【イベントレポ】ラルクのKen、「虹」Guitar Clinicで「自分だけの弾き方を楽しみながら」

ポスト


■参加者とKenの“直接Q&A”
■「同じような気分で弾いてくれたら」

▲Ken “PARTY ZOO" Black & Red Pick。

【Q】“ピックの色で音が変わる”という話を聞いたことがあります。Kenさんもこれまで黒とか赤とか、いろんな色のピックを使用していますが、色とか厚さで音色が変わると思いますか?

【A】「変わる。実際同じ材質で同じ厚さの白いピックと黒いピックを弾き比べてみると、黒のほうがピックが硬く感じる。オレはレコーディングのとき、今日も使っている自分のオリジナルピックで弾くから、エレキギターはいつも一緒のピック。だけど、アコギのときには弦が太かったりするから、録りたいアコギの雰囲気に合わせて……たとえば、メインより後ろにいたいからとか、メインよりも派手にしたいとか、単音で弾くからとか、その用途によって、録った音を改めて聴きながらピックをセレクトしてます」

▲<Ken (L'Arc-en-Ciel) Guitar Clinic>のために組まれたエフェクターシステムはFree The Toneによるもの。

【Q】Kenさんの一番好きなディレイのセッティングや基準があれば教えてください。

【A】「それはまちまちなんだ。というのは、たとえば大きなフレーズで“奥行きをみせたい”と思ったら、躊躇なくディレイレベルを上げる。ただ、ディレイ音と原音が近く感じて、自分が弾いている音がみえにくくなる場合は、ディレイレベルを下げる。で、ディレイレベルを上げるならハイを削りたい。ただ、それは複合的な要素が絡んでいて。そのとき一緒に鳴っていたピアノに対して、ギターのディレイ音がうるさいと思ったらレベルを下げたりするんだけど。レベルを下げたときに美味しくないと感じたら、レベルは変えずにハイだけ削ったりね。逆にベースサウンドと混じったときに、ディレイのローがごっそりと出てたら音がモコモコになっちゃう。そのときはやっぱりローを削るし。自分のフレーズや周りの状況とか、いろいろな要因によってセッティングは常に変わっていく。あとはね、個人的にはクリーンサウンドのときに、モジュレーションを掛ける/掛けないが、すごく肝だと思ってる」

▲左はFENDER製'68 Deluxe Reverb、右はFENDER製Hot Rod Deluxe III。

【Q】「虹」にも“コードから単音という流れ”になる部分がありますが、いきなり単音に切り替わるところが難しく感じます。なにかスムーズに弾くためのコツとかあるのでしょうか?

【A】「アンプのセッティングで、“この強さで弾きたい”っていう6弦の音が出ているとして、その音量感と他の弦の音量が揃っているかが前提かな。そうなっていないと、どれだけ練習しても下だけがバーンっと出たりしちゃうわけで。オレはまず、そこを揃えるところから始めるのね。あと、ミュートを入れたり外したりするだけでも音量がコントロールできるし、それは常にやっていること。で、“コードから単音の切り替わり”だけど、そこでよくあるのが、6本の弦を全部弾いているときと、1本だけ弦を弾くときでは音量に差がついてしまうことってあるでしょ。それはね、アンプをつないで家で練習をしているときでも、意識して弾かないと揃わない。自分の弾く強さが同じだから同じ音量になるのではなくて、出てくる音が一緒になるように弾くこと。コードワークから単音やオクターブになったときに同じ音量感になるようにね。

 アクセントを入れたいときに入れられるようにするためには、コードストロークを抑える弾き方が必要で。それは地味にするっていう意味ではなくて、派手なんだけど音量を抑えた弾き方ということ。いきたいときにいける余白を持たせるというか。そのために少しミュートするとかね。だから、ひとつの音を“どの音色で、どの音量で出すか”。それを決めてピッキングするっていうことかな。ただ単音を強くピッキングすればいいとか、コードを弱くストロークすればいいとか、そういうシンプルなものでもないんだよね。強く弾いても弦の振動が損なわれれば音が詰まってしまうから。ハーモニカと同じだよね。強く吹きすぎるとピキーっていう音になっちゃうからね。その練習するときは歪みだと揃っちゃうから、「虹」のイントロみたいにクランチサウンドのほうがダイナミズムがみえやすいと思うよ」

