【インタビュー】首振りDolls、初の配信シングル3連続リリース。「まだまだいろんな首振りDollsを魅せられそう」

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2020年12月1日・15日・27日。首振りDollsが3連続初の配信シングルをリリースする。これに際し、インタビューが到着した。

第一弾として12月1日にリリースされる「サボテン」は、首振りDolls最強のメロディメーカー、ジョニー・ダイアモンド(G)渾身の作。作詞作曲者であるジョニーの人間性を感じさせるあたたかな歌詞とメロディーは、切なく広がるキャッチーさが、俯きがちな顔をそっと空へと向けてくれる。

第二弾として12月15日にリリースされる「散り散り」は、首振りDollsのメインコンポーザーであるnaoが生み出すザッツ・首振りDollsサウンド。いなたいサウンドの中に宿る、どうしようもない寂しさと孤独が漂う〝傷心ロック〟は首振りDollsの絶対的な武器と言える。

そして、最終章である第三弾として12月27日にリリースされる「SMILE」は、首振りDollsの〝ホラー〟感を担うショーン・ホラーショーの作曲ナンバー。自身が首振りDollsに正式加入した記念すべき日に放たれる今作は、〝本当の悪は笑顔の中にある〟をテーマに描かれた人間の深層心理に迫る一曲。

3人が申し合わせることなく、それぞれに“孤独”を描いていたという今作は、人々の心を深く傷つけることとなった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延した中で改めて対面した自分自身の心の叫びだったのかもしれない。そして。そんな楽曲をより深く印象づけるジャケット写真は、最近では『凄凄切切』(極めてもの寂しい様)をテーマに撮影している写真家・寫眞館GELATINによるもの。ここに生まれた3つの必然を、どうか受け止めて欲しい。

■首振りDolls 3週連続配信シングル【pre-add/pre-save】
「サボテン」
https://lnk.to/kubifuridolls-cactus
「散り散り」
https://lnk.to/kubifuridolls-chirichiri
「SMILE」
https://lnk.to/kubifuridolls-smile

◆関連画像


▲「サボテン」

――第一弾として12月1日にリリースされる「サボテン」は、ジョニー作詞作曲ナンバーだけど、最初にこの曲を作ることになったキッカケは?

ジョニー:『100日後に死ぬワニ』がキッカケだったんだけど、曲的には全くワニくんは関係無い(笑)。物語に沿っている訳でもないし、結果全く関係なくなったんだけど。

ナオ:いや、本当に最初から全然関係ないし(笑)!

ジョニー:でも、キッカケはワニくんだったのは本当。


▲ジョニー・ダイアモンド

――キッカケってそんなものだったりするよね。でも、ワニくんに触発されたんでしょ? どういうところから?

ジョニー:『100日後に死ぬワニ』がブームだったとき、この「サボテン」って曲が出来たってとこなんですよ。だから影響はされてるんですよ、めちゃくちゃ。どういうとこって言ったら、あの物語が伝えようとしている“命の大切さ”ってとこだと思う。人生の儚さというか。そういうことを歌いたくて。

――メロディに関しては?

ジョニー:メロディーに関しては、もっとポップだったんですよ。最初、キーボードを入れたがってた感じだった。ちょっとニューウェーブ風にしたかったというか。

――ニューウェーブ風!?

ジョニー:そうそう(笑)。キーボードのリフをずっと入れて、それをずっと流しっぱなしにする感じのイメージだったんだけど、いつの間にか切ないバラードになってしまって(笑)。

――そんな激変ってある(笑)!?

ナオ:いや、最初から切なかったよ、「サボテン」。

ジョニー:でも、最初はリズムとかもポップで、もっと単純なイメージだった。

ナオ:そうなんや。

ジョニー:そう。最初のイメージからはかけ離れてる感じ。

――歌詞はどの段階で?

ジョニー:作詞は後から。曲はワニくん読む前から原型はあったんですけど、ワニくんが死んじゃうくらいに出来上がったんですよねー。だから、ワニくんは何かしらしてくれとるんすよ、俺に(笑)。命を以って、俺に何かを感じさせてくれたんですよ! 最終的にオアシスみたいなニュアンスに導かれたのも、きっとワニくんの仕業なんですよ!

