上田現追悼ライヴ、MAGUMI「現ちゃんもきっとここにきている」

ポスト
2008年3月9日に惜しまれながら他界した上田現。LA-PPISCH(レピッシュ)のキーボーディストとしてデビューした彼は、バンド脱退後、自身のソロワークと並行してサウンド・プロデューサーとしても活躍。元ちとせの大ヒット曲「ワダツミの木」などを生み出した。

9月24日には、生前、彼が5枚目のソロアルバム用に制作していた音源を元に、上田現のパーマネントマネジメントバンドであるELE(イレ)をはじめ、LA-PPISCH、川村結花、元ちとせなど、彼を愛するミュージシャンによって作り上げられた遺作アルバム『Atlas』が発売された。

■アルバム『Atlas』楽曲試聴

そんな彼の追悼ライヴ<On The Road>が、10月19日に東京・中野サンプラザホールにて、22日に大阪・NHKホールにて行なわれた。ライヴにはLA-PPISCHをはじめ、ELE(イレ)、川村結花、元ちとせの4アーティストが出演。上田の映像や生前の声を盛り込みながら、アンコールを含め計28曲、約2時間半にも及ぶライヴとなった。

LA-PPISCHは「ハーメルン」を披露し、川村結花はピアノの弾き語りで「ラルゴ」を歌唱。そして元ちとせは、彼女の代表曲であり、上田現初プロデュース楽曲である「ワダツミの木」を熱唱。彼が作り上げた楽曲を出演者全員で奏で続けた。本編ラストでは、ステージ中央に彼の愛用のキーボードが置かれ、「君に会いに行くよ」を歌う声だけが会場中に響いた。

アンコールのラストでは出演者全員がステージに登場し、上田がソロライヴのときには必ず最後に歌っていたという「Happy Birthday」を、彼の歌声に合わせて演奏した。

上田が亡くなってすぐにアルバムのレコーディングに取り掛かっていた出演者たちは、ずっと上田の歌声を聴き続けていたこともあり、MCでは口々に「現ちゃんがいないという実感がない」とこぼしていた。彼らにとってこのライヴに対する想いは複雑なものだったに違いない。

しかしながら、ステージが進んでいくに連れてLA-PPISCHのMAGUMIが「現ちゃんもきっとここにきていると思います!」と声をあげたように、出演者も観客も上田現の存在を、この日のステージで感じることができたのではないだろうか。

ニュー・アルバム『Atlas』
【スペシャル仕様】(CD+DVD)VIZL-301 ¥3,500(tax in)
【通常盤】(CD)VICL-62998 ¥3,000(tax in)
2008年9月24日発売

上田現トリビュートアルバム
『Sirius~Tribute to UEDA GEN~』
VICL-62999 ¥3,000(tax in)
2008年9月24日発売
この記事をポスト

この記事の関連情報