“MB14”がひとりでオペラ&ラップ&ビートボックスもこなす、初演技にして映画主演作『テノール! 人生はハーモニー』
一流オペラ教師とその日暮らしのラッパーの快進撃を描いた感動ヒューマンドラマ『テノール! 人生はハーモニー』が、新宿ピカデリー ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開中だ。
◆『テノール! 人生はハーモニー』 関連映像&画像
パリ・オペラ座が舞台の本作は、数年がかりの説得のうえ、多くのシーンが実際にオペラ座内部で撮影されたもの。絢爛豪華な吹き抜けの間や、ヴェルサイユ宮殿の鏡の間を思わせるグラン・ホワイエ(大広間)、もちろんかの有名なシャガールの天井画も必見といえよう。
そんな本作で主人公であるラップ好きのフリーターの青年アントワーヌを演じるのは、いま大注目のビートボクサーMB14。フランスのビートボックスクルー“Berywam”のメンバーとしてビートボックスの世界チャンピオンになり、2016年にはソロで出場したフランスの大人気オーディション番組「THE VOICE」で準優勝。番組では、クイーンの「Bohemian Rhapsody」でのフレディ・マーキュリーばりの高音とビートボックスなどを披露した。そして今年。英国の人気オーディション番組「Britain's Got Talent2023」に出場し、予選では並外れた音楽センスと見事な歌声を披露し、さながらライブのように体を揺らす観客が続出。審査員のサイモン・コーウェルらから絶賛され、ゴールデンブザーを獲得し、準決勝ではクーリオの「Gangsta's Paradise」をリミックスし、再び熱狂の渦に。その模様はぜひ映像で確認してほしい。
。
本作では2か月ほどオペラの指導を受けた上で撮影に臨み、劇中すべてのオペラ歌唱にも挑戦。《蝶々夫人》《椿姫》《トゥーランドット》などオペラの名曲を歌い上げ、本人役で出演している世界的テノール歌手のロベルト・アラーニャとオペラでの競演を果たしたことも特筆すべき点。映画ではラップとビートボックスもこなし、天才的な歌の才能を惜しみなく披露。そのマルチぶりに映画を鑑賞した観客からは「オペラ歌手じゃないと知ってびっくりしてる」「化け物ミュージシャンだわ」「歌声に鳥肌立ったよ」など絶賛の声が相次ぐほか、「演技うますぎて途中からアントワーヌとして応援してた」などその演技を評価もする声も。MB14として歌うエンディング曲「Ma Place(僕の居場所)」は彼のYouTubeで公開されており、オペラ座の舞台やグラン・ホワイエ、グラシエの間、大階段など施設の各所で撮影したなんとも贅沢なMVとなっているので合わせてご覧いただきたい。
本作が単独初監督となるクロード・ジディ・ジュニア監督は、MB14の起用について「この映画を準備していた2016年、この頃誰もが「THE VOICE」に釘付けになっていた。MB14がクーリオの「Gangsta’s Paradise」のループ演奏を披露したのを見たとき、プロデューサーのラファエル・ベノリエルと僕は“うわぁ、これはヤバい!”とメールし合ったんだ。MB14の才能とカリスマ性は一目瞭然だった」と語る。さらに、監督は「彼は最初から僕らが求めるすべての必須条件を満たしていたけど、心配要素もあった。でも、初めて話した時から、MB14は歌手になるずっと前からいつも演技をすることを夢見ていたことを知った。撮影の間も演技への理解力が常に正確だから、僕は監督として彼の演技の精度と彼がもたらす新鮮さの両方を捉えようと努めたんだ」と振り返っている。
MB14は、演じたアントワーヌの境遇について「何かを成し遂げられるのは、誰かが自分の能力を信じてくれたり、道のりを示してくれたり、重要な時に手を差し伸べてくれたりするからだと思う」と自身の経験もふまえて語り、ひょんなことからマリーに才能を見いだされ、オペラという全く新しい道へと歩き出していく“シンデレラストーリー”である本作は、「THE VOICE」への出演をきっかけにティーンの頃からの夢だったという俳優という新たなステージに足を踏み入れたMB14の道のりそのままを思わせるもの。そして、本作への出演について「この映画の制作期間中、僕の人生やキャリア全般において、僕を支えてくれた全ての人々に感謝している。この冒険を生きる機会に恵まれて、本当に感謝しているよ! その上で、ひとつだけ以前よりさらに確信したことがある。それは、僕は俳優になりたいってことだ。残念ながら、よく言われるように、“目指す者は多いが、選ばれる人はごくわずか”でもある。いずれにせよ、僕は再びアントワーヌと同じくらい好きな役に恵まれることを願ってるよ」と振り返った。なお「Britain's Got Talent」の収録の合間に自ら撮影した、日本公開に寄せてビートボックス付きのメッセージも寄せている。
『テノール! 人生はハーモニー』
監督:クロード・ジディ・ジュニア 出演: ミシェル・ラロック(『100歳の少年と12通の手紙』、『メルシィ!人生』)、MB14 and ロベルト・アラーニャ
配給:ギャガ 原題:TENOR/101分/フランス/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:古田 由紀子/映倫G
(C)2021 FIRSTEP - DARKA MOVIES - STUDIOCANAL - C8 FILMS
【STORY】芸術の中心地パリ、オペラ座・ガルニエ宮。スシ屋の出前でやってきた青年がエリートレッスン生に見下され仕返しに歌ったオペラの歌真似がプロも驚くまさかの超美声!? 彼の名はアントワーヌ。ラップが趣味のその日暮らしのフリーターだ。そんな彼の才能にほれ込んだオペラ教師マリーはバイト先にも押しかけ猛スカウト!次第にオペラに興味を持ちはじめるアントワーヌは、“オペラ座とは住む世界が違う”と思いながらも、内緒でマリーとふたりのオペラ猛レッスンを始めるが――
◆『テノール! 人生はハーモニー』 オフィシャルサイト
この記事の関連情報
クリティックス・チョイス・アワード、歌曲賞に「アイム・ジャスト・ケン」
リドリー・スコット監督最新作『ナポレオン』オリジナル・サントラ配信
クラシックの名曲たちが物語を彩る『ふたりのマエストロ』公開
クリスタル・ケイ、松丸契ら出演、『白鍵と黒鍵の間に』豪華キャストが彩る8種キャラポス解禁&第2弾特報映像解禁
ペッシ・レヴァント劇伴、北欧の新たな鬼才が放つサイキック・スリラー『イノセンツ』、7月28日(金)公開&場面写真解禁
映画『aftersun/アフターサン』で見事なシンクロを見せる「アンダー・プレッシャー」
ハンス・ジマー劇伴、バリー・レヴィンソン監督最新作『アウシュヴィッツの生還者』公開
オリヴァー・コーツ音楽担当、A24注目の新星シャーロット・ウェルズの長編監督デビュー作『aftersun/アフターサン』
『シン・仮面ライダー音楽集』、ジャケット公開+一部楽曲を先行配信