【ライブレポート】BabyKingdom、メキシコで話題沸騰の新曲「CALAVERAS/サルサルーサ」を掲げたツアーがスタート
10月9日に新アトラクション(=最新シングル)「CALAVERAS/サルサルーサ」をリリースし、10月12日の新横浜NEW SIDE BEACH!!を皮切りに<winter oneman tour『PARADISE OF THE DEAD』>をスタートさせたBabyKingdom。
今回は新曲もライブもメキシコの伝統文化として知られる“死者の日”(毎年11月1日と2日に行われる)をコンセプトに掲げており、カラフルなラテンテイストに溢れたツアーとなっている。ちなみに「CALAVERAS」とはスペイン語で“ガイコツ”の意味。そのせいか、YouTubeでのMV公開以降、TikTokも含めてメキシコからの反応が殺到。メンバーもスタッフもまさかの反響に驚いたそうだ。いい手応えをつかんで臨むツアー初日の新横浜NEW SIDE BEACH!!、果たしてどのようなノリが繰り広げられるのか──。ここではその詳細をお伝えしよう。
◆ライブ写真
エンタメ精神に溢れる彼らのライブは、開演前からワクワクした空気に満ちている。開演直前の影アナでは、志記(G)が「前後左右の人に挨拶お願いします!」と、フロアの観客に呼びかける。これはライブでぶつかったり押されたり……そんなイヤな思いをしないように、という配慮によるもの。笑顔で挨拶する“ばぶりーず”(ファンの総称)たちの姿が清々しい。場内が暗転し、虎丸(Dr)、もにょ(B)、志記、そして最後に咲吾(Vo)が登場。“死者の日”にちなんだメキシカンな衣装がステージに映える。こうして、ついにアトラクション(=ライブ)がスタートした。
1曲目からラテンフレーバー全開の「CALAVERAS」をプレイすると、場内はすでに鉄板曲かのような盛り上がり。ツアー前のライブでも披露はしていたそうだが、一斉にジャンプするなどの一体感のある反応で、いきなり熱狂の光景が広がった。ここからは「GOLD」「DETaLIEN」など、激しい曲を連発。完全に波に乗ったパフォーマンスで観客を引き込んでいく。
インパクトのあるコンセプトながら、セットリストの流れは実に見事。5曲目には今年3月にリリースしたアルバム『FUNNY∞CIRCUS』の表題曲である「FUNNY∞CIRCUS」を投下。サーカスをモチーフにした楽曲ながら、今回のツアーでも違和感なくハマっている。観客には体に沁みついたマストチューンだけに、ノリはグイグイ上がっていく。もちろん、中盤では「MUDDY CANDLE」や最新音源に収録された「AVARITIA」など、ヘドバン必至のヘヴィーな楽曲を展開。激しくノリたいファンの要求も満たしていく。こういう曲では志記のギタープレイも欠かせない。ただ、どれだけフロアが荒ぶっても、ハッピーな空気が漂うのは、BabyKingdomならではだ。
後半に入る前には「deep blue」や「パズル」など、心に響くメッセージを持ったメロディアスな楽曲でジワリとさせる場面も。本編最終ブロックの前に咲吾はMCでモンチッチとのコラボがリリースされたことに触れ、「モンチッチさん、ツアーファイナル(12月29日@IKEBUKURO harevutai)に来てくれそう……ですよね!」と匂わせ発言。また、新曲についてはTikTokやYouTubeにスペイン語のコメントが殺到していると報告。「嬉しいことですよね。僕、海外の文化とか宗教を歌詞に書く時はすごく気をつかうんですよ。結構、勉強するんですけど、歌詞の内容がすごくよかったっていうコメントもあってすごく嬉しいです!」と、まさかの広がりに笑顔を見せた。
その流れでスペイン語のワードをうまくラテンのリズムに乗せた「サルサルーサ」へ。アトラクションと呼ぶにふさわしいハッピーなナンバーでお祭り気分が盛り上がる。以降もエジプトをフィーチャーしたダークな「アンクドファラオ」やジャンピング拳でブチ上がる「めっちゃアーメン」など、様々な文化をフィーチャーしたレパートリーが飛び出す。これもミュージックテーマパークを掲げて活動する彼ららしい選曲だ。
