【インタビュー】DEEP SQUAD、ドキドキ感やワクワク感など二人のピュアな気持ちを描いた7thシングル『Gimme Gimme』
■ラブソングは歌詞をしっかり理解したうえで歌うのが大事だと思います
■どの歌詞がパンチラインなのかどこに核心があるのかを分析しています
――DEEP SQUADはラブソングを歌う機会も多いと思うのですが、ラブソングにおいて最も大事にしていることとはどういうものでしょう?
YUICHIRO:僕は言葉を大切に伝えることと気持ちを込めることですね。丁寧に歌う。盛り上げる曲は歌詞の意味よりも譜割りや勢いが大事だし、楽しい曲なら笑顔で歌うことを大事にするし。表情で声は変わるので、レコーディングブースのなかでも笑顔で歌ったりします。「Gimme Gimme」も歌詞の主人公になりきって……。照れくさいけど(笑)。
――あははは。キス好きでも照れくさいですか(笑)。
YUICHIRO:《キミと手が触れ合うたびに/ヤバいってもう心が蕩けそうさ》とか、《優しくキスさせて》とか、やっぱり照れくさいですよ(笑)。でもその照れくささを乗り越えて、しっかり歌詞に書かれた思いを伝えられたらなと。でもこの前のツアーで歌って、やっぱりちょっと恥ずかしかったですね(笑)。お客さんからちょっと目をそらしちゃいました(笑)。
杉山:ラブソングは、歌詞をしっかり理解したうえで歌うのが大事だと思っています。どの歌詞がパンチラインなのか、どこに核心があるのかを分析しています。自分が歌う箇所ではなくても、パンチラインを生かすためにそこまでどうやって盛り上げていくか、どんなふうに歌で雰囲気を作っていくかを考えますね。
――ドラマチックな展開が声で作れると。
杉山:そうですね。世界観を崩さないようにというよりは、パンチラインまで盛り上げていく感覚です。「Gimme Gimme」はラブソングだけど爽やかでポップだから、情景が浮かんだほうが楽しいかなと思って。《僕のケータイ覗き込んだ》や《バックミラー映して》という歌詞からも運転席と助手席のドライブデートであることが想像できたので、そういう雰囲気を歌で表現することで、パンチラインにバトンをつなげていくことを心掛けました。
▲『GimmeGimme』初回生産限定盤
▲『GimmeGimme』通常盤
――カップリングの「ヒトリゴト」もラブソングで、こちらはYUICHIROさんが作詞を担当しています。人の心のなかに潜む本音をのぞき見してしまったような感覚で。
杉山:まさにそう。
YUICHIRO:たしかに。僕はもともとメモを残すことが多くて、「ヒトリゴト」の歌詞も“この気持ちを書き留めておこう”と思った僕の実体験がもとになっているんです。いつか曲にしたいと思っていたところに、この曲のデモを聴いて。シングルのカップリングを決める会議で、どうしてもこの曲のメロディに乗せて自分が歌詞を書きたいと立候補したんです。この曲の展開は絶対に書きたいテーマにはまるなと思って。
――これだけ本音を表に出すのは勇気が必要そうですが。
YUICHIRO:でも本音って、言いたくても言えないことだと思うんですよね。だからこそ“俺って未完成だな”という気持ちを曲にできたらいいなと思ったんです。《未完成な男の航海を記した独り言》と書いていますけど、女性でも同じような気持ちを持っている人は多いんじゃないかなって。
杉山:《友達と出かけた日全然既読つかずに/疑う僕は苛立ち隠せない》とかまさにそうですよね。“友達”と言ってもどんな友達なのかわからないし、二十歳超えてたら飲み会かもしれないし。そんななかで既読がつかなかったら不安だし、それが募るとイライラして“もう寝る!”って送信したあと全然眠れないとか(笑)。「ヒトリゴト」はまさに心の声ですね。恋愛していると誰しも、この歌詞みたいな自分の気持ちが膨れ上がって、相手を信用しきれないという未完成な部分が出てくると思うんです。
――そうですね。冷静に考えればわかることなんですけど、恋愛においてはそれが難しかったり。