ナオ:すごくいいアレンジだと思うよ。

ジョニー:そう。戸城さん(戸城憲夫=THE SLUT BANKS)がレコーディングに遊びに来てくれて、フラッとフレーズを弾いて、“こんなんいいんじゃない?弾いてみろよ”って言われて。戸城さんがオアシスな感覚を持って来てくれたのは嬉しかったですね。ブリットポップみたいなイメージは自分の中に無かったから。

ナオ:あれはすごくいいアドバイスだったよね。俺たちだけでは、ジョニーのイメージを形には出来なかったと思うよ。“この曲いいね!”ってなって、“シングルとしてリリースしようよ!”って、この曲をここまで押し上げたのは、アレンジだと思う。

ジョニー:うん、そうかもね。そうかもしれない。

ナオ:でも、最初の段階からメロディーはだいぶ強かったけどね。

ジョニー:いやぁ、自分の中でもシングルにするほど強い曲だとは思っていなかったから。

――いやいや、ジョニーはずっとそう言ってるけど、デモを聴いたときから、純粋にめちゃくちゃいい曲だなと思ったし、すぐに覚えて口ずさめた、存在感の強い曲だったよ。

ナオ:うん。それはそう。初めてジョニーがスタジオにこの曲を持って来て、俺とショーンに聴かせてくれたときから、本当にいい曲やなぁーって思った。今回、配信シングルの一発目で、リード曲のリード曲! みたいな位置で「サボテン」が出るのはめちゃくちゃいいことだと思う。ショーンが加入してからリード曲としてMVにして来た「黒い太陽」とも「PSYCHO CLUB」とも全く違う色だからね。

ナオ:あの手この手って感じがするよね(笑)、今までのリード曲を辿ると。でも、今回の3曲のシングルを聴いてもらえるとそれが分かってもらえると思うんだけど、3人ともの個性が全く違うから、その度にガラッと雰囲気が変わって。違うバンドみたいなくらい雰囲気を変えるんだよね。ショーンが加入してからそれがより濃くなっていると思う。

――リリース時にも話していたけど、「黒い太陽」はショーンが加入して初めてナオと共作で作った楽曲で、新しいリズムが首振りDollsに流れ込んだ瞬間でもあったんだもんね。

ナオ:そう! まだ上京前で、小倉の俺の部屋でいっとき二人暮らししてて。

ショーン:ドッタドッタドッタドッタのリズムの曲をやりたくて作った曲だったよね。

ナオ:そうそう。そこから作った曲。赤玉呑みながら作ったね。

ショーン:懐かしい! もう2年も前になるんだね!

ナオ:あの頃も楽しかったよね。お笑いの動画見ながらお酒飲んで。もう2年かぁ〜。

ジョニー:てか、メンバーチェンジしてからまだ2年しか経ってないの? って思っちゃうくらいショーンはずっと居る気がする。

ナオ:ショーンが入る前までのバンド活動は、輪廻転生をずっと繰り返して、同じところをずっと地獄みたいにぐるぐるぐるぐるしてた繰り返しやったからね。明日も明後日も同じ日! みたいな感覚。

ジョニー:そう。時系列が分からんくなるくらいな感じやった。

ショーン:あ! 小学校の6年間は長く感じるけど、中学高校は短く感じる! みたいなこと?

ナオ:あぁ、うぅん、、、まぁ、それは知らん。その感じ方は人それぞれやけね(笑)。そこは個人差あるやろから知らん(笑)。それはきっとショーンが中高楽しかったんやろね! 俺中学校超長く感じたもん。全然面白なかった。って、なんの話!?

ジョニー:「サボテン」の話!

ナオ:そうや! でも、本当にちょっとしたアレンジでオアシス感出るんやなぁって思ったらすごく感動したよね。

ジョニー:たしかに。最後にシェーカー入れたんだけど、それでグッとオアシス感が増してめちゃくちゃ良くなった。レコーディングのとき楽しかった。

ナオ:歌詞も良いよね。

ジョニー:「冷たい涙」(※インディーズ時代の旧曲)ぶりにいい歌詞書けたと思った!

――お。“売れた!”と思った?

ジョニー:いや、そこまでは思わなかった。正直、本当にアルバムの中の1曲かなって。でも、みんながいい曲だからシングルだシングルだ! って言ってくれて。

ショーン:いい曲ですよね、本当に!

ナオ:いいよね。“こんなにも素敵な日々が続くのなら埋まってるだけでいい”って歌詞とか最高! この歌詞はジョニーじゃなきゃ書けないと思う。俺は、“埋まってるだけでいい”って思えない人間だから、こういう歌詞は書けないからね。ジョニーとは性格が真反対だからね。

――ナオが自分ではない作詞者の歌詞を歌う場合、別人格になって歌うの? それとも自分自身としてその言葉を歌うの?

ナオ:全部俺。人格が違う歌詞でも、自分が噛み砕いて歌うから自分なんです。全部自分。ジョニーの歌詞だからジョニーに成り切って歌うとか、ショーンの歌詞だからショーンに成り切って歌うとかってことはしない。それは自分の中で噛み砕いて、自分の言葉で歌ってます。そうしないと歌っていても聴いてくれる人に伝わらないから。自分の中で自分の言葉にしているから、自分の気持ちそのものだと俺は思ってますけどね。

ジョニー:自分で絶対に歌詞を書かないアーティストの人もいるもんね。そういう人達はきっと全部自分の中で自分の言葉にしているんだと思う。


――ジョニーが「サボテン」の歌詞を書き始めたのはいつ頃?

