【ライブレポート】GLAY、“エンターテイメントの逆襲”配信ライブ第四弾「ライブができる幸せを噛みしめながら」
GLAYによる4カ月連続配信ライブシリーズ第四弾、<THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK[LIVE at HOME Vol.6]>が、5月29日(土)に開催された。メンバーそれぞれがプロデュースを手がけるこの配信ライブのラストを締めくくる本公演は、TERUがプロデュースする。
◆ライブ画像
会場はかねてからの予告通り、六本木ミッドタウンに位置するビルボードライブ東京。腕利きのシェフによる料理とドリンク、最高級のパフォーマンスが楽しめる大人の音楽エンターテイメントの殿堂で、GLAYとしてここに出演するのは初めてのはずだ。4ヶ月連続配信ライブシリーズの有終の美を、特別に選ばれた150名の観客と、画面のこちら側にいる数えきれないほどのオーディエンスが見守っている。お酒や料理はなくとも、心を込めた音楽できっと酔わせてくれる、ショータイムのはじまりだ。
ドレスアップして会場へ向かう女性の姿と、軽妙な英語ナレーションを組み合わせた小粋なオープニング映像。ステージには静かに炎が揺れるいくつものキャンドル、背後のカーテンと白く輝く満月のオブジェ。柔らかく灯る照明のもと、流麗なピアノに導かれて始まった1曲目は「傷だらけの太陽」だ。メンバー全員が白のジャケットとベストで装い、これまでになくアダルトでシックなムードを演出する。ストリングス・カルテットが緊張感漂うフレーズを勢いよく奏で、ロマンティックな曲調にスリリングなビートを添える。続く2曲目「BLAST」はTERUがタンバリンを叩きながら軽快に、バンドはご機嫌なシャッフルビートに乗って痛快に。HISASHIが得意のトリッキーなプレーではなく、シンプルでメロディアスなソロをばっちり決める。TERUの楽曲のみで構成された今日のセットリスト、TERUの歌を最大限に強調してサポートしようと、メンバーの息はぴったりだ。
「みなさん、<LIVE at HOME Vol.6>へようこそ。コロナ禍ではありますけれども、ライブができる幸せを噛みしめながらお送りしたいと思います」
3曲目「BLEEZE」が始まると、この日のサポートメンバー、村山☆潤(Key)と麗しき女性ストリングス・カルテットの存在の大きさがはっきりとわかってくる。GLAYとToshi(Dr)の叩き出すワイルドで男くさいロックサウンドに、ピアノと弦が加わることで風通しがよくなり、力強いグルーヴ感と洗練されたスピード感がぐっと増す。しっとりとしたピアノのフレーズで締めくくった「BLEEZE」は、これまで以上にBLEEZE(そよ風)の心地よさを感じさせるアレンジだ。
「みなさんお久しぶりです。元気してました? 4ヶ月にわたり、僕らの出来る限りのエンターテイメントをみなさんにお届けしてきました。なかなかうまく活動できない時期ですけども、こうやって動くことによってみんなと繋がっている感覚を、喜びを感じさせてもらっています」
この日の天気に合わせたような「空が青空であるために」は、スキップするようなリズムで明るく爽やかな開放感たっぷりに。澄み切ったピアノの響きが胸に沁みるミディアム・ロックバラード「I will~」を経て、「RainbirD」はメランコリックな叙情味いっぱいに。青空から雨へと、繊細な音の表現で会場内の空気をがらりと変えてしまう、音楽の妙技を味わわせてくれる絶妙な選曲。どちらかというとパワードラマーのイメージがあるToshiのプレーも、ミディアムテンポの音数の少ないアレンジの中で聴くと、一音一音の美しさと豊かさに気づいてハッとさせられる。TERUの書いた邪念のない美しいメロディが、素直に胸に沁みる。
哀切で格調高いピアノと弦の響きを生かしたミディアムチューン「COLORS」は、背後のカーテンがするすると開いて窓の向こうに六本木の夜景が見えてくる、最高の演出と共に。Toshiがマレットを使った繊細なドラミングを聴かせる「the other end of the globe」は、ToshiとJIROの支える大きなリズム空間の中で、それぞれの楽器が自由に空を舞うような、スケールの大きな音のイメージに酔わされる。その中で誰よりも高く舞い上がり、圧倒的な幸福感と共に迫って来るのはもちろんTERUの歌だ。稀代のスーパーボーカリストが、ビルボードライブ東京という場と、ピアノとストリングスという最高のサポートを得て、今宵は一段と輝いて見える。
「みなさん楽しんでますか。残りわずかとなってしまいましたが、次は楽しくなれる曲なので、声を出せませんけども、手拍子はできると思います」
