【インタビュー】木村カエラ「ポップでカラフルでみんなを笑顔にできるような歌を届けられたらいいな」
木村カエラが、10years anniversary企画のVOL.1としてプライベートレーベル ELAからオリジナルシングル 第一弾「OLE!OH!」を7月9日にリリース。“夢”をテーマに描いた全3曲を収録している。ちなみにVOL.2の企画は、神奈川県・横浜アリーナにて10月25日(土)10月26日(日)に開催される、10周年を記念したワンマンライブ<KAELA presents GO!GO! KAELAND 2014~ 10years anniversary>だ。10週年を迎えた気持ち、そして「OLE!OH!」に込めた思いを熱く語るインタビューをどうぞ。
◆木村カエラ「OLE!OH!」~拡大画像~
■「10年間、絶対に歌い続けるぞ」って思ってきたことが
■間違いじゃなかったって言えるし自信にもつながってる
――6月23日にデビュー10周年を迎えた心境から聞かせてください。
木村カエラ(以下、木村):あっという間だなって思いますね。自分のことだから「わーい!」という感じではないんだけれど(笑)、デビューした時に10周年を迎えることを1つの目標にしてたんです。
──それは、どうしてですか?
木村:デビューするときに、まわりの大人たちから「女性のアーティストで10年間続けるのはほんとに大変だからね」って言われて。「出ては消えてるでしょ。残ってる人いないでしょ?」とまで言われたんです。「なに? もう、大人怖いよ」って思ったけど(笑)、同時に、じゃあ10年続けてやるよ! とも思ってて。だから、デビューシングル「Level42」でも、“10年後の自分を見て”っていう言葉が英語の歌詞のなかに入ってて。それが、自分のなかでの目標だったんです。
──“See yourself in 10 years”と唄っていました。
木村:そうなんです。で、今が“10years”だから、「ほーらね、言ったでしょ」って思ってます。最近、あのときの自分をすっごい思い出すんです。今も、この歌詞を書いた瞬間を思い出すし、毎日のようにフラッシュバックしてて。当時の私は、絶対に自分の言葉で歌詞を書くこと、ジャケットやグッズ、アート周りは全部、絶対に自分でやるぞって思ってた。
──「Level42」では“君のためにずっと歌いつづけるから”という決意も書いてますよね。
木村:うん。それもこれからの10年、ずっと歌うからって自分に言い聞かせてる部分があって。結果、いま、こうして10周年を迎えられたことで、「10年間、絶対に歌い続けるぞ」って思ってきたことが間違いじゃなかったって言えるし、自信にもつながってる。同時に、ようやく10年経って、ここからがまたデビュー当時のようにスタートできるなっていう感じがあって。
──新しいスタートという意識ですか?
木村:そう。やっぱりデビュー当時に掲げてた、10年間歌い続けるっていう目標を達成したことで、もう1回、ゼロからのスタートだなって感じていて。もう一度夢を持ち直すというか、気合いを入れて、次の10年に向かえたらいいなって思っています。
──では、11年目のスタートを切るにあたって、どんなことを考えてました?
木村:まず、自分がどんな存在であったらいいのかっていうことを考えました。そこで、私はずっと“夢”について書いてきたなって思ったのね。希望を持つということも、先のことを望むという意味では夢と同じだと思っていて。だから、私は、夢や希望について歌うべきなんじゃないかなって思ったんです。
──自分ができることは何かを考えた答えが、夢や希望を歌うことだった?
木村:うん。やっぱり、人が聴いたときに元気になるものを出したいと思って。いま、自分が大人になってから気づくのは、夢を持つことを忘れてしまうこともあるってこと。希望って言い換えてもいいけど、なにかを望んだり、先のことを明るく想像するのは、生活していくなかでとても大事なことだなって思う。それに、絶望や悲しみに陥ったときって、希望の光が見えなくなってしまうこともあるでしょ。みんなに夢や希望を忘れないようにしてもらいたいっていう思いもあって、ニューシングルは3曲とも夢をテーマに書いたんです。
──プライベートレーベル「ELA」からのオリジナルとしては第一弾となるシングル「OLE!OH!」に収録された3曲は全てPOP ETCがプロデュースと作曲を手がけてますね。
木村:ものすごいたくさん曲を集めて、めちゃめちゃ聴いて、その中から自分がやりたいものを探してたんですけど、私が選んだのが、たまたまPOP ETCのクリスが書いた曲ばっかりだったんです。
――クリスの曲のどこに引っかかったと思う?
木村:なんだろうな……彼のバンドもそうなんだけど、どこの国の音楽が分からない不思議な個性がある感じがして。最初に「夢についてカラフルに書きたい。応援ソングを歌いたい」って思ってたから、普通の音楽をもってきちゃうと、私っぽくないなと思ったんです。応援ソングは言葉に毒がないから、そこに普通の音楽をぶつけると、なんの当たり障りのないものになっちゃう。私は、突拍子がない曲に、ストレートな言葉で歌うのが好きなんです。そういうものを探していたところに、中国の銅鑼に男達がうわーって寄ってくるみたいな雰囲気のデモがきて(笑)。しかも、曲を聴いた瞬間にチアガールが思い浮かんだので、この曲にします!って決めた。それが1曲目の「OLE!OH!」なんですね。
――ここでは、どんな夢について歌ってるって言ったらいいですか?
木村:なんかね、これを作ってるとき、自分がちょっと元気なかったんですよ(笑)。
──デビュー当時の「Level42」や「happiness!!!」と同じく、自分に言い聞かせてる部分がありますよね。
木村:そう、そこは基本的に変わってないですね。なんだかんだ言っても、やっぱりネガティブな自分を勇気づけたいっていうのが根本にあって。この曲も、結局は、自分自身のなかのチアガールなんです。他人から応援されるんじゃなくて、自分で自分を盛り上げてるし。この曲で大事なのは、“YUMEを愛しもちつづけたいの”っていう言葉だけ。夢を持ち続けて、夢を愛することを忘れちゃうと、ほんとに夢って出てこなくなっちゃう気がしてて。とにかく夢を持って前に進んで欲しいっていうことを歌っています。
◆インタビュー(2)へ
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