ジョニー:「サボテン」っていうタイトルが出て来たあたりかな。そこから一気にポポポポンって出てきて書けた。もともとあった曲と歌詞が合体したって感じだったんだけど、なかなかいい感じにハマった。

ナオ:俺の解釈としては、ささくれだった心なのに、悟りを開いちゃったっていう雰囲気。サボテンのチクチクって、ハートのチクチクを表現してるんじゃないの?

ショーン:おぉ〜!

ジョニー:そう解釈する人がいてくれてもいいなと。ぶっちゃけ歌詞は、サビ以外はあんまり意味を持たせていないからね。歌詞には意味を持たせたくないんですよ。

ナオ:そう。昔からジョニーはそう言うんだよ。意味なくはないんだけどね、聴いてる方は。でも、歌詞に意味を持たせないように作っているんでしょ?

ジョニー:俺は、“こうしようぜ!”“これが楽しいぜ!”“これがロックだぜ!”っていうのは自分から言わない様にしてる。フワッとさせといて、あとは勝手にやってください! ってのがいい。

ナオ:それがジョニーのロック!

ショーン:“この後どうなったんだろ?”ってきになるやつですよね。

ナオ:個人的には、そういう映画がめちゃくちゃ嫌いなんやけど(笑)。いろんな人の予想を探して読んじゃうタイプ。なんか、それと一緒で、ジョニーが書いた歌詞を歌うときは、そこに潜むジョニーの深層心理を探っちゃうからね。だから、「サボテン」もそうだったからね。

ジョニー:「サボテン」のナオの歌には一つも文句はなかったからね。

ナオ:それめっちゃ嬉しい!

――ライヴで「サボテン」を歌うときは、特別な日には、特別なパフォーマンスも見れるんだとか。

ショーン:そうなんです。ナオくんが曲中に立つんですよ!

ジョニー:ショーンがフワッとそういう案を出して来たんですよ。

ショーン:なんか、ふと見えちゃったんですよねー。スタジアムが(笑)。

ナオ:おぉ〜(笑)!

ジョニー:っていうか、「色子」(※インディーズ時代の旧曲)でも立てるタイミングあるから、立って歌おうと思ったら歌えるよ!

ショーン:「色子」でも立ち上がる(笑)?

ナオ:それはさすがに乱発し過ぎやろ!

ジョニー:“アイツ、また立っとるぞ!”みたいな(笑)。

ショーン:あははは。いや、昔立って歌ってた曲あったなぁと思って。久しぶりに立って歌う曲があってもいいんじゃないかな? と思って。

ナオ:そうね。たまにの方がいいよね。乱発は良くない。ジョニーが言うように、“アイツ、また立っとるぞ!”みたくなっちゃうから(笑)。毎回立つ訳じゃないから、ライヴで「サボテン」観れるのを楽しみにしててもらえたらと思います!

――そんな「サボテン」のMVには、今のメンバーになってからの首振りDollsの日々が詰め込まれているよね。これはジョニー監修で、カメラマンのmaruさんが編集してくれて。

ジョニー:走馬灯みたいにカットが細切れに切り替わるイメージで、首振りDollsの足跡みたいなものを映像で表現したかった。


――ここには、ショーンと初めてスタジオに入って音を重ねたときの映像や、上京してくるときの物件探ししてるときの映像や、ツアー先の風景やレコーディング風景やオフショットが詰め込まれていて。曲のイメージにすごく似合ってる。

ジョニー:自分のイメージを汲んでもらって、流れやコンセプトを理解してもらえた映像にまとめてくれたmaruさんに感謝ですね。

――毎週金曜日にYouTubeにアップしている『FRIDAY THE DOLLS』や、このマンスリーインタビューの映像は、全てナオがやっていたりするけど、今回も素材撮影はナオなんだよね。

ナオ:そう。最初ジョニーと話して、それぞれの子供の頃の映像とかも使って、現在までをドキュメンタリーでまとめていけたらと思っていたんだけど、古いビデオを送ってもらったら、劣化しちゃっててほとんどがデーター化出来なくて。そこは断念したんだけど、最近の素材撮影や最近のメンバー撮影は俺がして。それをジョニーが監修してくれて、maruさんがそれを編集してくれたんです! 今回のシングルのアートワーク的な話をすると、ジャケット写真は寫眞館GELATINさんで、ジャケットデザインはジョニー、「散り散り」の題字は俺の書。「SMILE」のジャケット写真のマリアは、ショーンがペイントしたオリジナルだったりするんです。だから、そんな細かいこだわりにも注目してもらえたらなって思ってます!

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