【音楽ギョーカイ片隅コラム】Vo.65 「44年前のデヴィッド・ボウイ写真、初公開」

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私が「David Bowie is」を観覧したある夜、知り合いがボウイの秘蔵写真をSNSに投稿していて目を見張ったという話を前回のコラム(https://www.barks.jp/news/?id=1000137319)で書きましたが、なんと、そのKoh Takahashi氏所蔵の大変貴重なボウイのプライベート写真を、Koh氏のご厚意によりこの「音楽ギョーカイの片隅で」コラムにて初公開させていただけることになりました。

ボウイの飾らない人柄が映し出された奇跡の2枚をとくとご覧くださいませ。



撮影時期は1973年。初来日ツアーを終えたボウイ一行が、当時はソビエト連邦であったウラジオストクからイギリスへ向かう大陸横断鉄道での道中にて撮影されたもので、Koh氏のお父様が大陸横断鉄道に揺られてロンドンへ行かれたのと時を同じくして、ボウイのジャパン・ツアー後の帰国の途が偶然重なり、これらの写真が現存するとのこと。

その際、ボウイの方からKoh氏のお父様に話しかけてきたそうで、写真を見てお分かりの通りボウイも手にカメラを持っていますから、一緒に写真を撮っただけではなく、お互いを映しあうなどして旅を楽しんでいたのでしょう。ただ、Koh氏のお父様の当時の認識としては‘変わった風貌の外国人とのコミュニケーションを楽しんだ'といったものだったようで、後になってからあれはボウイだったと気がついたという逸話もまた、微笑ましいやら羨ましいやら。

これは、実社会において、関心のない有名人にはポンと出会えることがあっても、意中のミュージシャンやアーティストに偶然出逢えることなど、追っかけでもしない限りそうそうあるもんじゃない、得てしてそういうものよねと感じ入るエピソードの代表格ですが、そういった偶然だったからこそ、写真の中のボウイはとてもリラックスしているように見受けられます。

「この後、ボウイはハマースミス・オデオンでジギー最後のショーをしますし、いろんな意味で凄い時期の写真なんだなと、つくづく思っています」

こうお話してくださったKoh氏とは、4~5年前の日本最大のテクノの夏の祭典<WIRE>の横浜アリーナ現場でご一緒したのがきっかけで知り合いました。今は音楽とは別のギョーカイでご活躍されていらっしゃいますが、こんなどでかい球を私にパスしていただき、とても有り難く感じています。

それにしても…ある日、自分の大好きなアーティストと実の父親とが同じフレーム内にいる写真を実家で発見したらどんな気持ちになるのか。自分の生まれる前に、自分の大好きなジギー時代のボウイと若かった頃の父親が会話をしていたと知ったらどんな想いを抱くのか。想像しただけで鼻血が吹き出しそうです。

協力・写真提供=Koh Takahashi

◆早乙女“ドラミ”ゆうこの【音楽ギョーカイ片隅コラム】
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