【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>打首獄門同好会、「バンド主催のフェスに呼ばれるって本当に無上の喜びです」
9月21日、22日、群馬・日本トーターグリーンドーム前橋にてG-FREAK FACTORY主催フェス<山人音楽祭2024>が開催。BARKSではステージ終了後の9組にインタビューを実施する。まずは、トップバッターを飾った打首獄門同好会の登場だ。
<山人>音楽祭出演4度目にして、初めてトップバッターとしてステージに立った打首獄門同好会。今年、結成20周年を迎えるベテランバンドをトップに据えたのは、彼らなら見事、露払い役を務めてくれるに違いないと主催者が考えたからこそ。その期待に応え、打首獄門同好会は序盤から観客にうまい棒を振らせたり、スクワットさせたりしながら、諧謔精神溢れるメタルナンバーの数々を披露。赤城ステージに午前中から大きな盛り上がりを作り上げた。見事、露払い役を務めた打首獄門同好会の3人が本番直後、ライブの手応えを語ってくれた。
◆ ◆ ◆
──本番を終えた手応えを聞かせてください。
大澤敦史(Vo, G):今日は一番手でしたからね。正真正銘1日目の。だから、俺はそこに、今日1日の空気を決めるぐらいの気持ちで臨みました。
河本あす香(Dr):そうですね。<山人>久しぶりだったから。
大澤:そう。5年ぶりだったから、けっこう気合を入れてやりました。
junko(B):お客さんみんな早起きだなって思いました(笑)。
──いまおっしゃったとおり<山人>4度目の出演にして、初めてのトップバッターだったわけですが、露払い役に選ばれたことに対しては、任せてくれ!なのか、それともちょっとプレッシャーを感じたのか、どっちだったんですか?
大澤:プレッシャーはやっぱりありますよね。ここで俺達がコケたら、今日1日、なんだか変な空気になっちゃいますからね。ただ、G-FREAK FACTORYとしては、みんなにスクワットさせて、準備運動させろってことだったと思うんですよ、俺たちの役目としては(笑)。
──あー、なるほど(笑)。スクワットはもちろん、モッシュ、ダイブ、へドバンとお客さんもかなり盛り上がっていたので、トップバッターの役割は見事果たせたんじゃないかと思います。
河本:うまい棒を振らせて、腕の運動もさせたしね。
大澤:そういう意味では、非常によかったと思いますよ。
──鉄板と言えるセットリストに「BUNBUN SUIBUN」「部長ぷっちょどう?」「カモン栄一」という新たなキラーチューンが加わっていましたが。
大澤:そうです。今年リリースした新曲を3つ入れているんです。果たして、みんなの反応はどうなの? みんな、この曲は知ってるのか?という探りも入れながら、けっこうちゃんと受け入れられてたから、そういうところも<山人>ならではと言うか、ライブ慣れしているお客さんが多いからついてくるのも早い。<山人>にはそういう信頼感もありますね。
──「部長ぷっちょどう?」ではラップも導入されていました。
大澤:そうですね。やっぱりG-FREAKのフェスには、こういうYo! Yo!みたいな曲もね。もうベタにやってくださいっていう(笑)。
──そして最後は、「日本の米は世界一」でトドメを刺すように客席を盛り上げていましたが、今年の夏は令和の米騒動という言われるくらい米が不足していましたよね。
大澤:記憶に新しいです。
──いかがですか? 今年の夏は「日本の米は世界一」はやりづらくはなかったですか?
大澤:いえ、むしろ逆に米を求めている気持ちで、おまえらもうすぐ新米だ!って気持ちで8月はやってましたし、9月になったらなったで、例年以上に新米がありがたい。収穫祭りだ!ってやってます。
──そうでしたか。日本の米事情に一言お願いします。
大澤:やっぱり買い占めは良くないですよ。
河本:お米をおいしく食べられる期間って2か月らしいです。
大澤:精米してからね。
河本:だから買い占めしてもあまり意味はない。お米はおいしく食べましょう。
──個人的には以前に比べ、1,000円ぐらい値上がりした印象があります。
大澤:確かに。でも、自分たちの経済事情もありますけど、やっぱり農家さんにちゃんと報われてほしいっていう気持ちがあるので、お米の値段が上がっても、その分、農家さんたちの生活が潤うんだったら、私は払います。払う価値はあると思いますよ。
──ありがとうございます。ところで、G-FREAK FACTORYとのなれそめはいつ頃、どんなきっかけで?
