【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>KUZIRA、「PIZZA OF DEATHが好きな人たちに聴いてもらいたい」
「7年前、観客側にいた男たちが今、ステージに立ってます。たしかにバトンは繋がってますよ!」とはHELL STAGEのトップを務めたKUZIRAの末武の言葉だ。2021年5月にPIZZA OF DEATHから1st フルアルバム『Superspin』をリリース。それからわずか1年、彼らは<SATANIC CARNIVAL>のステージに立った。
◆KUZIRA 画像
ライブ終了直後に行ったインタビューでは、ステージの感想はもちろん、この1年の活動とPIZZA OF DEATHについて、MCで自身の口からアナウンスしたニューアルバム『Pacific』、シーンにおける自らの立ち位置について語ってもらった。
◆ ◆ ◆
■レーベルを背負っていきたい
■僕らの力でシーンを盛り上げたい
──今日のライブはどうでしたか?
末武竜之介 (Vo, G):なんか、めっちゃ疲れました。疲労感エグくない?
シャー:D (Dr):エグい。
熊野和也(B):30分のステージとは思えないぐらい疲れました。たぶん、緊張でグッと力が入っちゃってたんだと思います。
シャー:D:ただ、めちゃくちゃ気持ちよかった。
末武:気持ちよかったねぇ。ロケーション最高だし。
シャー:D:ステージから富士山見えたしね。
──<SATANIC CARNIVAL>は初出演ですよね。
末武:けど、2015年から普通にキッズとして遊びに来てました。
──ステージからの景色はまた違ったと思います。
熊野:富士急になってからは初めてなんですけど、ロケーションは最高だと思いましたね。
末武:「こっち来いよ!」って思いました。
──ああ、ステージに来いと。
末武:「ステージ最高だから、お前らバンドやれ!」って。
──それを言う人はけっこういますけど、やっぱりそうなるものなんですね。
末武:めっちゃなりましたね。今、シーン的にパンクとかラウドってちょっと下火というか、流行ってるとは言えないけど、ステージならめちゃくちゃ暴れられるし、最高じゃんって。
──そういう気持ちになるんですね。
熊野:そういう気持ちにさせたい!
末武:させたいですね。僕らもこういうのを見て育ってきたので。
──ほかに今日のライブで感じたことはありますか?
シャー:D:客席のすげぇ後ろのほうまで見えたんですけど、前のほうにはいつもライブに来てくれてる人たちがいて、後ろのほうにはたぶん初めて観てくれてる人がいて、そういうのが伝わってきてうれしかったです。
熊野:俺らのことは知らないけど体は揺れてるというか。
──これだけデカいバンドがたくさん出演しているなかでKUZIRAのTシャツを着ている人がけっこういましたね。
熊野:むちゃくちゃうれしかったですね。
シャー:D:会場入りするときもお客さんが着てるTシャツを見ながら、「俺らだ!俺らだ!」って言ってました(笑)。
末武:ライブ中も違うバンTを着てるお客さんが手を挙げてたりして、それもめっちゃ興奮しましたね。
──ステージに上がってみて気づいたことってありますか?
熊野:みんなマスクをしてるけど、意外と表情が見えましたね。
末武:「あ、あいつじゃん」みたいな。
──わりとお客さんの顔がわかるっていう。
シャー:D:笑ってんなあ、とか。
末武:「めっちゃかわいいじゃん、あのコ」とか。
──そんな余裕あったんだ(笑)。
熊野:かわいいコ、いた?
末武:あんまいなかったかな(笑)。
──これ、ちゃんと使うからね(笑)。今日、ライブ中にニューアルバム『Pacific』のリリース発表がありました。しかも、勢いに任せてサラッと。このステージで発表したかった。
熊野:そうっすね。PIZZA OF DEATHのフェスだし、PIZZA OF DEATHが好きな人たちに僕らの音楽を聴いてもらいたいんで、「今日だろ!」って。
──それならもっといい感じに発表できたはずなのに。
熊野:たしかに(笑)。
シャー:D:そういうところが俺ららしいのかなと思ったり(笑)。基本的にかっちりしてないんですよ。アー写とかも和気あいあいとした感じのヤツだったりするし、今日みたいにラフでもいいのかなって。
熊野:最初はライブ直後にツイートする計画だったんですけど、今日になって「竜(末武)が発表した瞬間にツイートしちゃおうよ」っていう話になって。
シャー:D:ノリと勢い(笑)。
熊野:だから、1時20何分とかいうわけわかんない時間に発表されてると思います。
シャー:D:Twitterの反応見たら「なんかしれっと発表されてるじゃん」みたいなのがあったけど、それも狙いどおりです(笑)。
──たしかに、現場にいない人にとっては「何このタイミング?」って感じですよね(笑)。
シャー:D:そうなんですよ(笑)。
──アルバムの内容はどんな感じなんですか?
