【舞台裏トーク】<SATANIC CARNIVAL>NOISEMAKER、AGが語る「フェスに対する見方が変わってきた」
太陽の光がさんさんと降り注ぐ正午過ぎ、<SATANIC CARNIVAL 2022>SATAN STAGEの二番手に登場したのがNOISEMAKERだ。遡ること一週間前の5月28日および29日に自身主催<KITAKAZE ROCK FES. 2022>を地元・北海道 札幌芸術の森 野外ステージにて開催。2日間にわたってトリを務めるなど大舞台を大成功に収めてのサタニック出演となった。
◆AG [NOISEMAKER] 画像
「俺らにとって<SATANIC CARNIVAL>って日本で一番好きなフェスなんですよ」とは、このインタビューで語られたAGの言葉だ。<SATANIC CARNIVAL>への感謝や、<KITAKAZE ROCK FES>の未来像、そして、変化があったというフェスに対する見方について、ステージ終了直後のバックステージで語ってもらった熱い言葉の数々をお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■ロックバンドだから本音を言いたい
■綺麗事はもういいやって
──今日のライブはどうでしたか?
AG:まずは、「開催おめでとうございます」ですね。
──やっぱり、自分たちが主催する<KITAKAZE ROCK FES>を終えたばかり(5月28日と29日に開催された)ということもあって、言葉の重みが違いますね。
AG:そうっすね。俺たちもけっこう計画が頓挫してたので。だからこそ、この規模感でやるのって本当にすごいと思うし、去年に引き続き開催してもらえることも、こうやって呼んでもらえることもありがたいし、いちバンドマンとしても応援したいと思ってます。俺らにとって<SATANIC CARNIVAL>って日本で一番好きなフェスなんですよ。一番苦しいときに助けてくれたし、いつも成長を見守ってくれてるし、バンドのことを見てくれているので、そういう意味でも「おめでとうございます」という気持ちです。
──たしかに、サタニックのNOISEMAKERに対する目線は特別ですよね。
AG:フェスっていろんな会社とのつながりがあって出演できる部分もあるんですけど、一度そういうものが全部なくなったときに、唯一誘ってくれたのがサタニックなんですよ。それ以降もずっと声をかけてくれるし、ライブだけでなくアートのほうでも声をかけてくれたりして(AGとHIDEによるアートプロジェクト“DOTS COLLECTIVE”が明日2日目にライブペインティングを行う)、自分たちがどういう活動をしているのか常に見てくれてるなって。サタニックはメンツを見てもカタログじゃないし、ちゃんと意志を持ったバンドに声をかけているイメージがあります。
──どのフェスでも声をかけてもらえるのはうれしいと思うけど、このフェスの場合は“認めてもらえた”という喜びがより大きいでしょうね。
AG:自分たちの信じているやり方を貫いていけば、ほかにも気づいてくれる人が増えてくると思ってます。
──KITAKAZEもついに開催できましたね。こちらはどうでしたか?
AG:本音を言うと、“早く無事に終わってほしい”と思ってました。初めての野外フェスだったし、こっちは素人ということもあって余計にいろんなことを考えていたので。それが終わってから、ようやく達成感が湧いてきましたね。
──KITAKAZEをやり終えたことはすでにバンドに何かをもたらしていますか?
AG:自信にもなったし、次も見えたし、自分たちがやりたかったこと、ファンとの約束をひとつ果たせたので、また前に進めるというのはあります。あと、去年一昨年とコロナで開催できなくて、そのときに出てくれるはずだったバンドとの約束もあったし、彼らには今年の開催まで付き合ってもらったから、けじめを果たせてよかったです。次も野外でできるかどうかわからないけど、室内でまたがんばって特別なときに野外をやるのか……まあ、それはこれからまた考えますけど、とにかくできてよかったと思います。
──次のことを考えられるのはうれしいですね。
AG:自分のなかでもフェスに対する見方が変わってきていて。前までなら、すげえいいライブをやってお客さんを突き刺して、“全部持ってってやるぜ!”って感じだったけど、今はもうちょっと冷静に見てるというか。昨日、サタニックの会場の様子を見て、“ステージはこうやって組んでるのか”とか“あのモニターを2台も入れてるのはすげえなあ”みたいに見てました。
──自分たちが主催する側になるとそうなりますよね。
AG:あと、だんだん規制が緩和されて、今年のサタニックはお酒が出せるようになったじゃないですか。そうやってみんなの意識が進めばいいなと思ってて。考え方が違う人ももちろんいると思うけど、特にKITAKAZEはロックバンドがやってるフェスだから、もう一歩踏み込んだことをやりたいなと思ってます。
──なるほど。
AG:今は場所によってルールが違うじゃないですか。クラブだとオープンにやってるところが多かったり、ライブハウスも少しずつ動き出していて、そういう意味でも今回サタニックがお酒を出してるのはいいと思います。最近思ってるのは、ロックバンドだから本音を言いたいなって。綺麗事はもういいやって。郷に入っては郷に従えで、そこのルールは守るべきだけど、オープンの場所ではオープンでいいと思うし、今後もみんなで前に進んでいけたらいいと思うんですよね。もちろん、モッシュやダイブをしろっていうんじゃなくて、俺たちがもうちょっと踏み込んでもいいのかなと。まだまだ歯がゆい状態ではありますけど。
──NOISEMAKERはレーベルが変わったことで環境的に苦労を強いられたり、フェスがなかなか開催できなかったり、大きな壁に何度もぶち当たってきたバンドだけど、何があっても絶対に止まらずに進んできた結果が今、しっかりと出ている印象を受けます。本人的にはどうですか?
AG:バンドにとってのマイナスを全部プラスに変えてきたという自負はあります。その瞬間は最悪ですけど、そのたびにめちゃめちゃ強くなってると思います。何も問題なくうまくいってるバンドもいますけど、俺らは本当に一歩一歩進んでいくバンドだからこそ負ける気がしないし、何があっても大丈夫。どこまでも行けそうな気がします。
──今年はフェスのスケジュールがたくさん詰まってますね。
AG:そうですね。ずっと出たかった<京都大作戦>とか、<DEAD POP FESTiVAL>のメインステージとか。ありがたいフェスがたくさんあるので、俺ららしく、ロックバンドらしく、自由にライブしたいですね。
──なんだか数年前に比べて表情も全然違う気がします。
AG:本当ですか? ただの寝不足かもしれない。あはは!
取材・文◎阿刀大志
撮影◎梶原靖夫
◆【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>NOISEMAKER ページへ
■<SATANIC CARNIVAL 2022>
6月5日(日) 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
・物販 / FOOD AREA:start09:30
・ライブ観覧エリア:open10:30 / start11:30 ※19:25終演予定
▼6月4日(土)出演ラインナップ
BRAHMAN
coldrain
HEY-SMITH
Ken Yokoyama
KUZIRA
マキシマム ザ ホルモン
NOISEMAKER
SHADOWS
SiM
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Suspended 4th
w.o.d.
THE FOREVER YOUNG
[OA] FUNNY THINK
▼6月5日(日)出演ラインナップ
04 Limited Sazabys
10-FEET
Crossfaith
CVLTE
dustbox
ENTH
ハルカミライ
MAN WITH A MISSION
Paledusk
SHANK
SHIMA
WANIMA
山嵐
[OA]SABLE HILLS
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