【ライブレポート】やなぎなぎ、「どんな音楽をルーツにして曲を作っているかが分かるライブになっている」

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12月7日(土)、シンガーソングライターのやなぎなぎが東京・Zepp DiverCity Tokyoにてワンマンライブ『memorandum』を開催した。

これは彼女が11月13日にリリースした、カップリング曲を集めた同名アルバムのリリースを記念した公演。セットリストももちろんこのアルバムを中心に組み立てられている。『memorandum』とは「覚え書き」という意味で、書き留めるようにして書かれた彼女に身近な楽曲たちが集められている。「カップリングは私自身がアレンジまで手掛けていることが多く、普段どんな音楽をルーツにして曲を作っているかがいつもよりも分かるライブになっている」と語った通り、彼女の世界観が色濃く表れたステージが展開された。


アルバムトラックと同じく『キミミクリ』『インテンション・プロペラント』からスタートしたステージは、彼女の歌声や多彩な楽器フィーチャーされた楽曲を次々と繰り出し、影絵の幻想的な演出などもあり、オーディエンスもこのセットの統一感を壊さないように拍手も加減して行なうほどの集中力に満ちた展開。『in flight』からの後半戦はロックサウンドを前面に出した楽曲たちが並び、手を挙げて一体感を得る観客の姿も多く見られた。このアルバムの中にはカップリング以外にもアニメの挿入歌も収録されており、『真実の羽根』(『ヨルムンガンド PERFECT ORDER』)と『color capsule』(『色づく世界の明日から』)も披露された。とくに後者はこの公演の約1年前、作品の最終話のシーンに使われたこともあり、ファンにとっては物語の記憶を思い起こさせる演出になったもようだ。


ライブ終盤には、恒例のコンセプチュアルライブ「color palette」の次回開催が告知された。2020年4月に東京・日テレ らんらんホールと大阪・堂島リバーフォーラムでそれぞれ開催される。毎回、“色”をテーマにセットリストや企画・演出を作り上げていく彼女のライフワークになっているこのライブ。今回はどのようなカラーで作り上げるのか期待される。また、2020年2月19日(水)には彼女20枚目のシングル『宝石の生まれるとき』(TVアニメ「宝石商リチャード氏の謎鑑定」オープニングテーマ)がリリースされる。2019年は年頭に2枚のベストアルバム『-LIBRARY-』と『-MUSEUM-』をリリースし、このカップリング集『memorandum』やそれに伴うライブやツアーも成功させ充実の1年になったやなぎなぎ。2020年もアクティブにさまざまな音楽活動を見せてくれそうだ。


<セットリスト>

M-1 キミミクリ
M-2 インテンション・プロペラント
M-3 Surrealisme
M-4 真実の羽根
M-5 Rain
M-6 鱗翅目標本
M-7 想像の君
M-8 re-live
M-9 in flight
M-10 halo effect
M-11 helvetica
M-12 color capsule
M-13 未明の君と薄明の魔法
M-14 音のない夢
M-15 星々の渡り鳥
M-16 replica
アンコール
M-17 ironi
M-18 夜天幕
M-19 You can count on me
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