【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>SHADOWS、「ライブハウスには一番の本物がいるぞって感じてもらえたら」

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「一番いいところめっちゃ空いてるぞ。大丈夫。SHADOWS全然怖くない。みんな前においでよ」と本番前にKazuki(G)に言わせた観客は、演奏が始まるとたちまち一変。Hiro(Vo)のみならず、Takahiro(G)もシャウトする「CLIMB」の激しいサウンドに突き動かされるようにダイブを始めると、バンドとともに榛名ステージを揺らしていった。

「<山人>に戻ってこられてしあわせです。大好きな競輪場でライブできるなんて最高のしあわせです。800万円ぐらい負けたと思うけど、800万円ぐらいのライブしていきます!」(Hiro)

彼にしか言えない言葉で<山人>に対する愛着と意気込みを語りながら、彼らが演奏したのはブルータルなスクリームとキャッチーなメロディが交差するハードコアナンバーの数々。そこに跳ねるリズムを含め、ポップな魅力を持つ「WALK AWAY」「My Direction」「Drifting」をおり混ぜ、観客にワイプさせたり、ジャンプさせたり、シンガロングしながら一体感も作り上げていく。

この日、SHADOWSは9月20日にリリースしたばかりの新しいアルバム『DIG』からも「CLIMB」「WALK AWAY」の2曲を披露した。1月にHayato(B)、Ryo(Dr)を正式メンバーに迎え、5人編成になったSHADOWSは心機一転、新たなキャリアを歩き始めた。その意気込みを本番直後のインタビューからぜひ感じ取っていただきたい。

   ◆   ◆   ◆

──ライブを終えた手応えを聞かせてください。

Hiro:楽しかったです。その一言に尽きます。

──最初は照れてるのか、遠慮しているのか、お客さん、ステージを遠巻きにしていたから、どうなるんだろうと思ったら、演奏が始まったらもうのりのりで。

Kazuki:群馬の人たちはみんなやさしいんですよ。

──6年ぶりの<山人>、どんな気持ちでステージに臨んだのでしょうか?

Takahiro:6年も経ってる気がしない。

Kazuki:けど、経ってるんだ。でも、6年も経ってるって感じてないってことは、前回すげえいい思い出だったのかな。やっぱり、この競輪場でやるっていう。バンクの角度も含めね(笑)。何回か来させてもらってるんですけど、SHADOWSでは2回目か。いいっすね。なかなかこういう機会もないし、群馬の人みんな優しいし、チームも優しいし、最高です。


──<山人>は居心地いいですか?

Hiro:そうですね。

Kazuki:Hayatoが群馬県民なんですよ。

Hayato:高崎なんです。だから、帰ってきたなぁって思います(笑)。

Kazuki:ケータリングの飯もめっちゃおいしいし。

Takahiro:うん、めちゃうま。

Hayato:やっぱりパスタが。

Takahiro:めっちゃうまかった。

Kazuki:楽屋に入ったら、ひとりひとりラベルになった日本酒が人数分置いてあって、あとSHADOWSって入れてもらったダルマが置いてあって。

Takahiro:メッセージもあってね。

Kazuki:うれしいですよね。

Takahiro:その細部へのこだわりが。

Kazuki:これでイヤな気持ちになる奴は1人もいないでしょ。

──メッセージには熱いことが書いてあるんですか?

Hiro:いや、自分ららしくやって、楽しんでくれって。


──そう言えばHiroさん、MCで競輪で800万円ぐらい負けたって言ってましたけど、本当なんですか?

Hiro:競輪を始めてかれこれ15年ぐらい経つんで、普通に800万円ぐらい負けるっすよ(苦笑)。

Kazuki:乗りたい車ぐらい乗れただろうね(笑)。

──ひょっとして、ここにも競輪しにきたことがある!?

Hiro:いや、見に来たことはないですけど、ネットで買えるんで、ここでやってる時は買っちゃいます(笑)。

──MCでもおっしゃっていましたけど、9月20日に6年ぶりのアルバム『DIG』がリリースされましたが、どんな思いを込めて作った作品なのでしょうか?

Kazuki:よし、いまからもう1回行くぞ!って気持ちを込めました。新たにCAFFEINE BOMBと契約したり、HayatoとRyoがサポートから正式メンバーになったりってこともあるし、アルバム自体もすげえ久々ですし、何を伝えたいかっていうよりも、まずはここからやっていくぜっていう。

Takahiro:その気持ちを踏まえた上でレーベルが決まって、アルバムの制作スケジュールのケツが決まって、そこに向かって一生懸命やりました。

Kazuki:やっぱり、まずは自分たちが満足できる曲にしないと。そうやってヤバいアルバムができて、これからまたそれをみんなに届けにいくわけですけど、ライブで演奏すれば演奏するだけやっぱり自分のものになっていくし。今日、初めてアルバムに入ってる「WALK AWAY」って曲を人前でプレイしたんですけど。

Hiro:ここ(手のひら)にカンペ代わりに歌詞を書いたんですよ。

Kazuki:お客さんにとっても俺たちにとっても初体験になるって、なんかいいっすよね。そういう日にもなったんで、今回の<山人>、またいい思い出になるな。


──お客さんの反応も良かったですね。

Kazuki:イントロのSEが流れたとき、みんなけっこう聴いてくれてたみたいでうれしかったです。このままツアーの初日に持っていけたらいいですね。

──HayatoさんとRyoさんも意気込みを聞かせてください。

Hayato:もう1回って気持ちはないですけど、いまから行くぞって気持ちは同じです。

Ryo:やる以上は絶対、これまで以上にこのバンドをでかくしたいし、でかいバンドに絶対いいドラマーがいるから、そうなれるようにがんばります。

Takahiro:素晴らしい(笑)。

──9月26日からアルバムのリリースツアーが始まります。来年2月まで続く長いツアーですが、最後にツアーの意気込みを聞かせてください。

Hiro:自分らでも納得できるアルバムができたので、ぜひライブハウスにアルバムの曲を聴きにきてほしいです。

Kazuki:で、ライブハウスには一番の本物がいるぞって感じてもらえたらうれしいですね。

取材・文◎山口智男
写真◎野村雄治
ライブ写真◎Kazuya Kohsaka

<山人音楽祭2024>

日程:2023年9月21日(土) 、9月22日(日・祝)
開場・開演:開場 9:30 / 開演 11:00 (終演 20:00予定)
会場:日本トーターグリーンドーム前橋(群馬県前橋市岩神町1丁目2-1)

出演者
【9月21日(土)】
アイカワヒトミ / 打首獄門同好会 / Age Factory / ENTH / おとぼけビ〜バ〜 / ザ・クロマニヨンズ / 佐藤タイジ / サンボマスター / G-FREAK FACTORY / SIX LOUNGE / 上州弾語組合 / Dragon Ash / HAWAIIAN6 / FOMARE / プッシュプルポット / The BONEZ / MAN WITH A MISSION / MOROHA / ゆってぃ&バリ3TV (※五十音順)

【9月22日(日祝)】
KUZIRA / G-FREAK FACTORY / SHADOWS / SHANK / 上州弾語組合 / 四星球 / SCAFULL KING / 高木ブー / DJダイノジ / TETORA / 10-FEET / NakamuraEmi / HUSKING BEE / バックドロップシンデレラ / ハルカミライ / THE FOREVER YOUNG / ザ・ボヤキングス / ライブゾーン(TOSHI-LOW&茂木洋晃) / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS / ROTTENGRAFFTY (※五十音順)

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