【インタビュー】AJICO、プロデューサー鈴木正人が語るツアー<接続>放送の見どころ「すごいものをみた」
■形としてはありそうでないというか
■双頭というか、それがすごく面白い
──いえ、それこそ波動に、波に吞み込まれていきそうでした。で、こうしてツアーも終わり、2021年のAJICOは終わったわけですが。鈴木さんとしては、どんなバンドだと思われました?
鈴木:ひとことで言うのは難しいですね……何だろうな。形としては、ありそうでないというか。双頭というか、フロントマンがふたりいるあの感じでやってるロックバンドって、あんまりないですよね。それがすごく面白いと思う。それに、あの4人じゃないと出せないグルーヴがありますよね。
──たしかに。あの4人での演奏は、ほんとに唯一無二ですよね。
鈴木:そうですね。そこはバンドというかね。
──UAは今回のAJICOについて、「20年前の焼き直しはしたくなかった」と話してて、そのために鈴木さんが呼ばれたんでしょうし、果たされた役割は相当大きかったのではと思います。
鈴木:……どうかな(笑)。自分ではわからないところもありますけど。
──若干、脱線する話なんですが、UAが鈴木さんのことを“まーきゅん”と呼んでますよね。
鈴木:ははは! そうなんですよね。
──しかもある時に、UAが「何でまーきゅんっていうの?」って訊いたら、鈴木さんが「いや、UAがそう言いだしたんだよ」と返したというやり取りがあったと聞きました。
鈴木:ああ、ありましたね! そしたら「ええ? ちゃうよ!」ってすごく否定されて、あれ?と思って。俺も定かじゃないんですよ、どっから誰がその名前が呼びはじめたのか(笑)。
──今、そう呼ばれることが多いですか?
鈴木:あのー、わりとそう言われる現場が多いですね。50にもなって、まーきゅんもないだろと思うけど(笑)。
──このステージ上でも呼ばれてますもんね。それと、UAが鈴木さんと同学年だという話をしてて、鈴木さんは「血圧を気にしてる」という話をされてて。
鈴木:そうなんですよ(笑)、最近ちょっと血圧が高くて。ジョギングとかしてます。
──だから出してるサウンドは圧巻なのに、5人が話してる感じにはゆるやかさもあって、その両方ですごく楽しい夜だったのが思い返されました。
鈴木:いやあ、UAがMCをすると、あの人、基本はやっぱり関西人なんで、わりと“笑わせないといけない”的なノリがあって。ベンジーさんはそれをあんまりやりすぎるのがイヤみたいで、とにかく「早く曲に行こう」みたいになってて。後ろから見てて、それがおかしかったですね(笑)。
──ははは。でもみんな、いい雰囲気で演奏していて、それも伝わってくる夜でした。そして、まーきゅんの活躍も楽しめるライヴになっていると思います。
鈴木:どうもありがとうございます(笑)! よろしくお願いします。
取材・文◎青木優
撮影◎Shunya Arai
■WOWOW番組『AJICO Tour 接続』
放送:〔WOWOWライブ〕〔WOWOWオンデマンド〕※放送終了から2週間アーカイブ配信あり
出演:AJICO (UA、浅井健一、TOKIE、椎野恭一) and 鈴木正人
楽曲:深緑、美しいこと、すてきなあたしの夢、フリーダム、L.L.M.S.D.、Black Jenny、接続、惑星のベンチ、金の泥、悲しみジョニー、地平線 Ma、情熱、ぺピン、庭 ほか
※収録日:2021年6月13日
※収録場所:東京 中野サンプラザ
番組URL:https://www.wowow.co.jp/ajico/
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