   ◆   ◆   ◆

約2時間におよんだ濃厚で貴重な<銀座山野楽器本店 Presents Ken (L'Arc-en-Ciel) Guitar Clinic>の最後には、Kenから参加者へスペシャルなメッセージが語られた。

「今日はいろいろと話しましたけど、“とはいえ”みたいなところがギターにはあって。ギターって、ここにある弦を自分でブンってピッキングすれば、すごくいろいろな音が出る。みんな、それぞれの個性的な音色が作りやすい楽器だと思うんですね。自分だけの音色、自分だけの弾き方を楽しみながら、やっていってもらったらいいかなと思う。さっきの質問に対しても言ったことだけど、強い/弱い、優しい/優しくないとか、音程とリズム以外の部分で、たとえ同じアンプのセッティングでもいろいろな音が出せる。僕はそこを楽しんでいけるといいなと思いながら弾いているんですね。みんなも同じような気分で弾いてくれたら嬉しいと思います」──Ken


撮影・文◎梶原靖夫(BARKS)

◆<Ken (L'Arc-en-Ciel) Guitar Clinic>「虹」解説へ戻る

■<MAVERICK DC GROUP 35th Anniversary JACK IN THE BOX 2016>

2016年12月27日(火)日本武道館
OPEN 13:00 START 14:00
▼出演
MUCC / シド / ムド / シック / AKi / ユナイト / カメレオ / CLØWD / VALS / PARTY ZOO Ken with Naughty stars 20th&25th Celebration (Ken、YUKKE[MUCC]、AKi、将[A9]、ヒロト[A9]、虎[A9]、怜[BAROQUE]、圭[BAROQUE]、kazuma[gibkiy gibkiy gibkiy]、KENZO) / 35th MAGNUM (PAUL[44MAGNUM]、JIMMY[44MAGNUM]) / D'ERLANGER feat.HYDE / M.A.D SUPER ALL STARS & MDC SUPER ALL STARS

▼チケット
¥7,500(全席指定・税込) ※4歳以上有料
【一般発売日】11月27日(日)
SOGO TOKYO オンラインチケット https://goo.gl/LsTX9M
チケットぴあ https://goo.gl/ywgn6j 0570-02-9999 [Pコード312-082]
ローソンチケット https://goo.gl/fZPMGP 0570-084-003 [Lコード71459]
イープラス https://goo.gl/aWBexP
楽天チケット  https://goo.gl/zO6tTH
Yahoo!チケット https://goo.gl/UCD5NH
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999

■<25th L’Anniversary LIVE>

2017年4月8日(土) 東京ドーム OPEN 16:00 START 18:00
2017年4月9日(日) 東京ドーム OPEN 15:00 START 17:00
▼チケット
全席指定 ¥11,000(tax in) ※L'edバンド(リストバンド)付き
一般発売日:2017年3月18日(土)
【オフィシャルファンクラブ“LE-CIEL”先行チケット予約】
2017年1月12日(木)~1月16日(月)
(問)キョードー東京 0570-550-799 (平日11:00~18:00 土日祝10:00〜18:00)
※年齢を問わず、お一人様1枚のチケットが必要となります。
※お子様をお連れのお客様は、 他のお客様のご迷惑と判断された場合、一時退場いただく場合もございます。予めご了承ください。尚、お子様の会場内における安全責任は同行保護者に負っていただきます。
※チケットの転売、および転売による購入は禁止します。
※コンサート終了後は安全確保の為、規制退場となります。

◆Ken オフィシャルサイト
◆L'Arc~en~Ciel オフィシャルサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報