タグチハナ、初のアコースティックワンマン開催!その世界に酔いしれたプレミアムな夜
1st Single『The sound of swells』をリリースしたばかりのタグチハナが、12月11日、サラヴァ東京にてレコ発アコースティックワンマンライブを開催した。ソールドアウトとなったこの公演は、いち早く新しいタグチハナの音に酔いしれるべく集まったオーディエンスにとって、プレミアムな一夜となった。
◆タグチハナ~画像~
開場時にBGMとして鳴り響くのはMy Bloody Valentine。彼女にとってルーツとなるバンドだ。ノイジーなギターサウンドが鳴り響く中、登場したタグチハナ、Gt君島大空、Ba小林侑矢。レコーディングでもこの二人の音が寄り添い完成した『The sound of swells』の世界を表現するには欠かせないメンバーだ。
おもむろにスタートしたの は「ビア」。初の流通盤となった前作『Orb』の代表曲でもあり、彼女をこの曲で知ったオーディエンスも多い。続いて「気流2013」へと続く。ストレートなロックチューンとも言えるこの曲は、タイトル通りに風が吹き抜けていく。
「レコ発ワンマンにようこそ。」と歓迎する姿は、19歳らしいあどけない笑顔。会場も穏やかな笑顔と拍手が起こる。なのに「Sweet Pills」で魅せる姿は世界を包まんばかりの空間を作り出すサウンドと歌声。シンプルなステージがサウンドによって演出されていく。「花のワルツ/1969」は音源とは違ったJAZZYなサウンドに変貌を遂げていた。アコースティック編成だからこそできるアレンジは「珊瑚の背に乗って どこまでも行ける」の歌詞の通りどこまでも浮遊していきそうな感覚に身体が揺れる。そして、横揺れの身体が縦揺れに変わるように「BLUE LIGHT」へ続く。
「On the hill」「ヘヴンリー・トリップ」「そのとき」と続き、「母の曲を演ります!」と照れ臭そうにいい、元バンドマンでもあり、尊敬すべきミュージシャンでもある、母親のカヴァー曲「月の流す涙」と、メンバーから「ハナの歌で聴きたいんだ」とリクエストでもあったキャロル・キング「So Far Away」のカヴァーを披露した後、第一部終了となり少しのブレイクを挟んだ。
第二部のスタートは「指先」。彼女のアルペジオが始まった瞬間にぎゅっと空気が締まる。その指先から放たれる音を、一音たりとも逃さないように耳を傾ける。未発表曲「takanari」、『Orb』から「平和がきこえる」と続いた後は「カムパネルラの星」。Gt君島はヴァイオリンなどで 使用する弓をもち、エレキギターをゆっくりと鳴らす。今作『The sound of swells』の中で一番タグチハナらしい楽曲とも言えるこの曲は、リヴァービーな楽器と歌が、広がる宇宙の様に 増幅されていく。
2016年3月29日のHIBUYA CLUB QUATTROでのワンマンライブへの想いや、これから始まる東名阪でのインストアライブツアーの事などを綴った後は、「魚に成る前に」へと続く。新曲「やさしいままがいい」「Feeling」「asleep」を披露。その一曲一曲がドラマチックに感情を揺さぶる。いよいよライブも終盤。書きたての「今年もおわるね」から「ロング・グッドバイ」。幸せそうに歌うタグチの表情は、少女らしい可愛げと大人な眼差しが同居し、なんとも印象的だった。そして、会場のオーディエンスも同じく幸せそうな顔で音の中を漂っていた。
そして、最後の曲は「The sound of swells」。急遽ライブを観に来ていた、レコーディングメンバーのDrよっちもパーカッションで参加する事となり、タグチの紹介で呼び込まれる。「The sound of swells」という曲は「海のうねりの音」というタイトル通りに、メロディアスな歌が、さざ波が大きな波に変わ る様に心を静かに大きく掻き立てていく。全21曲を歌い上げ、2時間以上のライブをしたにも拘わらず、長さを感じさせない爽快感を感じれる、今後のタグチハナへの期待値が更に高くなる一夜となった。
TEXT:柴正明/PHOTO:manami
タグチハナ@サラヴァ東京
1.ビア
2.気流 2013
3.Sweet Pills
4.花のワルツ/1969
5.BLUE LIGHT
6.On the hill
7.ヘヴンリー・トリップ
8.そのとき
9.月の流す涙
10.So Far Away
11.指先
12.takanari
13.平和がきこえる
14.カムパネルラの星
15.魚に成る前に
16.やさしいままがいい
17.Feeling
18.asleep
19.今年もおわるね
20.ロング・グッドバイ
21.The sound of swells
リリース情報
2015年12月9日 発売
定価:\1,111- +税 / 品番:NYTR-012
1. The sound of swells
2. 気流2013
3. on the hill
4. カムパネルラの星
ライブ・イベント情報
日程:2016年3月29日(日)
会場:SHIBUYA CLUB QUATTRO
プレイガイド:11/28(土)発売開始! Pコード:278-546 / Lコード:73635
※整理番号順入場/オールスタンディング