、過去に何度か誘ってもらっていたが残念ながらタイミングが合わず、今回の<REDLINE ALL THE FINAL>出演が<REDLINE>初登場となったACIDMAN。

◆ライブ写真

「呼んでくれてありがとうございます。最後に間に合ってよかったです」と語った大木がACIDMANのステージは、この<REDLINE>のファイナルを美しい恍惚感と高揚感とで満たす、エモーショナルなものとなった。

SEに合わせオーディエンスが一体となったハンドクラップで迎えられたACIDMANの3人、大木伸夫、佐藤雅俊(B)、浦山一悟(Dr)。3人の背(LEDヴィジョン)にバンド名が映し出されると、疾走感のあるベースが会場の緊張感を切り裂いていくように「造花が笑う」へと突入。一気に爆発した3人のアンサンブルに、オーディエンスのコブシが勢いよく上がる。




バンド初期のテッパンのライブ曲で幕を開けたステージは、リリースした時期こそ新旧さまざまだが、いずれも巧みなアンサンブルとスピード感とで会場を興奮で染め上げていく曲が並んだ。

力強いキックが心拍数を上げて、サビで感情をバーストさせる「夜のために」、そして冒頭から佐藤が手拍子をしてオーディエンスの熱を上げていく「FREE STAR」では滑らかなグルーヴと上昇するメロディに、フロアのオーディエンスが気持ちよさそうにジャンプする。伸びやかなヴォーカル、メロディにシンクロするようにステージから客席を真っ直ぐに照らしていくレーザーが、眩しい。



また一転して「白と黒」は、大人の滋味と遊び心とで紡がれる。哀愁混じりの歌に、ジャジーなビートやベース、ホーンが絡む。きらびやかなアンサンブルのなかに、ダークさや猥雑さも織り込んだプログレッシヴな間奏パートが冴える。グッと渋みを増した大人の重厚感が漂う。

「2025年10月26日に7年ぶり7度目となる日本武道館でのライブをする」と伝えた大木。「フェスでは伝え切れない思いが山ほどあるので、ぜひ来てください」と告げると、「今日は暴れん坊のバンドたちのなかに放り込まれていますけど、そんな暴れん坊たちがやらないような、静かでスローな曲をやります」(大木)と言って後半に披露したのは、「世界が終わる夜」だった。いつか必ず終わりや死は訪れる、だからこそ今という生の輝き、尊さを慈しむ。そんな思いを綴った曲は、美しくカラフルで、タフな生のハーモニーとも言えるバンドのアンサンブルがオーディエンスを惹きつける。スクリーンに浮かぶ歌詞と、3人編成だがそれ以上のぶ厚さを持ったオーケストレーションのようなサウンドは、没入感たっぷりだ。


「あなたの命が輝けるものでありますように」──そんな言葉でラストに放ったのは映画『ゴールデンカムイ』主題歌となり、映画と共に大きな話題を呼んだ「輝けるもの」。熱波が迫りくるドラミングにオーディエンスがコブシを掲げ、生命が爆誕したようなエネルギーとうねりあるドラマが会場を揺らした。拍手や歓声が湧き上がるなか3人は、「俺たち、これがライブ納めなので。よいお年を!」(大木)と多幸感を置き土産にそのステージを終えた。

文◎吉羽さおり
写真◎Masahiro Yamada

セットリスト

[BEGINNING STAGE]
1.造花が笑う
2.夜のために
3.FREE STAR
4.白と黒
5.世界が終わる夜
6.輝けるもの

■JMS主催<REDLINE ALL THE FINAL>

12月7日(土) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
12月8日(日) 千葉・幕張メッセ 国際展示場 9-11ホール
open9:00 / start10:30 / 終演予定22:00

▼12月7日(土)出演アーティスト
ACIDMAN、Age Factory、ALI、ASP、Awich、bacho、FAT PROP、FOMARE、go!go!vanillas、HERO COMPLEX、KOTORI、MONGOL800、MY FIRST STORY、PEDRO、RIZE、SATOH、SIX LOUNGE、THE FOREVER YOUNG、TETORA、tricot、w.o.d.、WurtS、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、サンボマスター、ハルカミライ、東京スカパラダイスオーケストラ、優里
▼12月8日(日)出演アーティスト
AFJB、BLUE ENCOUNT、coldrain、Crossfaith、Crystal Lake、CVLTE、Dragon Ash、dustbox、EGG BRAIN、ENTH、FACT、Fear,and Loathing in LasVegas、FOR A REASON、HEY-SMITH、MAN WITH A MISSION、MONOEYES、MY FIRST STORY、NOISEMAKER、Northern19、Paledusk、ROTTENGRAFFTY、SHADOWS、SHANK、SiM、The BONEZ、SPARK!!SOUND!!SHOW!!、TOTALFAT、WORSTRASH、マキシマム ザ ホルモン

■REDLINE ALL THE FINAL PROJECT “REDLINE DREAM BAND”

2024年12月6日(金)配信開始
※デジタルシングル
▼Vocal
Adam Graham (FACT)
AG (NOISEMAKER)
GEN (04 Limited Sazabys)
Hiro (SHADOWS / FACT)
細美武士 (MONOEYES)
庵原将平 (SHANK)
Jean-ken Jhonny (MAN WITH A MISSION)
Jesse (The BONEZ / RIZE)
JOEY (EGG BRAIN)
Jose (TOTALFAT)
Kaito (Paledusk)
笠原健太郎 (Northern19)
Kenta Koie (Crossfaith)
Kj (Dragon Ash / The Ravens)
MAH (SiM)
Masato (coldrain)
N∀OKI (ROTTENGRAFFTY)
NOBUYA (ROTTENGRAFFTY)
Suga (dustbox)
▼Guitar
Kazuki (SHADOWS / FACT)
YD (Crystal Lake)
Daidai (Paledusk)
▼Bass
チヨ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)
▼Drums
Tatsuya (Crossfaith)
▼Special Thanks
169 イチロー, タクマ, タナカユーキ (SPARK!!SOUND!!SHOW!!)



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