new album | | 『P.O.A ~POP ON ARRIVAL~』 2005年5月11日発売 DefSTAR RECORDS DFCL-1199 \2,730(税込)
1 ~NAMPLA~ 2 ISOLATIONS 3 HIT IN THE USA 4 FEEL 5 LOVE POTION #9 6 GET UP! GET UP!(bonus track) 7 CLOWN FOR THE DAY 8 ~SASQUATCH~ 9 JAPANESE GIRL 10 LOVE IS INSPIRATION 11 DISASTER 12 LOVE DISCHORD 13 BLOCK BASTARD 14 RUSK 15 SAY GOOD-NIGHT(bonus track) 16 S×E×X×I×S×T
★6曲目と15曲目は初回限定盤のみ収録
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message from BEAT CRUSADERS | | キャラクターが爆裂したビークルのメッセージ映像。彼らのPOPでパンクなアティテュードはココでも健在!! バカバカしくもカッコいい彼らの勇姿を、その目に焼き付けろ!
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| ──ついに2年半ぶり、メジャー初進出のアルバム『P.O.A.~POP ON ARRIVAL~』が完成しました!
ヒダカトオル: そうですね。キーボードのケイタイモは、3年半セックスしてないんで、アルバムは彼の性欲、リビドーを凝縮したような。
ケイタイモ: そう怨念をね、ギュッと(笑)。
クボタマサヒコ: また、このメンバーとしては初めてのアルバムになるんですよ。そこもポイントですね。
──タイトルにも使われてますが、本作はポップな印象の1枚ですよね。でもPOPって言葉を、とくにロック・ミュージシャンは忌み嫌う人が多いなか、なぜあえてそれを正面きって伝えているのでしょう?
カトウタロウ: ここにあるのは“ポップス”ではなくて。ポップアートみたいな、記号化された“POP”なんですよ。なのでJ-POPとは全く違うんですよ。それらって大量に流れることによって、刷り込まれて“ポップス”になっていく。ボクらが作りたいのは、そういうものではなくて。聴いた瞬間に感じられるPOP感、キャッチーさにこだわった音楽を作っているというか。
他メンバー: よく言えた!!!(拍手喝采)
カトウ: 台本どおり言えてよかった~(笑)。
クボタ: 「アンチPOPこそパンクだ!」と言っている人がいるけど、それこそパンクじゃないなと思うんですよ。形骸化しているというか。ボクらみたいな、メジャーというフィールドでお面をかぶり下ネタを言いつつ、“POP”を正面きってやってるほうが痛快で笑えるし、よっぽどパンクじゃないかなって思う。
ヒダカ: 世の中にあふれるJ-POPと呼ばれるものは、オレらにとってはPOPじゃないんですよ、全然。POPには聴こえないんです。ポップスというのもアリだとは思うんですけど、オレたちの求めるPOPではない。その意志表示がこのアルバムでございます!
──確かにここにあるのは今のポップスではないですよね。どちらかと言えば、80年代はじめの、MTVがスタートした頃の、一度聴いただけで耳に残るPOP感のような。
ヒダカ: 1980年ってボクが生まれた年なんでね(笑)。まぁ、冗談は置いといて、あの当時をこえる衝撃ってなかなかなくてですね。確かに90年代にはニルヴァーナがいて、また日本にはハイ・スタンダードやフリッパーズ・ギターとか、すごいアーティストはいましたけど、リスナー的にはジャンルの枠のなかだけで盛り上がってたじゃないですか。それらの曲の持つ素晴らしさが、他の音楽を聴いている人にも伝わっていない。実際、当時フリッパーズとハイスタを両方楽しんでいたのは、まわりではオレくらいだったし。彼らはオレにとっては革命的だったし、パンクだった。でもそれをなかなか伝えるのは難しいんですよね。ビート・クルセイダースは、そういうものをつなぐミッシング・リンクになりたいな、と思ったんですよ。こういう存在がいれば、音楽ってもっと面白くなると思うんですよね。なので80'sテイストを取り入れたというのは、あくまでミッシング・リンクとなるための音楽エッセンスのひとつなんです。
──そういう試みをするなかで、何か音楽的発見はありましたか?
ケイタイモ: そうですね。ますます音楽の幅が広がった感じがします。次はカトウタロウとラップでもやろうかな、と思ってて。
カトウ: アハ♪アハ♪
──はぁ、そうですか…。
ヒダカ: (笑)アニメ『BECK』のサントラで「MOON ON THE WATER」というSoweluちゃんが歌ってくれた曲を作ったんですけど、それがバラードとして、すごく褒められちゃって。最初はパール・ジャムとかR.E.M.的なフォーキーなものを想定して作っていたんですけど、なぜかバラードとしていいねと言われて。これまでバラードに対して照れがあって、男らしくねぇんじゃないかって。でも、この曲のおかげでその足かせが取れた。なので、今回アルバムの初回盤にはバラードっぽい曲「SAY GOOD-NIGHT」が入っているんですよ。ああいうチャレンジをできたことで、これまで避けてきたことでも、意外といいものが作れるんだっていう自信ができた。だから次のアルバムでは平井堅さんの「瞳をとじて」ばりのバラードをやろうかなって(笑)。
──なるほど。アニメ『BECK』との出会いを通じて、曲作りのモチベーションが変化したって感じなんですかね。
ヒダカ: そうですね。あのアニメに描かれているのがノンフィクションで、実際世にあふれている音楽のほうが作り物じゃねえかって、観ていて思った。それが悔しくてね。いい意味でモチベーションになりましたよ。
マシータ: その結果、オレたちは5年10年たっても聴けるいい曲ができたな、って気がするんですよ。
──最近はスーパーカー、ハスキング・ビー、POTSHOTと、ビークルと共に日本のロックシーンを支えたバンドが次々と解散しているじゃないですか。そういう寂しい状況に負けず、みなさんは5年、10年後もロックし続けてほしいものです。
ヒダカ: 友達のバンドが解散するのは、理由があると思うんで、仕方のないことなんですけど。そのなかでオレたちができるのは、彼らの気持ちを継いでロックし続けることなのかなと。キープ・オン・ロッキンみたいな。久々に言ったな、その言葉(笑)。頑張りマンモス! 愛・地球博ばりに(笑)。 取材・文●松永尚久 |
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