【ライブレポート】感覚ピエロ×夜の本気ダンス、「関西のバンドが音楽シーンを熱くしたい!」

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感覚ピエロが、対バン&ワンマンツアー<感覚ピエロ 5-6th anniversary「LIVE - RATION 2019」 ~奮い立たせてなんぼでしょ~>を開催中だ。5月の東阪クアトロから幕を開けた同ツアーは、7月20日の大阪BIGCATまで全25公演の規模で行われるもの。対バンシリーズには、忘れらんねえよ、ミオヤマザキ、オメでたい頭でなにより、Hump Back、SIX LOUNGE、LEGO BIG MORLなどを各地に迎えて、約3ヵ月にわたり全国で熱演を繰り広げる。

◆感覚ピエロ×夜の本気ダンス 画像

BARKSでは昨年に引き続き、感覚ピエロのツアーに密着してライブレポートおよび対バンとの対談をマンスリーで連載していく。その第二回目は、夜の本気ダンス。同ツアー10本目となった6月7日(金)、京都 MUSE公演の模様をレポートしたい。

   ◆   ◆   ◆

会場に入ると、MUSEのバーカウンター上に10-FEET主催フェス<京都大作戦>の歴代Tシャツがずらっと飾られていたことをはじめ、ROTTENGRAFFTYの侑威地(B)の等身大パネルを階段に設置されているほか、Hi-STANDARDの<Live at AIR JAM 2011>、<Live at TOHOKU AIR JAM 2012>のポスター、そして、東狂アルゴリズムの巨大バックドロップが所狭しとバンドゆかりの品物や昔のポスターが大切に貼られており、それらを眺めているだけでも全く飽きない。さながら音楽博物館とでも言いたくなる味のあるライヴハウスである。



そんな音楽愛に溢れた会場にて、感覚ピエロの対バンを務めるのは地元京都に根を張って活動する夜の本気ダンス。これまで何度も対バンを重ねているものの、関西で2マンをやるのはこれが初めてという。19時7分にSEが流れ、米田貴紀(Vo/G)、西田一紀(G)、マイケル(B/Cho)、鈴鹿秋斗(Dr/Cho)のメンバー4人が登場。

「クレイジーになろうぜ!」と鈴鹿が叫ぶと、「Crazy Dancer」で本編スタート。ド頭から気合い十分の4人がスクラムを組んで突っ込んでくる。「Magical Feelin'」に入ると、ダンサブルなビートも相まってフロアも活気づくばかり。爽快なギターサウンド、裏声を巧みに操る透き通るヴォーカルも映え、早くも夜ダンの空気に染め上げていた。

「感覚ピエロとの対バン、楽しみにしてたぜ! 地元で呼びやがったから、楽しませるしかない」

と鈴鹿は意気込み、しかもこの日は感覚ピエログッズの“鷲掴みTシャツ”を着用。「(Tシャツのデザインを見ながら)、各種サイズが用意されてるみたいやけど、健太さんだけはどのサイズにも収まらない」と対バン相手のドラマーの筋肉美をイジって笑わせていた。



会場のテンションをさらに押し上げたのは「fuckin' so tired」だ。観客も手を上げてノリノリで騒ぎ出し、米田と西田が背中を合わせにギターを弾く場面もあり、視覚と聴覚の両面からロックバンドのカッコよさを見せつける。「B!tch」を演奏し終えると、「感覚ピエロのメンバー、みんな好き! 6月5日にアルバム『Fetish』リリースしたけど、僕らがあなたたちのハートを鷲掴みにするから」と鈴鹿は言い放ち、新作から「Take it back」「MONSTER(Rougelike life)」と畳み掛けた。前者は繰り返しのフレーズを用いたキャッチーさが際立ち、後者は不穏なギターと爽快なサビが合わさり、会場の好リアクションを獲得していたようだ。

