【速レポ】モンパチフェス＜WWW!! 16＞、ねごとに似合う空と海とフェス

ライブ開始直前まで、ステージ上で本人たちによる入念なリハと音声チェックを繰り返したねごと。その姿があまりにも爽やかで、心をわしづかみにされたファンもいたんじゃないだろうか。

◆＜What a Wonderful World!! 16＞ねごと 画像

仕切り直してステージへ再登場し、まずはイントロ。そして2曲目のポップでキュートな「DESTINY」へ。空は晴れ渡っているが、初日のうだるような暑さとは打って変わって、涼しい風が吹いている。いつもよりも高く感じる空に、蒼山幸子(Vo&Key)の高音で伸びやかな歌声が吸い込まれていくようで、とても清々しい。同時に、広いフェス会場の隅々まで響き渡っていく澄んだキーボードの音に、“野外が似合うバンドだな”と感じ入った。





まさにループするキーボードとハジけるベースラインが心地よい「ループ」を終えて、ここでMC。「こんにちは、沖縄のみなさん、ハイサイ！ハイサーイ！」と、沖縄の言葉で“こんにちは”とあいさつすると、会場から歓声が上がる。去年行われたイベントでモンパチと知り合ったエピソードを紹介しつつ、「モンパチ先輩、呼んでくれてありがとうございます！」と感謝を述べた。続いて、沖縄でステージに立つのが3年ぶりで不安もあったと告白し、「（直前の出演だった）WANIMAさんのライブ中も見ていましたが、本当にいいお客さんでよかった」と笑顔を見せた。

中盤にはリリース直前の新曲、「アシンメトリ」を披露。ここではベースの藤咲がキーボードに楽器をチェンジしたのだが、その音色がとてもスペーシーで、沙田瑞紀の奏でるノイジーなギターの残響が、美しくも切なくも聞こえる。加えて、とてもアップテンポでダンサブルな楽曲を際立たせるのが、常にタイトな演奏でバンドを支える澤村小夜子のドラムプレイだ。この曲もまた野外のフェスで聴くと、楽曲の持つ力がさらに輝くタイプじゃないだろうか。


ねごとの魅力の一つでもあるエモーショナルさが特に印象的な「トレモロ」では藤咲が再びベースを持ち、力いっぱい激しいダンスを見せる。ギターの沙田もパフォーマンス中、常に激しく頭を振り続ける。手拍子を打つしぐさを見せた次曲の「シンクロマニカ」も同様だ。メロディアスでアップテンポ、思わず体が動いてしまうダンサブルなこの曲の演奏中、藤咲と沙田の動きはさらに大きく激しくなっていき、それに引っ張られるように、これまではどちらかというと曲に聴き入っていた観客も自然と踊り出していた。




続いて冒頭からのキーボードの音色がとても美しい「endless」へ。ここで、手元のメモを見て最後の曲だということに少し驚いた。MCがそれほど多くないライブ構成ということもあるかもしれないが、ポップかつ疾走感もある彼女たちの、文字通り“楽しい”楽曲の数々に没入してしまい、時間が経つのを忘れてしまった。

この日は青空のもと、元気いっぱいのパフォーマンスとともに、切なかったりキュートだったり、多彩な表情を見せる彼女たちのステージを楽しんだ。次回は、夕陽が暮れかける時間帯にも見てみたい。そう感じる、大自然とフェスが似合うバンドだった。

取材・文◎島袋寛之
撮影◎(c)WWW16 OFFICIAL




◆モンパチフェス BARKS特設サイト
◆MONGOL800 オフィシャルサイト
◆MONGOL800『Pretty good!!』特設サイト
◆MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!16