末武:去年1stアルバムを出したあとにつくりだして制作期間が1年しかなかったんですけど、僕が好きなグッドメロディーで、ポップで、パンクで、西海岸の風が感じられるような、ライブでめちゃくちゃ盛り上がる曲を詰め込んだよね。
熊野:うん。
──1年と言わず、もっと制作期間を延ばしてもよかったんじゃないですか?
熊野:1年後にまたフルを出すっていうスピード感を大事にしたかったんです。
末武:フルが一番かっけぇと思ってるんで、「フル出してぇ!」って言ってたら、「じゃあ、1年後ね」って言われて、「う~ん……」って。
熊野:自分たちで言ったけど、っていう(笑)。
──あ、去年の時点で決まってたんですね。
末武:むしろ、決めましたね。期限を決めないと曲つくんないんで。
──PIZZA OF DEATHに入って1年が経ちましたけど、どうですか?
末武:気持ちは全然変わってないですね。まだフラットな気持ちでやってます。
シャー:D:ツアーに出て実感する瞬間はあって。東北行ったときに、ピザがあったからこそ出会えた人もたくさんいたし、そういう人たちに支えられていることを実感することはありました。けど、感覚的にはフラットですね。
熊野:サタニックみたいな場所にピザのバンドが出ることはすごく意味があると思うし、自分たちはまだまだだとは思いますけど、レーベルを背負っていきたいですね。誰でもできることじゃないと思うんで、その思いはずっと心に置いておきたい。
──フラットでいられる環境がピザにはある。
末武:自分たちのやりたいことを全力でサポートしてくれるレーベルなので、気負いは全くないし、だからこそ力になりたいし、僕らの力でシーンを盛り上げたいです。
──むしろ、自分たちから発信して、ピザを利用するぐらいの勢いでいろんなことに取り組んでいかないといけない。
熊野:今年はけっこうフェスが開催されてますけど、今、若手のバンドでフェスに出てるのっていわゆる歌モノのバンドばかりなので、今までは“俺らなんて……”っていう謙遜する気持ちはあったんですけど、今年に入ってからは特に“俺らを呼ばないとダメでしょ!”ぐらいの気持ちでやりたいと思ってます。だからまた来年も呼ばれるようにがんばりたいです。
末武:そういう野心も今回のアルバムにメッセージとして込められているので、歌詞にも注目して聴いていただきたいですね。
──バンドとしてよりフォーカスが絞られてきていると。
熊野:最近のフェスはメンツが固定化されているように見えちゃってると思うし、その中には強い先輩がいっぱいいますけど、そういう人たちをどかさないと俺らはそこに出ることができないし、自分たちの勢いがパンクシーンの勢いにつながっていくと思うので、これはどのバンドも思ってることなのかもしれないですけど、自分たちがシーンを引っ張っていきたいです。そういう気持ちはどんどん強くなっています。
取材・文◎阿刀大志
撮影◎梶原靖夫
◆【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>KUZIRA ページへ
■<SATANIC CARNIVAL 2022>
6月5日(日) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
・物販 / FOOD AREA:start09:30
・ライブ観覧エリア:open10:30 / start11:30 ※19:25終演予定
▼6月4日(土)出演ラインナップ
BRAHMAN
coldrain
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
KUZIRA
マキシマム ザ ホルモン
NOISEMAKER
SHADOWS
SiM
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Suspended 4th
w.o.d.
THE FOREVER YOUNG
[OA] FUNNY THINK
▼6月5日(日)出演ラインナップ
04 Limited Sazabys
10-FEET
Crossfaith
CVLTE
dustbox
ENTH
ハルカミライ
MAN WITH A MISSION
Paledusk
SHANK
SHIMA
WANIMA
山嵐
[OA]SABLE HILLS
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