大塚ちひろ、デビューシングル「恋花火」インタビュー

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──待望の歌手デビューですね。歌はずっとやりたいと思っていたんですか?

大塚ちひろ(以下、ちひろ):はい。とにかく歌が大好きで、ちっちゃい頃からしょっちゅう歌っていて。毎日、夜寝る前に母親が童謡を歌うのが習慣になっていて、一緒に歌ってました。お母さんには音痴だと言われてたんですけど(笑)。ちっちゃい頃からそうだったので、ずっと音楽は身近にありましたね。

──最初に、自分から好きになったのはどういう音楽?

ちひろ:一番初めにCDを買ったのは、相川七瀬さんの「トラブルメイカー」。両親がサザン、B'z、GLAYとかが好きで、家でそういうものを聴いていたんですけど、初めて買ったのは相川七瀬さんだった気がする。

──かなりロックな曲ですよね。

ちひろ:そうですね。自分は声がこういう感じなんで、カラオケではあんまりロックな曲は歌わないんですけど、聴くのはロックが多いんですよ。パンク系が好きで、洋服もそういう感じが好きだったりするんで。

──それはちょっと意外かも。

ちひろ:イメージと違うねって言われることが多いです(笑)。音楽の力で気分が左右されるし、激しいのを聴くとテンションが上がるんですよね。もちろんしっとりした曲を聴きたい時もあるんですけど、大体はガンガンに音を出して聴くのが好きです。うるさい! って言われます、妹に(笑)。

──たとえばどんな曲を?

ちひろ:洋楽が多いですね。ピンク、アヴリル・ラヴィーン、グリーンデイとか。ガンガンにかけてます。

──ミュージカルや舞台で歌う経験は豊富でも、オリジナルの歌はやっぱり歌い方が違う?

ちひろ:ミュージカルは、その役の気持ちとして歌ったり、作品の流れがあるので。でもこっち(オリジナル)は、レコーディングの時に「自由に歌っていい」って言われて、すごいうれしかったんです。歌詞も書かせてもらったし。自分の世界を作って歌えるのは、すごく気持ちいいですね。

──昔からずっと、詞をノートに書きためていたんですよね?

ちひろ:15歳の時に上京してきて初めて一人になって、嫌なことも辛いことも、いろんなことがあったんですけど、どこかにはけ口がないとたまってきちゃう。だから、ノートにいろんなことを書いてたんです。一言だったり、斜めに書いてたり、2~3ページ飛んでたりするんですけど。それを集めて書いたのが「ミルクティー」で、それはすごく早く書けましたね。「恋花火」は、デビューが夏だし、曲を聴いた時に“海みたいな感じがする”と思った感じを大切にしたかったので、海の詞はノートにはなかったんですけど、いろんな気持ちを思い出しながら書きました。一つのお話として。

──「恋花火」は、告白一歩前のドキドキ感をロマンティックに描いた詞ですね。「恋花火」という言葉はどこから?

ちひろ:造語なんですけど、恋した時の気持ちを夏とかけたいなと思っていて。でも実は、最初に書いた時とは全然違う詞になってるんですよ。私、けっこうネガティヴなんで、ものすごい暗い詞ばっかり書いてたんです(笑)。最初のインスピレーションで“海”があったので、人魚姫の物語を書いてみたんですけど、あまりにも現実と離れすぎて悲しすぎた。あまりに絶望的な感じだったので、却下されたんですけど(笑)。

──ちょっと行き過ぎたと(笑)。

ちひろ:それから丸一日、ものすごく遊びました。友達と一緒にダーツ・バーに行って、歌詞を考えることから離れて。そしたらふっと、“こんな感じかな”というのが浮かんだんですよね。美容室で、頭を洗われながら(笑)。

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