「Feel so good」を挟んだ後、「君たちの一番のダンスを見せてくれますか?」と米田が言うと、ラストは「WHERE?」へ。パワフルなドラムが曲を力強く牽引し、渋いロックンロール調のギターも冴えわたるなど、天井知らずの盛り上がりを記録して終了。「皆さん、この後は感エロに揉まれてください!」と鈴鹿が告げて、ステージのバトンを渡した。


20時14分にSEが流れると、秋月琢登(G)、滝口大樹(B)、アキレス健太(Dr)が姿を見せ、「まだやれるか? つーか、もっとやれるか?」と横山直弘(Vo/G)が会場を挑発、感覚ピエロは「ARATA - ANATA」でショウの幕を切った。いきなり熱量の高い演奏に続いて、ヘヴィなリフを用いた「疑問疑答」へとスムーズに繫ぐ。

「前、真ん中、後ろ、元気ですかー!」と横山が会場に声をかけた。やはり夜ダンに刺激されたところもあったのだろう、衝動満載のサウンドで突っ走り続けるなど、容赦ない攻めっぷりでフロアを蹂躙していく。滝口の骨太なベースラインが光る「LET IT DIE -Wake up-」から「Tonight Yeah! Yeah! Yeah!」への流れも最高。「手拍子ちょうだい!」と声をかけて観客をひとつに束ねると、会場に“Wow!Wow!”の大合唱が巻き起こる。


「夜ダン、やばかったね。京都はね、夜ダンしか考えられなかった。彼らのホームかもしれないけど、俺らのツアーなんで、バチバチやるから。気合い入ってる!」と負けん気の強さを誇示する横山。

そしてガラッと雰囲気を変え、ミドルテンポの「D.B」をプレイ。聴く者の心に寄り添う切ない歌メロが印象的なナンバーに続いては、RED HOT CHILI PEPPERSばりのヘヴィグルーヴを放つ「CHANGE MY LIFE」へ。早口に捲し立てるヴォーカルに会場の熱がみるみる上がっていくのがわかる。「CRAZY GIRL」の後の「A BANANA」ではタオル回しの光景が場内に広がり、底抜けのパーティーチューンが華やかなムードに染め上げた。


「京都のみなさん、鍛えてますか?」と呼びかけたのはアキレス健太。ヒラメ筋の説明をして会場を笑わせた。そして、「京都の人はどれくらい居るの?」と横山が尋ねると、挙がった手はまばら。フロアからは「神戸!」「大阪!」との声が響き、この夜の2マンを観るために遠征してきたファンの多さにメンバー自身も驚いていたようだ。続けて横山は、「ずっと夜ダンを意識してた。「WHERE?」のMV、めっちゃカッコいいから、クソッって。だから、俺らのツアーに出てもらえるのが嬉しい。今、まさに闘っている2バンドです」と熱い思いを吐露した。

「CHALLENGER」を皮切りとした後半もガンガンと攻め立てるばかり。「もっと汗かいていこうぜ! 過去イチ、でかい声で歌ってくれますか?」と積極的に会場と密なコミュニケーションを図った横山は、「夜ダンと最高の1日を作ることができた。関西のバンドが音楽シーンを熱くしたい!」と語って京都MUSEに集まったファンを盛り上げ、本編ラスト「ありあまるフェイク」で盛大に本編を締め括った。


そしてアンコールに応えてステージに再び姿を現したメンバーは、「男も女もオッパイ大好きでしょ? オッパイで騒ごうぜ!」とラストソングの「O・P・P・A・I」を見舞った。観客とのコール&レスポンスによって、会場に今日イチの凄まじい歓声が沸き起こる。夜ダンに引き続き、バンドとフロアが完全に溶け合う場内を眺めながら、今日の2マンライヴが大成功に終わったことを深く確信した。

取材・文◎荒金良介
撮影◎AyuMegadewi Kubota

■<感覚ピエロ 5-6th anniversary『LIVE - RATION 2019』-奮い立たせてなんぼでしょ->6月7日(金)@京都 MUSE公演セットリスト

