【インタビュー】ブルゼッケン88「音のクオリティーは僕らは絶対に譲らないし自信がある。だからこんな不真面目なこともできるんです」

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■バンドイメージとか守るべきものが意外とないんです
■でも音楽・プレイは絶対に捨てられないところ

──そんな熱い、パッション野郎・栄二郎さんが手がけたのが2曲目の「モラトリアム」。

栄二郎:最近の表題曲は、IKUOさんの曲&淳兄ぃの歌詞というダブル変化球がくるんで、僕はここでは素直に入る歌でストレートを投げようと。そこは「Re+load」辺りからぶれなくなりました。「モラトリアム」はライヴを想定して。こっちは踊るというよりも一緒に歌って欲しい1曲です。歌詞は僕自身が劣等感の塊なんで(笑)、それを爆発させたものですね。僕は基本、等身大の歌詞しか書けないんでそこもブレてないです。曲自体、デモ段階から軽くエレクトロなイメージはあったんで、Aメロとか声にエフェクトをかけて、よりAメロからすっと入れる感じにしました。

IKUO:エレクトロとはいえ、基本はギターリフがメインのシンプルでソリッドな曲です。ちょっとレゲエタッチのバッキングがあったりというのはブルゼッケンでは初ですね。

──そこから3曲目の「Someday」。

IKUO:これは完全にSEBASTIANの世界。オールセバス!!「No.1 」「Morning Glory」……セバスの書く曲って基本的にメロコアなんですよ。

──西海岸の匂いがプンプンしますよね。

IKUO:なぜかね(笑)。

栄二郎:好きなんでしょうね。メロコアが意外と。あんな見た目なのにじつは可愛くて、Lovelyなんですよ(一同爆笑)。

IKUO:だからこの曲もメロいいでしょ? でもメロコアを普通にやっても面白くない。テンポ200のパンクソングにして、ブルゼッケンがやったらこんなに難しくもできるというアレンジにして。ドラムは淳士君ヒイヒイ言ってました。そして、曲の中間部分にはセバスが弾き語りも入れて。

──あのアコギで歌ってるところ、セバスさんが歌ってるんですか?

IKUO:そうですそうです。あれがスッピンのセバスの本当の姿なんじゃないかなと想像してるんですけど。あれは淳士君のアイデア。最初はストリングス入れたりしようかと思ってたら“弾き語りがいいんじゃない?”って。そうしたらセバスが“いいよ”って。

栄二郎:むしろそういうのをやりたかったんじゃないかっていうね(笑)。

IKUO:最初、シングルのタイトルも「Lovely」ってことで、あの弾き語りのバックにオルゴールの音を入れてたんですが、さすがにそれだと可愛くなり過ぎたんで止めました。

栄二郎:歌に関しては、出だしのAメロとか、今までに出したことのない低いキーで歌ってるんですよ。

IKUO:クールな感じで、栄二郎の声じゃないみたいだもんね?

栄二郎:みんなにそういわれるんですよ。こういう声も出るんだって、自分の発見もありましたね。

──3曲とも音楽的にこんなにテクニカルな側面があるのに、なんでビジュアルではあんなにふざけたことを振り切ったテンションでできちゃうんですか?

栄二郎:純粋に淳兄ぃのアイデア聞いてるだけで俺ら笑っちゃうんですよ。ってことは、それを俺らがやったらみんなも笑ってくれるんだろうなって思うから。

IKUO:ブルゼッケンってバンドイメージとか守るべきものが意外とないんですよ。でも捨てられないところはあるんです。それは音楽、プレイですね。下手な人がおちゃらけるのって一番カッコ悪いと思うんですね。でも僕らの場合は最初から一人一人がプレーヤーとして自立していて、演奏で複雑なことをやってるという音楽的クオリティーの高さってものがある。そこがスタートなので、こういうサウンドなのにこんなことやっちゃうんだとか。いろいろ発展できるんです。

栄二郎:だからどんなおちゃらけでもOK!

IKUO:でも、音では一切ふざけてないんですよ。真剣に音楽はやってる。僕ら音だけは妥協できないんで、スタジオも1日ドラム1曲しか録らなかったり、エンジニアも僕らの指定の人しか使わなかったり。毎回予算オーバーなんです。音のクオリティーという部分は僕らは譲らないし、絶対的な自信があるのはそこ。だからこそ、音以外の部分であんな不真面目なこともできるんです。

──なるほど!!  そして、そんなブルゼッケンはこのサマーシングルを引っさげ<渡る世間はブルばかり>と題した全国ツアーを開催しますね。

栄二郎:夏をイメージして作った新曲3曲なので、いつも以上に熱いライヴになると思います。

──そして12月には赤坂BLITZワンマンも控えてるんですよね?

IKUO:じつはその前、10月には4日間対バンシリーズのライヴもやるんですよ。

栄二郎:メンバー4人それぞれが各日のオーガナイザーとなって対バン相手を考えてね。特別になにかやるって訳じゃないんですけど、相当面白いと思いますよ。

IKUO:そんなイケイケの10月で勢いをつけて、ブルゼッケン最大キャパのブリッツにもっていこうと。

栄二郎:ブルハチはとにかくみんな笑顔で楽しむ。そんなライヴなんで、ぜひみなさんこの機会に来てみてください!

取材・文●東條祥恵

「Lovely」
8月8日(木)発売
MRRMS-1013 ¥2,200(tax in)
<CD>
01. Lovely
02. モラトリアム
03. Someday
<DVD>
01. Lovely -Music Video-
02. Lovely -淳士 Presents Making Movie-

<BULL ZEICHEN 88 presents TOUR 2013 『渡る世間はブルばかり』>
8月19日(月) OSAKA MUSE
8月20日(火) 名古屋CLUB QUATTRO
8月27日(火) 仙台MACANA
9月4日(水) Shibuya WWW

<BULL ZEICHEN 88 presents 『秋のバトルロイヤル 2013 ~ピンク固め~』>
10月2日 新宿BLAZE
出演:BULL ZEICHEN 88 / THE MICRO HEAD 4N'S / HERO / ν[NEU]
<BULL ZEICHEN 88 presents 『秋のバトルロイヤル 2013 ~アルゼンチンレッドブリーカー~』>
10月12日 SHIBUYA REX
出演:BULL ZEICHEN 88 / 葵-168-

<BULL ZEICHEN 88 presents 『秋のバトルロイヤル 2013 ~雪崩式グリーンバスター~』>
10月14日 高田馬場PHASE
出演:BULL ZEICHEN 88 / ROOKiEZ is PUNK'D / LOKA

<BULL ZEICHEN 88 presents 『秋のバトルロイヤル 2013 ~投げっぱなしオレンジ~』>
10月28日 Shibuya O-West
出演:BULL ZEICHEN 88 / †яi¢к /

<BULL ZEICHEN 88 presents 『赤坂BULLッツ2013』>
12月8日(日)赤坂BLITZ

◆ブルゼッケン88 オフィシャルサイト
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