LIFriends、ツアーファイナルは豪雨の野音、感謝の気持ちを前面に出した熱いパフォーマンス

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6月の札幌から始まり、全国主要都市を回ってきたLIFriendsのツアー<LIFriends チョーやベーTOUR 2014 全国羽村化計画 “共に歩む道の先へ”>が8月10日、日比谷野外大音楽堂でファイナルを迎えた。台風の影響で大雨となった野音だったが、LIFriendsは元気いっぱいのパフォーマンスで、集まったファンに感謝の気持ちを伝え、デビューからの1年間で成長した姿をアピールした。

◆LIFriends@日比谷野外~拡大画像~

2014年2月に予定されていた渋谷公会堂での初のワンマンライヴが、45年ぶりの記録的大雪のために中止となったことは、LIFriendsとそのファンであるリフレンジャーたちにとって今も悔しい想いとして残っている。それだけに、このツアーのファイナルであり、しかも中止となった公演の振り替えも兼ねていたこの日比谷野外音楽堂でのライヴには、相当な意気込みで臨んだことだろう。しかし、ご存じのとおり当日は台風が襲来。大事なときに限って気象条件に恵まれない、それがLIFriendsの背負う運命なのだろうか。それでも彼らの必死の願いが通じたのか、午後からの東京はやや穏やかな天候。開演前には雨も上がった。

しかしこの日の天気はやはり不安定で、さあ開演、というタイミングで雨がまた降り出してしまった。それでもライヴは定刻どおりにスタートする。1曲目は、このツアーのテーマにもなっているナンバー「共に歩む道」だ。ステージには4人のメンバーが上がり、ヴォーカルのSHUNKUNは客席中央に現れた。実はSHUNKUNの立っている位置から後方の客席は、中止となった2月の公演のチケットで入場したリフレンジャーが陣取る席なのだ。まずは、半年前に見ることができなかったファンに向けて、もっとも近い位置で歌おうということなのだろう。降り出した雨はすぐに豪雨になり、SHUNKUNはずぶ濡れ。しかしそんなことは気にする様子もなく、ステージ上の4人はパワフルにプレイし、SHUNKUNは飛び跳ねながらトレードマークの“メロディラップ”をシャウトしまくった。

熱いパフォーマンスで1曲を終えると、“今日の台風で、ここに来られなかった仲間がたくさんいます。だから今日は、来られなかった仲間たちに届くように、全力で楽しむことを約束してください。今日は全員の気持ちを背負ってライヴやります!”とSHUNKUN。そしていっこうにやまない雨の中、「笑顔の作り方」、「アゲアゲええじゃないか!!!」と、彼ららしい、明るく元気のよいナンバーを力強くプレイする。

キャッチーで甘酸っぱい青春ラブソングの「ラブミーベイベー」が終わると、いつの間にかステージに上がったSHUNKUNは、“こんな状況だけど、オレたちは今日のために必死に頑張ってきたんだ。だから雷が来ない限りやる!”と力強く宣言。大切な仲間を歌った「大バカ野郎」からの流れで行なわれたメンバー紹介では、ベースのFUNKYは“天気予報アプリを5つ入れた。まだ雨は降ってるけど最後まで全力で行きます”、ドラムのHAYATOは“昨夜は緊張で寝られず、深夜のコンビニで恥ずかしい雑誌を見てたらファンに声をかけられたので、僕がFUNKYです、と言っといた”、ギターのMAKOTOは“雨の中ありがとう。夢にまで見たステージでできる幸せを分かち合いたい”と、この日のライヴにかけてきたそれぞれの想いを伝えた。そしてキーボードのKAMIは“今日のオレはちょっと違うよ。オレ、踊れるんです!”そう言うと数人のダンサーを呼び込み、キレのあるステップで華麗なダンスを披露。黄色い歓声が上がった。