じっくり聴かせる曲を並べた中盤から、一気にラストスパートをかけて残り2曲。TAKUROが手拍子を煽り、TERUがタンバリンで盛り上げるダンサブルな「週末のBaby talk」から、ファンキーにはずむピアノがリードする明朗アップチューン「YOUR SONG」へ。昨日の自分を乗り超えて行け、未来を切り開け――。ストレートな応援歌だからこそ今の時代にぴたりとハマる、4ヶ月連続配信ライブのラストを飾るにふさわしい1曲。開放感、一体感、清涼感、幸福感、どれを取っても100%のエンディングだ。
実際の収録ではこのあとにアンコールがあり、「YOU」「TIME」「lifetime」「FRIED GREEN T0MATOES」の4曲を披露して盛り上がったようだが、それは当日会場に招かれた幸運な150人のための素晴らしい思い出にしておこう。その代わりに配信映像では、この日のセットリストに1曲1曲にTERUが書いた曲解説と共に、コロナ禍で感じている思いや、GLAYの今後の活動についての前向きなメッセージが、エンドロールとして流された。それはTERUらしいとしか言いようのない、誠実でまっすぐでどこまでもポジティブなメッセージだった。
この4カ月連続配信ライブシリーズ<THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK>がスタートする前におこなったインタビューで、50代に突入するメンバーを代表してTERUは「60歳になっても歌っていられる音楽を作りたい」と抱負を語ってくれた。そしてこの日のビルボードライブ東京で見たライブは、大人向けのライブレストランを舞台に、ピアノとストリングスを加えた新たなアレンジで、ロックでありながらアコースティック感があり、激しくありながら優しさを持つ、成熟したバンドの姿を見せてくれた。大会場で派手に騒ぐGLAYもいいが、こうした場所でじっくり聴くGLAYも格別だ。あと10年、いや20年でもこの形ならやっていけるだろうと、また一つGLAYの輝く未来が見えた気がした、素晴らしいパフォーマンスだった。
文◎宮本英夫
写真◎岡田裕介
セットリスト
M02 BLAST
M03 BLEEZE
M04 空が青空であるために
M05 I will~
M06 RainbirD
M07 COLORS
M08 the other end of the globe
M09 週末のBaby talk
M10 YOUR SONG
ENCORE
M11 YOU
M12 TIME
M13 lifetime
M14 FRIED GREEN T0MATOES
アーカイブ配信情報
■『【第四弾】THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIVE at HOME Vol.6』 概要
配信期間:2021年6月26日(土)18時30分〜21時 ※開演は19時を予定しております。
視聴料金:3,700円
販売期間:2021年3月1日(月)17時〜2021年7月11日(日)21時
見逃し期間:2021年6月27日(日)17時〜2021年7月11日(日)23時59分
キャスト:GLAY, TOSHI NAGAI(Dr), 村山☆潤(Key), ストリングス
チケットは各プラットフォームよりご購入ください。
U-NEXT:https://t.unext.jp/r/glay_tesb
PIA LIVE STREAMING:https://w.pia.jp/t/glay-online/
LINE LIVE:https://ticket.line.me/sp/glay
ローソンチケット:https://l-tike.com/concert/glaytesb/
ZAIKO:https://lsg-jp.zaiko.io/e/glaytheesb
uP!!!:https://up.auone.jp/articles/id/83522?ref=os
dTV:https://video.dmkt-sp.jp/ft/s0007197
ABEMA:【第三弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ
https://abema.tv/channels/payperview-1/slots/D4qsynXr6WKRf5
ABEMA:【第四弾】GLAY 4ヶ月連続配信ライブ
https://abema.tv/channels/payperview-1/slots/BDdUr1KDNmhFDq
16th Album『FREEDOM ONLY』
■CD+DVD/PCCN-00047/¥5,500(税込)
■CD Only/PCCN-00048/¥3,300(税込)
先行配信「青春は残酷だ」:https://lnk.to/seishun-ha-zankokudaPR
