【インタビュー】第一興商が強力プッシュするD-PUSHアーティスト2017年 第1弾アーティストにBRADIOが決定!

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【インタビュー】

■前作から今回の制作に至るまでの間に自分達が体感してきたことが滲み出ると同時に
■そこから先のBRADIOを見せるアルバムにしたいなという気持ちがあった


――まずはそれぞれ自己紹介をお願いします。

真行寺貴秋(以下、貴秋):BRADIOのボーカルの貴秋です。性格は、どうだろう? お酒は飲まないし、あまりはっちゃけることもなく。一人の時間が、とにかく好きですね。ただ、根暗なわけではなくて、ちょいちょいアウトドアに行ったりしています。アウトドアといっても大それたものではなくて、散歩程度ですけど。外に出るのは好きですね。

大山聡一(以下、聡一):ギターの聡一です。僕は、大雑把な性格です。真面目といえば真面目だと思うけど、あまり細かいことにはこだわらない。あとは、テレビが大好きなので、貴秋と真逆でインドア派です。休みになると部屋に閉じこもって、海外ドラマを観るという。今は『ウォーキングデッド』に、ドハマりしていて、毎週金曜日に“シーズン7”が配信されるので、今日は早く帰りたいんですよね(笑)。

一同:おいおいおいっっ!

聡一:冗談だって(笑)。

酒井亮輔(以下、亮輔):ベースの亮輔です。性格は、掴みどころがないと、よく周りから言われます。あまり感情の起伏が激しくなくて、荒ぶったりすることもない。自分でも掴みどころがないなと思います(笑)。趣味というか、僕は料理が結構好きなんですよ。時間がある時は、よく料理をしています。

聡一:亮輔が作った料理を食べたことがあるんですけど、本当に上手です。なので、最近良い炊飯器を与えました(笑)。

一同:ハハハ!! そうなんだ(笑)。

聡一:うん。もっと上手い米を炊けといって(笑)。

亮輔:もう、バリバリ活用させてもらっています(笑)。

田邊有希(以下、有希):ドラムを担当している有希です。性格は、メンバーの中で唯一血液型がB型なんですけど、たぶん一番気が弱い(笑)。趣味は、スポーツとかを見るのが好きですね。サッカーとプロレスが、すごく好きです。プロレスは一時期人気が下火になっていたけど、最近また若い世代が盛り上がってきているし、プロレス女子が沢山いるんですよ。うちのバンドの音響さんもプロレスが好きで、移動の時とかに席が隣になると、もうずっとマニアックなプロレスの話をしています(笑)。あと、最近はパクチーの美味しさに気づき始めて。タイ料理とかに、ちょっとハマっています。


▲『FREEDOM』【初回生産限定盤】


▲『FREEDOM』【通常盤】

――タイプの異なる4人がケミストリーを生んでいるバンドといえますね。では、続いて音楽の話をしましょう。1月18日にリリースされる2ndアルバム『FREEDOM』を作るにあたってテーマなどはありましたか?

聡一:いつもそうですけど、制作に入る段階では特にテーマとかはないんです。ただ、今回は2枚目だったので、前作から今回の制作に至るまでの間に自分達が体感してきたことが滲み出ると同時に、そこから先のBRADIOを見せるアルバムにしたいなという気持ちがありました。とはいえ、じゃあそれが具体的にどういう音なのか、そういう曲達なのかということは分からなくて。手探りで曲をいっぱい作っていく中で、BRADIOにはこんな一面があったんだとか、こういう発想があるんだという風に気づくことがいろいろあって。今回は、自分達で自分達を揉んでいった感じでしたね。

――曲作りの中で新しい発見がいろいろあったという言葉通り、『FREEDOM』は曲調の幅広さが印象的です。

貴秋:幅は、かなり広がりましたね。それに、どの曲も気に入っています。僕が一番好きなのは、「ギフト」です。この曲の歌詞を書いたことが、僕にとってターニング・ポイントになった。歌詞の書き方だったり、自分のあり方みたいなものを考えさせられたし、この曲を書いて自分が変われたことを感じたんです。そこで、アルバムで目指したいものが自分の中で見え始めたし。だから、スロー・バラードの良い曲なんだよというような表面上のことではなくて、「ギフト」は僕にとってすごく大きな意味を持った1曲になりました。

――たしかに、アッパーなイメージのバンドでいながら「ギフト」は母に対する感謝の気持ちを歌っていて、軽い衝撃を受けました。

貴秋:そうでしょうね。ダンス・ミュージックとかブルーム・ミュージックの歌詞が重要視されてないとは言わないけど、踊れてナンボみたいなところがありますから。そういう中で、BRADIOだからこそ「ギフト」みたいな曲も作れたのかなと思って。今までのBRADIOの曲でも僕の人間っぽい部分が一番出ているので、「ギフト」はぜひ聴いて欲しいです。