オーディエンスを楽しませようという特別な企画はまだ続く。TVアニメ『団地ともお』のエンディングテーマに起用された「スーパスマイラー」では、小さな子供を中心にステージを埋め尽くすほど大勢のダンサーが登場し、全員でダンスを披露。客席と一体になって盛り上がった。また、彼らの地元である羽村市を歌った「羽村ストリートラブストーリー」では、羽村市の公式キャラクター“はむりん”も踊りを披露。さらに、グッズ販売会場に羽村市長からの応援メッセージが掲示されていることや、トートバッグを購入すると羽村産の野菜が数量限定でプレゼントされることも明かされた。羽村の仲間で結成され、郷土愛をモットーとする彼ららしい演出だ。

演出といえば、MCではSHUNKUNの言葉に他のメンバーが必ず絡んでくるし、「愛して止まないロックンロール」では1コーラス終わったところで、SHUNKUNがちゃんと手を上げていなかったと言ってFUNKYが演奏を止め、そこから二人が子供の喧嘩のようなやり合いに発展するなど、いちいちコントのようなやりとりが行なわれるのも彼ららしい演出だ。

そして中盤、この日のハイライトが訪れる。いきなり新里宏太が登場し、大歓声を浴びながらLIFriendsをバックに自身のデビュー曲「HANDS UP!」を熱唱。ハリのあるハイトーンが、雨の上がった野音の空に響き渡った。続いてLIFriendsとのコラボ曲「君の瞳にロックオン」を予告通りに初披露。二人のノリのいいヴォーカル、バッチリ息の合ったハーモニーで、会場を大いに沸かせた。

ライヴ終盤は、LINDBERGのカヴァー「恋をしようよ!Yeah Yeah」、「灼熱ランデブー」と、スピーディで勢いのある曲でたたみかける。新里宏太の登場で最高潮に達したと思われた客席のボルテージは、ここでさらに一段階アップ。本編最後の「サマラブイリュージョン」まで、大合唱が起きたりジャンプしまくったりと、ステージと客席が一体になって盛り上がった。

本編が終わっていったん退場したLIFriendsに、「ありがとー!」の声も飛ぶ。そして客席からは歌声が沸き上がった。アンコールの手拍子とコールの代わりに「共に歩む道」が歌われているのだ。それに応えて再登場したLIFriendsは、全員で長い間、深々と頭を下げた。続いてSHUNKUNがマイクに向かい、涙を浮かべながら改めて感謝の言葉を何度も述べ、さらには“口に出さなきゃ夢がかなわないなら、大きな声で言ってやる。来年オレたちは日本武道館でライヴやるぞーっ!”と高らかに宣言した。そして最後は、彼らのそんな熱い想いが詰まったような「仲間」で感動的なフィナーレを迎えた。


この日のLIFriendsは、とにかく周囲の人たちやファンに対する感謝をいっぱいに表現していたのが印象的だった。そして終始元気いっぱいで、彼らの歌詞のとおりポジティブで熱い気持ちの伝わるパフォーマンスが、とても楽しい気分にさせてくれた。この豪雨の中のライヴは、特別なツアーファイナルとしてLIFriends、そしてリフレンジャーたちの記憶に確実に残るものになるだろう。

取材・文●田澤仁

『LIFriends tour2014 全国羽村化計画 FINAL共に歩む道~俺達の日比野外音楽堂~』
2014.8.10@日比谷野外大音楽堂
1:共に歩む道
2:笑顔の作り方
3:アゲアゲええじゃないか!!!
4:ラブミーベイベー
5:大バカ野郎
6:スーパスマイラー
7:羽村ストリートラブストーリー
8:曇り空はやがて晴れる
9:ボクラノナツ
10:愛して止まないロックンロール
11:Hands Up!!(w/新里宏太)
12:君の瞳にロックオン(w/新里宏太)
13:恋をしようよ!Yeah Yeah
14:灼熱ランデブー
15:Party Rock Star
16:サマラブイリュージョン
En1:仲間

■リリース情報
「君の瞳にロックオン」
2014年8月20日発売
【初回限定盤】マキシシングル+DVD
TECI-354 ¥1,435+税
【通常盤】マキシシングルのみ
TECI-355 ¥1,000+税

◆LIFriends レーベルサイト
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