【インタビュー】G-FREAK FACTORY、“暁の始まり”を歌う新曲に願い「幸せになってもらいたい。その一心で」

■ライブをやらせてくれてありがとう
■もちろん今度はアルバムに向かっていく

──このタイミングで出すべきシングルだと思いますよ。なにせ、今年の＜山人音楽祭2023＞が、みんなの待ち望んでいたあのグリーンドーム前橋に戻って、9月に開催ですから。

茂木：そう、あの場所です。どうなるかは、始まって全部が終わらないと分からないですけどね。まさかの、できないってことだってあり得るから。コロナがまたとんでもないことになったり、台湾有事が発生したり、電気代が10倍に跳ね上がったりとか。冗談で言ってるようだけど、あり得ますから。とは言え、＜山人音楽祭＞を開催しましょうってことだけで、感動の第一波なわけじゃないですか。だんだんとブッキングが実ったり、地元でポスター配ってくれている15人のヤツらがいたり、手伝ってくれてる仲間が増えていったりとか。音楽現場とか群馬は暗いニュースがずっと続いていましたからね。それに3年間、グリーンドーム前橋を仮押さえして、やっぱり開催できませんってことが続いたんで。コロナ明け元年、みんなが賛同してくれたのは嬉しいですよ。



──その＜山人音楽祭2023＞が終了すると、休む暇もほぼなく、G-FREAK FACTORYの全国ツアーも始まります。

茂木：＜山人音楽祭2023＞の翌週からツアーです（笑）。けど、それで体調のバランスも取れているんで大丈夫ですよ。

──その全国ツアーが2024年2月まで。新曲の欠片たちは山ほどあるのに、作曲作業に着手できない時間が続きそうですね。

茂木：ツアー先のほうがデモに近いものは浮かぶんで、ライブをコンスタントにやっていたほうが曲はできやすいんですよ、俺は。パソコンや楽器と向かい合って、ガチンコで作ろうとしても、なんも出てこなかったりするから（笑）。分厚い欠片をもっともっと作りたいとなったら、家の中にいたら絶対にできない。ステージを観に来ているお客さんと気持ちをやり取りしたり、みんなの表情を見ていたりすると、分厚い欠片ができたりするんで。「ライブに来てくれてありがとう」より、俺は「ライブをやらせてくれてありがとう」のほうが当然強いんです。地方に行くと、なおさらそれを感じますね。みんな優しいし、ありがとうって。

──ツアーの過程で、アルバムに向けての歩みも進める予定ですか？

茂木：もちろん今度は、アルバムに向かっていくと思いますね。今回のシングルがあって、＜山人音楽祭2023＞があって、全国ツアーがあって、群馬に戻ってきたらアルバム制作ですね。そういうチャレンジができることも幸せです。


──シングル「RED EYE BLUES」の初回限定盤には、＜山人音楽祭2022＞のG-FREAK FACTORYのライブを8曲収録したDVDも付いてきます。椅子ありのホール会場ライブの記録映像としても貴重ですね。

茂木：椅子ありのライブに関しては、ずっと断っていたんで。「ごめんなさい、できないです」って逃げていたんですよね。だけどコロナ禍になって、椅子あり会場じゃないと興行的に成立しないってことで、チャレンジするしかないなと。椅子あり会場に関しては、「はじめまして、ド素人なんで」って自分たちでいろいろ考えて挑んでいったら、結果、これも悪くねぇなと思ったんですよ。なぜ、今までやらなかったんだ？って思ったぐらい。すげー小っちゃいこだわりとか、見え方みたいなものを変に気にし過ぎていて、ずっと拒んでたんですよね。もったいない部分もあったなと。好きなものには突っ込んでいかなきゃダメだなって。このDVDは、今のところ椅子あり会場でやった最後のライブなんですよ。＜山人音楽祭2022＞の記録であり、G-FREAK FACTORYがバンドとしてやってきたことの記録でもあると思うんで、ぜひ観てもらいたいですね。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎緒車寿一





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