聡一:「ギフト」は形になった時に、全員が手応えを感じました。僕も『FREEDOM』の曲は全部好きですけど、強いて1曲挙げるとしたら「蝙蝠」かな。僕の中には、自分はバンドマン、ギタリストとして、どんな風に進化していけるかということが常にテーマとしてあって。今回の制作では、これまでとは違うプロセスで曲を作ることにチャレンジしたんです。今年の前半くらいまでは、本当に自分は制作がヘタクソだなと思っていたんですよ。それが、「蝙蝠」のオケを作った時に、“なんとなくコントロールできるようになってきた感”みたいなものを感じて。そこから「蝙蝠」をメンバーでセッションしながら広げていった時に、やりたいものだけでは収まらないというスパイスを上手く混ぜることをテーマとして掲げたんですね。それが上手くできたことを感じて、僕の中では「蝙蝠」が転機になりました。BRADIO独自の翳りだったり、せつなさだったりを表現できたという意味でも満足しています。

亮輔:僕は、「思い通りにならない世界」が好きです。


――皆さん、意外としっとりとした曲が好みなんですね。

一同:実は、そうなんですよ(笑)。

聡一:ファンキーなものが好きだということが前提としてあるうえで…ですけどね。

亮輔:そう。ファンキーな曲は、BRADIOのスタンダードだから。「思い通りにならない世界」は今までやっていなかったタイプの曲で、みんなと同じように、自分達はこういうものもできるんだなと思ったんです。個人的には、この曲はサビとかBメロ以外はベースのフレーズを決めずにレコーディングしたんですよ。そういうやり方で、すごく歌をイメージして、世界を描きながらレコーディングできた印象が強くて。それが嬉しかったし、その後の録りに繋がったところがあるんです。それに、この曲は歌は飛び抜けているけど、バックトラックは抑えるというコントラストを形にできたというのもあって。僕は、この曲のドップリ浸かれる感じがすごく好きです。

有希:僕は、「ギフト」と「Back To The Funk」を挙げたいですね。

一同:おっ、来た! ファンク・チューン!

有希:やっぱり外せないでしょう(笑)。アルバムを作る前に、「ギフト」から「Back To The Funk」へという流れでシングルを出したんですけど、「ギフト」を出すことによって自分達のファンクとかソウルの部分がより引き立つようになった印象があって。前に志村けんさんがドキュメントか何かで、「俺らがこれだと思うコントの前後には、必ず違うタイプのものを持ってくる。そうすると、一層際立つから」と言っていたんですよ。それと同じように、「ギフト」で振り切れた分、元々自分達が大好きな「Back To The Funk」みたいな曲がより映えるようになった。そういう意味で「ギフト」から「Back To The Funk」という流れはすごく良かったと思うし、その2枚のシングルがアルバムに大きな影響を与えたのは間違いないです。

――チャレンジしたことが、良い結果を生みましたね。

有希:そう思います。ただ、その2曲はシングル曲なんですよね。今回新たに録った曲では、「All I Need is You」を、よく聴いています。この曲はバックトラックがすごくハッピーなのに、歌詞がすごくネガティブなんですよ。そのギャップがすごく良くて、最近ハマっています。

――今回のアルバムは、いろいろな曲がありつつ根底にファンクがあることで、独自のエモーションを備えた作品になっています。「Get Money」の間奏では、ラウドロックを思わせるヘヴィなユニゾン・リフが出てきたりしますし。

一同:ハハハ!! そうなんですよ(笑)。やっちゃいました(笑)。

亮輔:カッコ良ければ良いか…みたいな(笑)。'90年代のエモ系のバンドとかにもかなり影響を受けていて、「Get Money」とかはその辺を意識したんです。

聡一:そうだね。あと、2000年に入ってからラウドが流行ってきて。要は、コーンとかリンプビズキットですよね。僕は、ああいう音楽も好きで、意識的にぶっ込んだという感じでした。

――本来ミスマッチなはずのものを、カッコ良く聴かせるのはさすがです。「Revolution」も、独自のR&Rに仕上げていますね。

聡一:「Revolution」は、結構面白くて。あと1曲出したいというところで、もうギリギリのタイミングで作ったんですよ。やっぱり、俺は最後はスカッとするR&Rで締めたいんだと思って。そうやってオケを作って持っていったら、貴秋が勝手にソウルの曲だと捉えて、シャウトし出したんです(笑)。“えっ?”と思ったけど、それがカッコ良かったから、そのまま活かすことにしました。

貴秋:最初にオケが送られて来た時に、僕はロックだという認識で聴いていなくて。ネルソン・ピケットとかソロモン・バークみたいに聴こえていて。“じゃあ、これはシャウトして良いんだ”と思ったんです(笑)。

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