アンジェラ・アキの歌から映画へ、主演は新垣結衣

ポスト

2008年にNHK全国学校音楽コンクール課題曲となった「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の作者アンジェラ・アキが、全国の中学生に会いに行き直接対話をするというテレビドキュメンタリーのエピソードをもとに書きおろされた『くちびるに歌を』が映画化される。

◆新垣結衣画像

“現代版・二十四の瞳”とも言える本作の主人公・柏木先生を演じるのは、新垣結衣だ。田舎には似つかわしくないとびきりの美人ながら、愛車はぼろぼろのトラックで性格は教師とは思えないほどぶっきらぼうというキャラで、天才ピアニストの臨時教員という役柄もあり、ピアノの猛練習に励んでのクランクインだったとか。

柏木先生が指導する合唱部員の生徒たちも、撮影前に半年間に及ぶ合唱練習を積み、この夏オール長崎ロケの合宿生活に挑むとか。ちなみに、合唱部員サトルの兄として登場するのは黒猫チェルシーのボーカリスト渡辺大知だ。

監督は三木孝浩、エンディングを彩る主題歌はもちろんアンジェラ・アキ本人による「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」だ。2014年7月中旬に長崎県・五島でクランクインし、オール長崎ロケで8月下旬にクランクアップ、2015年2月全国ロードショーとなる。

「今思えば、たわいのない悩みを抱えながら光ある場所を探して息を止めて必死でもがいていた10代の頃。アンジェラ・アキさんの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」をモチーフにしたこの原作を初めて読んだとき、当時の自分の日記を見返しているような、こそばゆくて、ほろ苦くて、でもあたたかい不思議な気持ちが溢れて涙が止まりませんでした。舞台である五島列島の島々を渡る風に乗って届く、中学生達の瑞々しい合唱の歌声をイメージした時、ふっと心が軽くなりました。10代の痛みや悩みは誰もが避けて通れないものだけど、結局その答えを見つけられるのは自分だけなんだと思います。大人になった自分だからこそ、あの頃の自分へ伝えられるメッセージがある。手紙のかわりに、僕はこの映画をつくります。」──監督:三木孝浩

「普通の小説は、作家がひとりで頭のなかで組み立ててゆきますが、『くちびるに歌を』は複数人で立ち上がったプロジェクトでした。この小説自体がまるで合唱のようにできあがっていきました。僕ひとりだったらそもそも執筆すらしていなかったでしょう。『手紙』や合唱という文化を映画にしたいという熱意を持った担当編集者や映画プロデューサーにより、僕は背中を押され、突き動かされました。だからまずは、担当編集者と映画プロデューサーにお疲れ様を言いたいです。この合唱に、新垣結衣さんが参加してしてくださるなんて、だれが想像したでしょう。完成がとてもたのしみです。」──原作: 中田永一

「今までは私が生徒として先生や先輩方に見守られる役だったのが、今回初めての先生側ということで、そんな年齢になったんだなぁということを改めて実感しています。ただ実際は、自分がイメージしていたよりもずっと中身は子供で、どんなに年齢を重ねようがその時その時で困難にぶつかることはあって、そんな心境や状況は柏木ユリやアンジェラ・アキさんの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」という曲の歌詞にとてもリンクするなと思います。そんなわけで大事に撮影期間を過ごして行けたらなと思います。がんばります。」──主演:新垣結衣

「「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」は、合唱コンクールで歌う中学生たちのために書き下ろした楽曲です。そして、色んな方々に歌っていただいたことによって、大きな翼が生え私から飛び立っていったような思いがする特別な楽曲です。コンクールを通して交流した若松島の中学生たちとのエピソードが、「くちびるに歌を」として小説化され、そして今度は映画化されると聞き、大変光栄な気持ちでいっぱいです。6年前、私は若松島に降り立った日のことを鮮明に思い出しました。その長崎・五島列島の美しい風景や、そこに暮らす大らかであたたかい人たちの姿が、映画になって心から嬉しく思います。この作品が一人でも多くの人に届くことを願います。」──主題歌:アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」

『くちびるに歌を』
出演:新垣結衣、木村文乃、桐谷健太、恒松祐里、下田翔大、葵わかな、柴田杏花、山口まゆ、佐野勇斗、室井響、渡辺大知、眞島秀和、石田ひかり(特別出演)、木村多江、小木茂光、角替和枝、井川比佐志
監督:三木孝浩
脚本:持地佑季子、登米裕一
原作:中田永一(「くちびるに歌を」小学館刊)
主題歌:アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」(EPICレコードジャパン)
製作:『くちびるに歌を』製作委員会
配給:アスミック・エース
(C)2015 『くちびるに歌を』製作委員会
(C)2011 中田永一/小学館
http://kuchibiru.jp/
この記事をポスト

この記事の関連情報