カープ優勝祝賀ライブに奥田民生、ポルノら出演。4千人で「それ行けカープ」合唱

ライブイベント＜VIVA！真赤激！＞（ビバ！マッカゲキ！）が、11月16日（水）・17日（木）に広島・広島文化学園HBGホールで開催された。

◆＜VIVA！真赤激！＞11月16日・17日広島文化学園HBGホール 画像

このイベントは、プロ野球・広島東洋カープの25年ぶりのセントラルリーグ優勝を祝して、カープファンのミュージシャンらが集結し開催されたもの。11月16日（水）は応援団長としてポルノグラフィティ、応援団としてサンフジンズが登場し、翌17日（木）は奥田民生が応援団長として弾き語りでのパフォーマンスを披露。また応援団として堂珍嘉邦とポルノグラフィティ、さらにスペシャルゲストとしてアンガールズも登場し、会場には2日間で4,000人のカープファンが詰めかけた。

イベント初日・16日（水）は、ウグイス嬢の呼び込みで登壇したトランペット隊によるカープ応援ソングメドレーからスタート。トップバッターを務めたサンフジンズは「さっさっサンフジンズ」など9曲を演奏した。MCではカイ・ギョーイこと奥田民生が「本当にめでたい！」と喜びを露わにし、ジューイ・ラモーンこと岸田繁（くるり）は「慣れてませんでした、この（優勝するという）感覚に」と、久しぶりの優勝を噛みしめてコメントした。生粋のカープファンとして知られるギョーイとジューイは胸に“CARP”と刺繍された白衣を着用していたが、実は巨人ファンだというシシド・ヒフカこと伊藤大地は、一人だけ衣装に“YAKYU（野球）”と入れての参加となった。


続いて登場したこの日の応援団長、ポルノグラフィティは、11月9日にリリースされた新曲「LiAR」「真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」をはじめ、「アゲハ蝶」「サウダージ」とヒット曲を立て続けに披露するとともに、2014年に作られたカープへの思いを歌った曲、「みんなのカープ」を演奏。あふれるカープ愛を地元に届けた。

MCでは岡野が「今年はテレビでもカープのおかげでネタに困らなかった。カープ需要が高かった」、新藤は「なかなか東京でカープの話にならなかったけど、今は一番盛り上がる」と語り、アンコールで「アポロ」を吉田拓郎の作詞による広島弁バージョンで披露すると現地のファンの盛り上がりは最高潮に達した。


最後にこの日の出演者全員がステージに再登場し、広島東洋カープの球団歌である「それ行けカープ」を出演者・観客一丸となって合唱。曲の締めには観客全員がジェット風船を飛ばし、球場さながらの盛り上がりの中でライブは終了した。


2日目・17日（木）も初日同様トランペット隊の応援ソング演奏で幕開けとなったが、続いてウグイス嬢が今シーズンで現役を引退した広島東洋カープ・廣瀬純選手の名前をアナウンスすると、思わぬサプライズに会場は大興奮に。大きな歓声で迎えられた廣瀬選手に、2000年のドラフトでの入団以来16年の活躍を労い、出演者のポルノグラフィティ、堂珍嘉邦から記念品が、奥田民生からは花束が手渡された。出演者を代表して奥田民生から「おつかれさまでした。こう言ってはなんですが、弱かった時代を支えていただいて、応援しがいがありました。引退するタイミングで優勝ということで、いい感じで解説に行けるなと（笑）」と言葉が送られた。廣瀬選手は「16年間本当にありがとうございました。奥田さんの言葉にもありましたが、弱い時代を何とか乗り切って（笑）、先輩の頑張りを誇りに思います。お客さんもそうだと思いますが、自分も強いカープを望んでいますので」と答え、オープニングセレモニーは終了した。

この日のトップバッターとなるポルノグラフィティは、「みんなのカープ」を皮切りに、ヒット曲と最新曲を織り交ぜた6曲を演奏した。

続くセカンドバッターは、本日が初登場となる堂珍嘉邦。この日が38歳の誕生日ということもあって会場も祝福ムードの中、「Time to fly」など6曲を歌い上げた。


そして、広島出身のカープ芸人ことアンガールズもスペシャルゲストとして参戦。登場から会場は大盛り上がりとなり、田中が「優勝したから皆さんにご褒美あげます」と会場に投げキッスすると観客からはお約束の悲鳴があがる。ショートコントを披露した後は、堂珍嘉邦を呼び込んでトークコーナーへ。会場のあまりの盛り上がりぶりに堂珍は「（アンガールズが）一番歓声でかくないすか（笑）僕も（ジャンガジャンガ）やりたいなーと思って」とアンガールズにお願いし、この日限りの“3人アンガールズ”で一緒にジャンガジャンガを披露した。さらに堂珍が「やってみたかった」という、球団公式マスコット・スラィリーさながらのTシャツバズーカを客席に発射し、アーティストのサイン入りTシャツが観客にプレゼントされた。

2日目のトリを務めたのは、初日にサンフジンズのメンバーとして出演した奥田民生。一人でのギター弾き語りで「風は西から」「何と言う」「ブルース」と3曲演奏したところで、手島いさむ（ユニコーン）がギターを携え急きょゲスト参戦。2人のセッションで「エコー」など3曲を披露。その後、再び一人に戻り、アンコールの「イージュー☆ライダー」まで全10曲が演奏された。MCでは、「室内はいいね。てっきり去年優勝すると思って、あんなに寒くてもがんばろうとしたのに（笑）。でも、あれはあれで喜びを失った広島の人がそれを忘れるために来て良かった（笑）」と2015年のマツダスタジアムでのライブを振り返る場面も。


ラストは初日と同じように出演者全員で「それ行けカープ」を観客と一緒に合唱し、最後に用意されたくす玉を割ると、中からは「来年こそは日本一！」のメッセージが入った垂れ幕が登場した。

最後に応援団長を務めた奥田民生が「また25年くらいかかるかもしんないけど（笑）。生きてるうちに（日本一に）なってほしいですね。またこういうことができるように応援しつづけよう」と呼びかけ、次回は日本一を記念してのライブが開催できるよう応援を続けていくことを会場の全員で誓いながら、2日間のイベントは幕を閉じた。