──「BETTER WITHOUT YOU」
ラリー: これもベーシックなロックソングだね。ヨンネにサビを聴かせたんだ。その時はスローなバラードだったんだ。ヨンネがその他のメロディを考えてくれた。でも、リハの時に速くやったら、その方がカッコイイってことになって、こういう速い曲になった。ギター的には、ガンズのエッセンスが入ってるだろ。
ヨンネ: この曲はフィンランド盤には入ってないんだよ。日本のファンへのプレゼントさ。フィンランドでは次のアルバムに入れようと考えてるんだ。こういう速い曲は欲しいし。
──ヘヴィなリフとアコギのストロークの対比が気持ちいいね。
ヨンネ: 最後のところだろ? そこがこの曲の一番良いところなんだよ。ホントに。この曲はレコーディング前にスタジオで相当演ったから、こなれてるでしょ?
──「CREEPING INSIDE」
ヨンネ: これは一番古い曲だ。サビのところと歌詞はできてたんだけど、レコーディング直前にメロディとアレンジを変えて完成させたんだ。最初に書いたのは'98年だったかな。これは僕の気に入っている曲の一つだよ。
ラリー: 中間部のギターリフが好きなんだ。クールだろ?
ヨンネ: キーボードの音がドアーズのハモンドみたいなんだ。スタジオに入った時はびっくりしたよ。「そっちの方向には行かないでー」って。でも何度も聴いているうちに、これがベストなんだと思えるようになったけどね。古いことなんだけど、僕たちにとっては新しいことだからね。新鮮だった。
ラリー: レコード会社の人は“サーカスサウンド”だって言ってたけどね。ゾウやサルが出てきそうだって。
──「NEVERENDING PARADE」
ラリー: これは本当に気に入ってる曲だ。フィーリングが深くて、寂しいときに聴くと希望が湧いてくる。 ヨンネ: 特別深いフィーリングのある曲で、アレンジ的にも変わってるんだ。
ラリー: ギターとヴォーカルが会話しているようなカンジだ。これも好きな曲さ。結局全部好きなんだけどね(笑)。
──「UNTIL YOU'RE MINE」
ヨンネ: 歌詞は「何があっても自分のルーツを忘れるな」というメッセージなんだ。自分がどこから来て、周りにどんな人がいて助けてくれたかを忘れないようにて。
ラリー: 一番へヴィーな曲だね。センテンストのヴィレが参加してくれてるんだけど、腹を立てながら雷のような声で歌うんだよ。
ヨンネ: この曲にはピッタリだよね。ラリーとスナックが彼を呼ぼうと言い出して、僕は絶対に無理だと思ってたんだけど、来てくれることになった。びっくりしたと同時に光栄だったね。長くやっているし多くのアルバムを作っている人だからね。尊敬している人だよ。「どんなムカつくバラードを持ってきやがるか」と思ってたらしいよ。だから彼も曲を聴いてビックリしたらしいし、曲をすごく気に入ってくれたんだ。僕、この曲、すごく好きなんだよねー。
ラリー: いつもよりラウドなサウンドを出してみたら、それがハマったカンジだった。
ヨンネ: いつもの僕の声域より高いんだ。いつものスタイルじゃ歌い切れないんで、キツかったけど最近は平気になった。限界に挑戦するっていうのは重要だよね。でも、ライヴで何回演れるかが問題だな(笑)。
ラリー: ヨンネがこんな風に歌えるんだと、オレも驚いたよ。 ──「SECRET FORGIVENESS」
ヨンネ: シンプルなラヴソングだね。この曲を聴けば、アルバムタイトル『SWEET AND DECEITFUL』の意味が分かるよ。サビのところの歌詞が重要で、いつか悲しみも喜びも、あらゆる気持ちを分かち合える人と出会えるんじゃないかという内容さ。
ラリー: サビのスナックのキーボードがすごく気に入ってる。メロディにフックが効いてて。
──「ANGELS WON'T LIE」
ラリー: これ、結構異質な曲だよね。長いし。この曲のフィーリングは素晴らしい。希望を感じさせてくれるね。フィンランド盤では、これがラストの曲なんだよ。ヨンネが「Forever Free」と歌って終わるんだ。アルバムのラストにピッタリだろ? ヨンネ: エンジェルって、純粋さ、美しさ、安心とかを同時に意味するよね。でもそれよりももっと良いところを夢見てるっていう内容さ。僕って暗いのかなぁ。フィンランドって冬が長すぎるんだ。日本に来ることを常に夢見てるんだよ。そういうこと。
──「MY PERSONAL SENSITIVITY」「LOVING YOU」「CHILDHOOD MEMORIES」
ヨンネ: これは日本盤のボーナストラックなんだけど、前のアルバム『WAR OF LOVE』の直後に録ったものさ。どれもシングルのB面に入れたもので、フィンランドでは『WAR OF LOVE』の限定盤にも入れた。日本ではシングルが出ないから、ここに入ったのはすごくクールなことだよ。
ラリー: フィンランドでは'03年の夏のフェスティバルでも演奏したんだ ヨンネ: 「LOVING YOU」は、僕が16歳のときに相手の女の子が14歳で、この曲を彼女のために書いたんだ。「CHILDHOOD MEMORIES」を書いた時は、ある女の子が僕にひどいことを言ったんだよ。ぼくは本当に腹が立って、家に帰ってギターを弾いて曲を書いたんだ。「お前はひどいやつだな。許してやるけど、俺はお前の奴隷じゃない」っていう内容さ。でも、最近は良い友達になってるよ。僕は曲を書いちゃうと、嫌なものを吐き出してすっきりするんでとてもいいよ。
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