【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「ネック(エレキギター)」
“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第115回のお題は「ネック」です。
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(C)Eric Parks / Unsplash
エレキギターのネックには、さまざまな材質が使用される。ネックの材質はギターの演奏性、音質、そして耐久性に影響を与える重要な要素だ。以下に一般的なネックの材質を挙げよう。
メイプル(Maple):メイプルは非常に一般的なネック材料であり、硬くて安定した材料だ。一般的に明るくクリアなサウンドを持ち、ノイズやフィードバックを抑える特性がある。明瞭なトーンと速い演奏を好むプレイヤーに人気である。高域が強調され、ピックアタックがはっきりと感じられることが特徴で、ジャズ、ポップ、カントリー、ブルースなどのスタイルに適していると言われる。
マホガニー(Mahogany):マホガニーは比較的重い材料で、ウォームで豊かなトーンを持つ。低音が強調され、サステインが長いのが特徴で、GIBSONの一部のモデルや、多くのセットネックギターで使用されている。サスティンが長く、アーティキュレーションが優れており、ロック、ハードロック、ブルースなどのスタイルに適していると言われる。
ローズウッド(Rosewood):ローズウッドは指板(フィンガーボード)によく使用される材料だが、ネックにも使われることもある。ローズウッド指板はなめらかで滑らかな感触を提供し、ネックに使用するとウォームで豊かなトーンが得られることがある。ウォームでリッチなトーンを持ち、中低音域が強調される。また滑らかで暖かい響きが特徴で、ネック材料として使用される場合、ギターの全体的なトーンに影響を与えることがある。
エボニー(Ebony):エボニーは非常に硬くて密度の高い材料であり、非常に滑らかで耐久性がある。特に高い音質と明確な攻撃性を持ち、多くのプレイヤーに好まれる。エボニー指板は明確でアーティキュレートなトーンを持ち、高域が強調されることがある。ネック材として使用される場合、攻撃的で明瞭なサウンドを生み出すと言われる。
アルダー(Alder):アルダーは一般的にギターボディの材料として使用されるが、一部のエレキギターのネックにも使われることがある。比較的軽量でバランスの取れたトーンを提供する。
また変わり種として、非常に軽量で、同時に非常に強い材料で、気温や湿度の変化に対して影響を受けにくいカーボンファイバー、非常に堅固で、独自の響きを持つアルミニウム、軽量でバランスの取れたギターを作ることができるベイビーマホガニーなどがある。
文・編集部
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