大澤:2017年の<山人>のちょい前ですね。2015年か2016年にツアーに誘ってもらいました。
河本:ベースの吉橋さんがライブをよく見にきてくれて、それがきっかけだったと思います。
大澤:ツアーに誘ってもらって、俺らにうってつけの新潟で、米どころじゃないですかって一緒にやって。その後、2017年に<山人>に初めて誘ってもらったんです。
河本:だから見つけてもらったという感じですね。
大澤:俺は原田さんとギタリストとして波長が合うんですよ。だから、<山人>に来るたび、彼とギター談議に花が咲きます。
──どんなところで波長が合うんですか?
大澤:サウンドの志向とか、機材への向き合い方とか。言ったらオタク同士なので話していて楽しいんです。今日もこの後、ギターの調子はどうだった!?って話すと思います。
──さっき<山人>のお客さんはライブ慣れしているとおっしゃっていましたが、<山人音楽祭>は、どんなフェスという印象がありますか?
大澤:やっぱりTHEバンド主催っていう。G-FREAKがライブの現場で、どのバンドを呼ぶかきちんと吟味して、いいライブバンドをがんがん集めている。ライブにせよ、お客さんとの向き合い方にせよ、ライブバンドとしての現場の考え方と言うか、感覚がすごく反映されていると思います。
Junk:フェスに呼ばれるって基本、うれしいことですけど、そういうバンド主催のフェスに呼ばれるって本当に無上の喜びです。ありがとうございますって言って、がんばれる1位です。
──来年以降も出演したい、と?
大澤:もちろんです。声が掛からないと寂しいですからね。今年、ツアーで群馬に来たとき、ステージで「忘れてませんか、俺たちのこと」って言ってたら呼んでもらえました。
河本:すごくうれしかったです。
──さて、打首獄門同好会は今年、結成20周年を迎えるわけですが、どんな感慨がありますか?
大澤:いまツアー中なんですけど(結成20周年ツアー<20!+39!=59! TOUR>)、絶賛成長中という意識があります。サウンド的にめきめきと20周年目にして、かなり成長できている感じがします。その手応えがあるんですけど、ツアーファイナルに向けて、あと2か月。まだまだ行けるんじゃないかな。
──12月7日のツアーファイナルに向けての意気込みを最後に聞かせてください。
大澤:たぶん打首獄門同好会史上一番すごいファイナルに予感がしているので期待してほしいですね。
河本:そうですね。今回、初めてやる会場でファイナルなんですよ。千葉の船橋にできたLaLa arena TOKYO-BAYでやるんですけど、それもすごい楽しみで。集大成と言えるライブになったらいいですね。
──junkoさんもお願いします。
junko:こんなことを言っていいのかな?
大澤:おぉ!?
junko:いや、周年は周年なんですけど、あくまでも通過点の1つだと思っているので、さらに次のことも考えたいです。その上でのファイナルになったらいいですね。
取材・文◎山口智男
インタビュー写真◎野村雄治
ライブ写真◎HayachiN
<山人音楽祭2024>
開場・開演:開場 9:30 / 開演 11:00 (終演 20:00予定)
会場:日本トーターグリーンドーム前橋(群馬県前橋市岩神町1丁目2-1)
出演者
【9月21日(土)】
アイカワヒトミ / 打首獄門同好会 / Age Factory / ENTH / おとぼけビ〜バ〜 / ザ・クロマニヨンズ / 佐藤タイジ / サンボマスター / G-FREAK FACTORY / SIX LOUNGE / 上州弾語組合 / Dragon Ash / HAWAIIAN6 / FOMARE / プッシュプルポット / The BONEZ / MAN WITH A MISSION / MOROHA / ゆってぃ&バリ3TV (※五十音順)
【9月22日(日祝)】
KUZIRA / G-FREAK FACTORY / SHADOWS / SHANK / 上州弾語組合 / 四星球 / SCAFULL KING / 高木ブー / DJダイノジ / TETORA / 10-FEET / NakamuraEmi / HUSKING BEE / バックドロップシンデレラ / ハルカミライ / THE FOREVER YOUNG / ザ・ボヤキングス / ライブゾーン(TOSHI-LOW&茂木洋晃) / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS / ROTTENGRAFFTY (※五十音順)
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