本編は「めっちゃアーメン」で終了したが、すぐさま観客からは「延長営業!」のコールが起こる。初めてライブに来た人には耳慣れないコールだが、これは“アンコール”を意味するかけ声。もちろん延長営業コールに応え、メンバーは再びステージへ。もにょは「めっちゃ今日、楽しいな!」と満足げ。テンションが上がったメンバーは予定外の「監獄☆BEAT」を披露。咲吾と虎丸がフロントでパラパラを踊るダンスナンバーだ。急な変更に戸惑う虎丸だったが、全観客は完全対応。一糸乱れぬパラパラで延長営業を盛り立てる。その後はポップな「PENGUIN DIVE」から「君はヴィーナス」など、ハードかつキャッチーな曲で存分に楽しませてくれた。ラストナンバーは「TOY&MAGIC」。元気をもらえる楽曲で、場内からは歌声も響く。
今回のツアーでBabyKingdomは“死者の日”=“美しく生きることを再確認する日”という思いを込めているのではないだろうか。このライブ=アトラクションを通して、そんな楽しさやポジティブな力を実感することができた。ここで終演にはなったものの、場内からはさらなる「延長営業!」コールが起こる。初日にしてこの盛り上がりとは、BabyKingdomと“ばぶりーず”、恐るべしである。熱いコールにメンバーは急遽ダブルアンコールに応え、最後はレトロな日本がテーマの初期曲「ハイカラ」でハッピーに締めくくった。まさに世界一周を体感したようなエンタメぶりはさすが。
この先のツアーでも突発的なセットリストの追加や変更など、面白いハプニングがありそうだ。気になる人はぜひ足を運んでいただきたい。間違いなくアミューズメントパークに行く感覚で楽しめるだろう。ツアーファイナルでは、彼らのエンタメ度の完成度がさらにアップするのは確実! バンドが持つグローバルな魅力が世界に認められる日も近いかもしれない。
取材・文◎海江敦士
取材・文◎海江敦士
18th 両A面シングル「CALAVERAS /サルサルーサ」
「CALAVERAS」 配信サイト:https://orcd.co/aon1nma
【初回限定盤 A type】
CD+DVD
品番:AMFD-1024 価格:¥1,980(税込)
[CD]
1. CALAVERAS
2.サルサルーサ
[DVD]「CALAVERAS」 MV & メイキング
【通常盤 B type】
品番:AMFD-1025 価格:¥1,650(税込)
[CD]
1. CALAVERAS
2. サルサルーサ
3. AVARITIA
4. CALAVERAS (inst)
5. サルサルーサ (inst)
6. AVARITIA (inst)
【完全生産限定 littleHEARTS.盤】
「べびきん×モンチッチ」ぬいぐるみ」+CD
品番:AMFD-1026 / 価格:¥7,150(税込)
<モンチッチぬいぐるみ> Sサイズ男の子 / ツアーTシャツ着用 / サイズ(約)H19×W13×D7.5
・A/Bタイプ共通 封入特典
※初回プレスのみトレカ1枚ランダム封入(全8種の内)
<winter oneman tour 『PARADISE of the DEAD』>
10/14(月祝) 柏PALOOZA
10/20(日) 江坂MUSE ※虎丸BDワンマン
10/27(日) さいたま新都心Vj-3 ※ハロウィン企画
11/2(土) 浜松FORCE
11/4(月祝) 広島SECOND CRUTCH
11/6(水) INSA福岡
11/9(土) 高松DIME
11/16(土)京都MUSE
11/17(日) 神戸VARIT.
11/23(土) 名古屋ell.FITS ALL
12/1(日) 大阪MUSE
12/8(日) 仙台ROCKATERIA
12/14(土) 静岡Sunash
12/15(日) 甲府CONVICTION
12/22(日) 西川口Hearts
12/25(水) 新横浜NEW SIDE BEACH!! ※クリスマス企画
12/29(日) 池袋harevutai
リリースイベント
10/9(水) HMV&BOOKS SHIBUYA
10/11(金) HMV大宮アルシェ
10/19(土) littleHEARTS.大阪店
11/7(木) HMV&BOOKS 博多
11/10(日) もりのみやキューズモールBASE1F BASEパーク 11/24(日) fiveStars名古屋
11/30(土) littleHEARTS.大阪店
12/7(土) タワーレコード仙台パルコ店
12/13(金) タワーレコード静岡店
12/21(土) イオンレイクタウンmori木の広場
12/24(火) littleHEARTS.新宿店
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