[CD収録曲 ※以下全形態共通]
1. BETTY BLUE
2. Hypersonic
3. Winter Moon Winter Stars
4. FRIED GREEN TOMATOES
5. 永遠を名乗る一秒
6. 漂えど沈まず
7. BAD APPLE
8. Tiny Soldier
9. Holy Knight
10. 青春は残酷だ
11. 祝祭
12. 桜めぐり
[DVD収録内容]
・GLAY野外無観客ライブ Vol.2
・GLAY「FREEDOM TALK」・後編
・「BAD APPLE」Album ver. Music Video
・Making of BAD APPLE
・「祝祭」Music Video
・Making of 祝祭
■G-DIRECT限定盤(2CD+2Blu-ray+グッズ)
初回限定生産豪華BOX仕様
¥23,100(税込)/LSGC-0008
封入アイテム:詳細後日発表
[CD DISC 2]収録内容
・DJ Mass MAD Izm* Remixes+DJ MIX
[Blu-ray DISC 1]収録内容
・「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK 魁☆照男達」
・「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK RESONANCE vol.3」
・「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIFETIME MUSIC」※アンコールも収録
[Blu-ray DISC 2] 収録内容
・「THE ENTERTAINMENT STRIKES BACK LIVE at HOME Vol.6」※アンコールも収録
・GLAY野外無観客ライブ Vol.2
・GLAY「FREEDOM TALK」・完全版
・「祝祭」Music Video
・Making of 祝祭
・「BAD APPLE」Album ver. Music Video
・Making of BAD APPLE
[ショップ別先着予約購入特典]
・G-DIRECT:『FREEDOM ONLY』リーフレット
・Loppi・HMV:リボンバンド(4種のうちランダムで1種)
※全国のローソン・ミニストップLoppi端末、HMV(HMV&BOOKS online含む、一部店舗除く)
・タワーレコード:ジャケット缶バッチ
・TSUTAYA RECORDS:オリジナルフラットポーチ
・Amazon.co.jp:メガジャケ(24cm×24cm)
・楽天ブックス:ミニジャケット付レコード型コースター
楽天ブックスファミリーマート受け取り限定特典:アクリルコースター
・セブンネットショッピング:モバイルスタンドキーホルダー
・上記以外の全国CDショップ:FREEDOMノート
※各ショップとも先着予約購入特典は数に限りがございます。
また店舗により特典の対応がない場合がございますので、ご確認の上での予約購入をお勧めいたします。
59th Single「BAD APPLE」
■CD+DVD/PCCN-00045/¥2,090(税込)
■CD Only/PCCN-00046/¥1,540 (税込)
[CD収録曲]
1.BAD APPLE
2.SHINING MAN
3.シューゲイザー(Gray Crow Mix)
4.妄想コレクター(HSMS Reconstruct Ver.)
5.Angelus(3Xdecade Boost Mix)
[DVD収録内容]
・「BAD APPLE」Music Video
・Making of BAD APPLE
・GLAY「FREEDOM TALK」・前編
・日比谷音楽祭2021/※収録内容後日発表
[初回生産限定封入特典]
※2形態共通
NEW SINGLE購入者限定ライブチケット購入抽選券(応募締切他詳細はオフィシャルHPにて後日発表)
[ショップ別先着予約購入特典]
・G-DIRECT:丸形うちわ
・Loppi・HMV:2L版フォトカード
※全国のローソン・ミニストップLoppi端末、HMV(HMV&BOOKS online含む、一部店舗除く)
・Amazon.co.jp: メガジャケ(24cm×24cm)
・上記以外の全国CDショップ:オリジナルステッカーシート
※各ショップとも先着予約購入特典は数に限りがございます。また店舗により特典の対応がない場合がございますので、ご確認の上での予約購入をお勧めいたします。
◆GLAY オフィシャルサイト
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