ビージー・アデール、逝去

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ビージー・アデールが1月23日、米テネシー州の自宅で亡くなった。84歳だった。

ケンタッキー州のケーブシティで育ち、5歳のときにピアノを弾き始めたビージーは、ウェスターン・ケンタッキー大学でピアノを勉強するとともに音楽教育を専攻。大学を卒業し音楽教師として働いた後、1961年にナッシュビルに移り、セッション・ミュージシャンとして活動をスタートした。

ジョン・スチュアート、J.J.ケイル、ドリー・パートンほか数々の人気ミュージシャンと共演し、『ザ・ジョニー・キャッシュ・ショウ』などにも出演。1991年に、自身名義での初めてのアルバム『エスケープ・トゥ・ニューヨーク』を発表した。

日本では2010年にデビュー作『マイ・ピアノ・ロマンス』をリリースし、年間ジャズ・アルバム・チャート1位を記録する大ヒットに。同年発表の『マイ・ピアノ・ジャーニー』『マイ・ピアノ・クリスマス』や2011年の『マイ・ピアノ・メモリー』もジャズ・チャート1位を獲得した。これまで、キャピトル東急ホテルのオープニング・セレモニーでの演奏を含む2回の来日公演も行っている。2021年のベスト・アルバム『マイ・ピアノーソロ・ベスト』『マイ・ピアノートリオ・ベスト』が、日本で最後の作品となった。

オフィシャル・サイトでは次のようなメッセージが発表されている。

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It is with deep and profound sadness we share the sad news that Beegie died today surrounded by those she loved and who loved her most dearly. Until her peaceful passing, she was fighting the good fight with her intellect and humor intact.
The world has lost a true American treasure, but how tremendously fortunate we all are to have entered her sphere and to experience the joy of the music she created.
Her entire life was spent using her exquisite talents to teach, entertain and inspire. By the body of work she created and through legions of her students, colleagues fans and friends the world over, Beegie’s music will be shared and heard for generations to come.
Rest in peace, and God speed, sweet Beegie.

本日、ビージーが愛する人たちに囲まれて亡くなったという悲しい知らせを、私たちは深く深く悲しみながらお伝えします。安らかに息を引き取るまで、彼女はその知性とユーモアを失わずに、善戦を続けていました。
世界は真のアメリカの宝を失いましたが、彼女の領域に入り、彼女が創り出す音楽の喜びを経験することができた私たちは、どれほどとてつもなく幸運だったことでしょう。
彼女の全人生は、その素晴らしい才能を使って、教え、楽しませ、鼓舞することに費やされました。彼女が創り出した作品群によって、そして世界中の学生、同僚、ファン、友人たちによって、ビージーの音楽は何世代にもわたって共有され、聴かれ続けることでしょう。
どうか安らかにお眠りください、そしてイエス様のお慰めがありますように、スイート・ビージー。

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