杉山:いつも強がっているけど、本当は男って弱いよなーって。共感できる歌詞でした。YUICHIROさんとはプライベートについて話したりもするので、エピソードを知っているぶん中途半端な気持ちでは歌えないし、自分も同じような経験をしたことがあるし。そのときのことを思い浮かべながら、リアルな気持ちで歌えました。
YUICHIRO:自分の書いた歌詞に対して、メンバーがこれだけいろいろ感じてもらえるのはうれしいですね。《歌うよ君のために》や《この歌声/“キミ”に届きますように》みたいに“歌”という言葉を選んだのは、DEEP SQUADを投影したかったからなんです。《歌うよ君のために》はDEEP SQUADから聴いてくれる人への想いでもありますね。
――だから歌詞も“未完成な男の後悔”ではなく“航海”なんですね。
YUICHIRO:それは僕のちょっとした作戦ですね。もちろん未完成なことに対する後悔の気持ちもあるけれど、自分の人生の旅路で出会ったことを歌いたかったんです。自分の行いを悔やむより、目の前にいる人を大切にしたい、一緒に航海していきたいという思いが大きかったんです。やっとこの気持ちをDEEP SQUADで曲にできて、すごくうれしいですね。トラックと歌詞の世界もリンクしているのも気持ちよくて、毎日何回も聴いています。
――初ツアーも今回のシングルも、DEEP SQUADが動き出して3年目という、グループがまた新しいフェーズに入っていくタイミングだからできたもの、生まれたものなんだろうなとお話を伺っていて思いました。
YUICHIRO:そうですね。新メンバーもだいぶしっかり歌えるようになってきましたし、DEEP3人も新メンバー3人にケツを叩かれてます。相当パワーアップしましたね。
杉山:見据えている夢が同じになったことで、阿吽の呼吸が生まれてきました。そこから歯車がしっかりかみ合ったと思います。DEEPが立った日本武道館にこの6人で立ちたいし、そのためにどうするべきかを常日頃から話していて。だからこそ制作でもリハでもいろいろなアイデアが生まれるんですよね。
――DEEP SQUADは前例のないグループだから、なおさら意思統一は大事ですよね。全員がリードヴォーカルを取れるコーラスグループであることも、最年長と最年少のメンバーが20歳差なのも、とても稀有で。前例がないのは成し遂げるのが難しいからだと思うんです。それを成せるのはDEEP SQUADというチームがしっかりまとまっているからだろうなと。
YUICHIRO:ああ、なるほど。それはメンバーに感謝の気持ちが大きいですね。最年少の雄飛は21歳だけど大人っぽい感覚を持っていて、僕は僕で中学生的な感覚があるのでバランスが取れているんだと思います(笑)。
杉山:あははは! こんなふうに言ってますけど、YUICHIROさんはちゃんと40年生きている人の、心に染みる言葉を投げかけてくださるんですよ。たしかに中学生みたいなことを言うこともありますけど(笑)。おっしゃっていただいたとおり、DEEP SQUADみたいなグループは前例がない。だから唯一無二とも言ってもらえるけど、これを本物の唯一無二にできるかどうかは自分たち次第ですね。もっと成長していかなきゃと思います。頑張ります!
YUICHIRO:うん。憧れられる存在になりたいですね。初ツアーを回ったことで、ようやくスタート地点に立てた感覚があるんです。もっとでかいステージが見えたので、ぜひこの先のDEEP SQUADも楽しみにしていてほしいですね。
取材・文:沖さやこ
▲DEEP TAKA
▲DEEP KEISEI
▲宇原雄飛
▲比嘉涼樹
リリース情報
2022年4月13日(水)発売
※2022年4月8日(金)音源先行配信
■初回生産限定盤(CD+DVD+蛇腹折ポスター、三方背)
AICL-4212~4213 ¥1,500(税込)
■通常盤(CD)AICL-4214 ¥1,000(税込)
収録曲
1.Gimme Gimme
2.ヒトリゴト
3.Gimme Gimme(Main Less)
4.ヒトリゴト(Main Less)
DVD
「GimmeGimme」Music Video
「GimmeGimme」Music Video Behind The Scene
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