久石譲の愛娘・うたうまい、被災地で童謡を歌う
巨匠・久石譲の愛娘であるうたうまい(麻衣)が、3月25日、宮城県東松島市宮戸小学校、26日は石巻市北上中学校にて、童謡無料コンサートを行なった。
◆うたうまい 被災地でのライブ画像
うたうまいが4歳の頃に歌った曲といえば、映画『風の谷のナウシカ』の「ナウシカ・レクイエム」。今なお人々の心に強く残っているこの作品を経て、昨今ではポップス作品をリリースしていた彼女だったが、今回、初の童謡作品のアルバムを5月にリリースする。
そのきっかけになったのは、東日本大震災での震災孤児の話。親を亡くした震災孤児達が寝付けなくなっている話を耳にして、自分にできることは何なのか……との思いから、アルバム制作を決意した。アルバムの中には「子供達が少しでも眠れるように」との願いをこめて、童謡「ゆりかごのうた」も収録。そして、先行して配信している楽曲の売り上げは、すでに、義援金として日本赤十字を通して寄付している。
そんな活動を続ける中で、現地に直接、歌声を届けたいと願うようになったうたうまい。そんな彼女の気持ちは、NPO法人「仮設住宅×緑のカーテン」プロジェクトの共感を得て、この団体からの紹介で、今回の童謡コンサートが実現した。
宮戸小学校は、東日本大震災時、約1000人が避難生活を送っていた場所。今も仮設住宅が隣接しており、多くの被災者が今も生活している。高台にある石巻市立北上中学校もまた、多くの被災者が避難生活を送った場所。この中学校に隣接する仮設住宅「にっこり団地」には、今なお約500名が生活している。
コンサートでは「春よ来い」「茶摘み」「ちいさい秋」「雪」など、季節感のある童謡の披露をはじめ、「東京音頭」「炭坑節」などの民謡も披露。観客と一緒に踊りながら歌うなど、一体感も生まれた。東松島では、最後には「ふるさと」を熱唱。彼女のストレートな歌声は、「いろんな感情を思い出して、涙が止まらなくなった。」「今だからこそ、「ふるさと」を聞けてよかった。」「童謡の素晴らしさを再確認できた。」と、観客の心の琴線に触れ、思わず涙を落とす人々が数多く見られた。
うたうまいは、5月22日に童謡集アルバム『うたうまい~童謡うたう~』をリリース。極上の童謡集とともに、こんな時代だからこそ、“美しき日本の歌”の力を再度、日本に届ける。
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