【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「ピアニカ」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第135回のお題は「ピアニカ」です。

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ピアニカは、リード楽器の一種であり、鍵盤を押すことで空気を通して音を出すことができる楽器。一般的に、小さな鍵盤と、それに付属するマウスピースと呼ばれるリードを吹くための部分で構成されている。同機は東海楽器製造とヤマハが製造して販売する鍵盤ハーモニカで、両社が商標登録している。初等教育の音楽教育で多く利用され、鈴木楽器製作所が製造するメロディオンと並び、鍵盤ハーモニカの国内二大ブランドとされている。

1961年に東海楽器研究所が“鍵盤ハーモニカ”を開発、「ピアニカ」として発売した。その後、ヤマハも自社開発の「ピアニカ」を発売し、現在では両社がそれぞれ「ピアニカ」を製造・販売している。ヤマハの「ピアニカ」は、中空二重ブローケースを採用したことで大きな強度を持ち、落下時などに衝撃を緩和して楽器本体の破損を防ぎ好評を得た。また、蓋は開口時に約120度で静止して譜面立てとして利用できる。

一般的には「鍵盤ハーモニカ」と呼ばれるが、初等教育機関では、ヤマハ製品の場占有率が高いことから楽器名として広く「ピアニカ」と俗称される。現在国内で流通する商品には、東海楽器製造・ヤマハの「ピアニカ」、鈴木楽器製作所の「メロディオン」などがあり、ヤマハの製品ラインナップには、P-32E、P-32EP、P-25F、P-37Dなどがある。これらの製品は音色、音量、音域などに特徴を持っており、使用者のニーズに合わせて選ぶことができる。また大人向けのモデル「P-37E2」も用意されている。

音が出しやすく、音階の学習や呼吸を使い表現力を学習するのに適しているため、小学生の音楽の授業で導入されており、現在でも多くの子供たちに親しまれている。ヤマハのピアニカは、音楽教育だけでなく、リラックスした時間や友人とのアンサンブル、さらにはステージパフォーマンスなど、さまざまなシーンで楽しむことができる。これらの特性が、ピアニカの魅力と言えるだろう。

文・編集部



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