急逝した大佑の『お別れの会/献花式』に6,000人超が集結
去る7月15日に急逝したヴィジュアル系ロック・ヴォーカリスト、大佑(享年31歳)の『お別れの会』ならびに『献花式』が8月16日ZEPP TOKYOで執り行なわれた。蜉蝣、the studsといったバンドでの活動を通じて熱烈な支持を集めてきた彼は、2010年からは自身のソロ・プロジェクトである『大佑と黒の隠者達』を本格始動させており、同プロジェクトでの音源制作が進むなかでの訃報だった。
午後1時より開始された『お別れの会』には、大佑が在籍してきた各バンドのメンバーたちはもちろんのこと、同じ時代を闘ってきたMERRYやムックといった同胞たち、先輩格にあたるDIR EN GREYの面々などをはじめ、数多くのミュージシャンや音楽関係者が参列。「仲間たちと酒を呑んで騒ぐのが好きだった」という大佑にならい、酒を呑みながらにぎやかに故人を見送ろうという趣旨の会ではあった。が、映像と共に紹介された生前の微笑ましいエピソード披露に続き、所属事務所の代表であるDYNAMITE TOMMY、かつてのバンド仲間たち(活動休止中のthe studsのaie、蜉蝣で活動を共にしてきたユアナ、kazu、静海)による弔辞が読み上げられると、涙を隠すことのできない参列者も数多かった。また、その会のなかでは、大佑が他界の直前まで作業を進めていたという未完成の新曲音源も部分的に公開された。それらは『大佑と黒の隠者達』のミニ・アルバム収録曲として、9月15日のリリースを想定しながら制作が進められていたもので、楽曲と歌詞はすでに完成し、かつて蜉蝣の始動以前にドラマーだった経歴のある彼は、そのうち1曲で自らドラムを演奏していたのだという。
関係者を対象とした『お別れの会』終了後の午後2時半からは、一般向けの『献花式』が開始され、早くから会場周辺に集まっていた数多くのファンが入場。かつて2007年1月に蜉蝣が解散ライヴを行なった際の会場であるZEPP TOKYOは、ファンにとっても思い出深い場所ということになるはずだが、この日の場内には数多くの写真パネルやステージ衣装などがディスプレイされ、そこに足を踏み入れた途端に泣き崩れるファンも多く、なかには過呼吸に陥り救護されるファンの姿も。故人の写真が飾られ、左右に映像用のスクリーンが配されたステージ上の祭壇は、白を基調とした生花で埋め尽くされ、その中央にはかつて彼がいつも愛用していたマイクとお立ち台が、赤絨毯の上に設置されていた。まさに今すぐにでもその場に大佑が現れて歌い始めそうなその図を目にしたとき、参列者の多くにとって平静を保つことは容易ではなかったに違いない。近年のライヴやコメント映像、PVなどを上映しながらの、涙まじりの献花は夜間まで続き、最終的に当日の参列者は実に6,000人を超える結果となった。
あまりにも短い生涯を終えた大佑だが、各バンドでの音楽活動に没頭していた年月は、彼の人生のなかでもいちばん濃密な時代だったに違いない。そして彼が音楽を通じて表現してきたさまざまな感情は、これからも生前の彼を取り巻いてきた数多くの同胞や関係者、ファンたちのなかで、小さからぬ意味を持ち続けていくことになるのだろう。改めて、志なかばにして散った故人の冥福を祈るとともに、音楽とそれに込められた気持ちはそのまま永遠に生きながらえていくのだと信じたいものである。
◆大佑と黒の隠者達 オフィシャルサイト
午後1時より開始された『お別れの会』には、大佑が在籍してきた各バンドのメンバーたちはもちろんのこと、同じ時代を闘ってきたMERRYやムックといった同胞たち、先輩格にあたるDIR EN GREYの面々などをはじめ、数多くのミュージシャンや音楽関係者が参列。「仲間たちと酒を呑んで騒ぐのが好きだった」という大佑にならい、酒を呑みながらにぎやかに故人を見送ろうという趣旨の会ではあった。が、映像と共に紹介された生前の微笑ましいエピソード披露に続き、所属事務所の代表であるDYNAMITE TOMMY、かつてのバンド仲間たち(活動休止中のthe studsのaie、蜉蝣で活動を共にしてきたユアナ、kazu、静海)による弔辞が読み上げられると、涙を隠すことのできない参列者も数多かった。また、その会のなかでは、大佑が他界の直前まで作業を進めていたという未完成の新曲音源も部分的に公開された。それらは『大佑と黒の隠者達』のミニ・アルバム収録曲として、9月15日のリリースを想定しながら制作が進められていたもので、楽曲と歌詞はすでに完成し、かつて蜉蝣の始動以前にドラマーだった経歴のある彼は、そのうち1曲で自らドラムを演奏していたのだという。
関係者を対象とした『お別れの会』終了後の午後2時半からは、一般向けの『献花式』が開始され、早くから会場周辺に集まっていた数多くのファンが入場。かつて2007年1月に蜉蝣が解散ライヴを行なった際の会場であるZEPP TOKYOは、ファンにとっても思い出深い場所ということになるはずだが、この日の場内には数多くの写真パネルやステージ衣装などがディスプレイされ、そこに足を踏み入れた途端に泣き崩れるファンも多く、なかには過呼吸に陥り救護されるファンの姿も。故人の写真が飾られ、左右に映像用のスクリーンが配されたステージ上の祭壇は、白を基調とした生花で埋め尽くされ、その中央にはかつて彼がいつも愛用していたマイクとお立ち台が、赤絨毯の上に設置されていた。まさに今すぐにでもその場に大佑が現れて歌い始めそうなその図を目にしたとき、参列者の多くにとって平静を保つことは容易ではなかったに違いない。近年のライヴやコメント映像、PVなどを上映しながらの、涙まじりの献花は夜間まで続き、最終的に当日の参列者は実に6,000人を超える結果となった。
あまりにも短い生涯を終えた大佑だが、各バンドでの音楽活動に没頭していた年月は、彼の人生のなかでもいちばん濃密な時代だったに違いない。そして彼が音楽を通じて表現してきたさまざまな感情は、これからも生前の彼を取り巻いてきた数多くの同胞や関係者、ファンたちのなかで、小さからぬ意味を持ち続けていくことになるのだろう。改めて、志なかばにして散った故人の冥福を祈るとともに、音楽とそれに込められた気持ちはそのまま永遠に生きながらえていくのだと信じたいものである。
◆大佑と黒の隠者達 オフィシャルサイト
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