【レポート】<THE SOLAR BUDOKAN>DAY4、竹原ピストル「お祈りの気持ちを込めて歌います」
ROTH BART BARONから映像が切り替わって、多摩あきがわライブフォレストのステージへ。そこには、すでにギターを抱えた竹原ピストルが立ちポロポロとギターを奏でている。意外だが、<THE SOLAR BUDOKAN>初登場。スタッフの拍手が響くなか「精一杯歌わせていただきますので、のんびりお付き合いください」と言うと、早速「おーい!おーい!!」に突入する。喋っているときは表情も言葉も柔らかい竹原だが、歌に入るとその表情も声色も、まとう空気も一変させた。
◆竹原ピストル 画像
そして続けざまに、「初めて僕のライブを観てくださっている方もたくさんいると思うので、ちょっとでも覚えてもらえるように。いい年こいたおっさんですけど、ど新人のつもりで「オールドルーキー」という歌を歌いますね」と、ギターとハーモニカを高らかに響かせながら、渾身の歌を聴かせる。歌い手として重ねてきた時と、歩んできた道のり、そこでの出会いなど、彼が観て感じてきただろうシーンや心象風景がありありと目の前に浮かぶような歌。ギター1本と歌と、時折ハーモニカ。シンプルな音の構成でありながら、その鼓動までも聞こえてくるような歌が心にズンと響き、染みわたる。“弾き語り”という言葉がこれほどピタリと合う人も、なかなかいない。
続いては「LIVE IN 和歌山」。「和歌山へ歌いに行くと、いつもヘンテコなお兄ちゃんが会いにくるんですよ、そんな歌」だと紹介するこの歌は、竹原の音楽の真摯さを伝えるものだろう。容赦なく突きつける言葉の裏には、確実に温かな眼差しや人間への愛情があって、嘘偽りがない。だからこそ聴き手が寄りかかれるようなタフな音楽であり、時に凄まじい速度で心や急所を射抜かれ涙してしまうのだ。
「みんな~、やってるか!」からドラマのテーマ曲としても広く知られた曲「Forever Young」を歌って、改めて<SOLAR BUDOKAN>初出演の喜びを語ると、「カメラの向こう側のみなさん、観てくれているみなさんありがとう。その気持ちを伝えるがための曲です、心からの感謝の気持ちを込めて」と、「ぼくは限りない~One for the show~」を歌い上げる。竹原曰く、「ライブを観てくださっているみなさんがいる限り、俺は歌うたいとしてどこまでも羽ばたいていける気持ちになるという歌」だという。まっすぐに歌うその横顔にフォーカスしたカメラは、彼の吐く真っ白な息をとらえていく。山の中のステージであることを思い返すとともに、その歌の温度の高さも可視化したようなシーンだ。ステージを作り上げるスタッフからも、大きな拍手や歓声が沸く。
「Amazing Grace」では、「ライブ見てくださっているみなさんが、心と体に気をつけていつまでも元気に過ごされますように。あるいは、最近調子が悪くて、例えばいま寝っ転がりながら<THE SOLAR BUDOKAN>を見ている方もあるかもしれません。できるだけは早く元気になりますように、お祈りの気持ちを込めて歌います」と伝え、画面越しに心からの歌を届けるように歌う。額には汗が滲んでいる。後半のMCで、途中から自分の体から出る湯気が気になったと笑った竹原だが、立ち上る湯気もまた歌を立体的に縁取り、リアルなものとしていた。
終盤は「よー、そこの若いの」、「狼煙」とアグレッシヴな曲を連投し、最後はあまり深く考えこみすぎてもダメだ、楽に行こうぜと言う歌だと言って「あ。っと言う間はあるさ」を歌った。気のおけない友人に語るような言葉のリズム、肩の荷をフッと下ろしてくれるような声色やメロディ。それは今、とても必要な音楽だと感じた。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎柴田恵理
【竹原ピストル@多摩あきがわライブフォレスト セットリスト】
02. オールドルーキー
03. LIVE IN 和歌山
04. みんな~、やってるか!
05. Forever Young
06. ぼくは限りない~One for the show~
07. Amazing Grace
08. よー、そこの若いの
09. 狼煙
10. あ。っと言う間はあるさ
【配信第二週目タイムテーブル】
■ハイブリッド型オンラインフェス<THE SOLAR BUDOKAN 2020>
10月3日(土) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Anly / THE BAWDIES / ComplianS (佐藤タイジ・KenKen) / 藤原さくら / NakamuraEmi / 四星球 / ストレイテナー / Major in Body Bear (Taiwan) / ヤバイTシャツ屋さん
▼DAY4
10月4日(日) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Afro Begue feat. ComplianS / THE BACK HORN / Char / 民謡クルセイダーズ / 仲井戸“CHABO”麗市 / OAU / ROTH BART BARON / 竹原ピストル / 10-FEET
※仲井戸“CHABO”麗市はコメント出演と<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2017>でのSPECIAL SESSIONを配信予定
【チケット】
販売開始:9月9日(水)18:00〜イープラスにて
・1日券:3,000円 (税込)
・1日券 [サポート1000]:4,000円 (税込)
・1日券 [サポート2000]:5,000円 (税込)
https://eplus.jp/sf/live/festival/ntsb
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