【夜の本気ダンス】
01. Crazy Dancer
02. Magical Feelin'
03. Fuckin so tired
04. B!tch
05. BIAS
06. Take it back
07. MONSTER
08. Feel so good
09. WHERE?
【感覚ピエロ】
01. ARATA - ANATA
02. 疑問疑答
03. LET IT DIE -Wake up-
04. Tonight Yeah!Yeah!Yeah!
05. 加速エモーション
06. D.B
07. CHANGE MY LIFE
08. CRAZY GIRL
09. A BANANA
10. CHALLENGER
11. ハルカミライ
12. A-Han!!
13. 拝啓、いつかの君へ
14. ありあまるフェイク
encore
15. O・P・P・A・I

◆【対談】感覚ピエロ×夜の本気ダンス ページへ

■<感覚ピエロ 5-6th anniversary『LIVE - RATION 2019』-奮い立たせてなんぼでしょ->


5月08日(水) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
※ワンマン
5月10日(金) 東京 渋谷CLUB QUATTRO
※ワンマン
5月14日(火) 神奈川 横浜BAYSIS
w/ 忘れらんねえよ
5月15日(水) 埼玉 HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
w/ 忘れらんねえよ
5月17日(金) 愛知 名古屋CLUB QUATTRO
※ワンマン
5月23日(木) 北海道 札幌PENNY LANE24
w/ アルカラ
5月28日(火) 茨城 水戸LIGHT HOUSE
w/ アルカラ
5月30日(木) 栃木 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
w/ ニガミ17才
6月01日(土) 宮城 仙台CLUB JUNK BOX
w/ ニガミ17才
6月07日(金) 京都 MUSE
w/ 夜の本気ダンス
6月08日(土) 奈良 NEVER LAND
w / ヒトリエ ※ワンマン (気持ちはツーマン)
6月14日(金) 滋賀 U★STONE
w/ Hump Back
6月15日(土) 兵庫 music zoo KOBE 太陽と虎
w/ パノラマパナマタウン
6月16日(日) 香川 高松DIME
w/ LEGO BIG MORL
6月26日(水) 熊本 B.9 V2
w/ オメでたい頭でなにより
6月27日(木) 福岡 DRUM Be-1
w/ オメでたい頭でなにより
6月29日(土) 岐阜 CLUB ROOTS
w/ LAMP IN TERREN
6月30日(日) 三重 松阪M'AXA
w/ LAMP IN TERREN
7月05日(金) 岡山 CRAZYMAMA 2nd room
w/ SIX LOUNGE
7月07日(日) 広島 CLUB QUATTRO
w/ SIX LOUNGE
7月13日(土) 山梨 甲府KAZOO HALL
w/ LEGO BIG MORL
7月14日(日) 東京 マイナビBLITZ赤坂
w/ ミオヤマザキ
7月15日(月・祝) 群馬 高崎club FLEEZ
w/ ヤングオオハラ
7月19日(金) 愛知 DIAMOND HALL
w/ ハルカミライ
7月20日(土) 大阪 BIGCAT
w/ バックドロップシンデレラ
▼チケット
東名阪公演:スタンディング / 2F指定席&スタンディング (マイナビBLITZ赤坂のみ) 4,500円(税込)
対バン公演:3,900円(税込)

■<感覚ピエロ 5-6th anniversary『LIVE - RATION 2019 FINAL』〜幕張ヴァージンはあなたのもの~>


11月04日(月・祝) 幕張メッセ イベントホール
open17:30 / start18:30
▼チケット
全席指定 ¥5,800円(税込)
※年齢制限:小学生以上有料。未就学児童は入場不可
e+:https://eplus.jp/
チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=D9290007
ローチケ: https://l-tike.com/
Yahoo!チケット:http://r.y-tickets.jp/kkp2019
LINEチケット:https://ticket.line.me/sp/kankakupiero
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

■番組『感覚ピエロの××TV』


放送日時:2019年5月4日(土)より毎週土曜日配信
▼【#01 感覚ピエロの××TV 】企画会議 Vo&Gt 横山直弘編
https://www.youtube.com/watch?v=F8nRCiTdpq0


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