PENPALSは、なぜ売れようとしてこなかったのか?

ポスト

PENPALSは、なぜ売れようとしてこなかったのか?

ごきげんなロックンロールでライヴ・キングとなり、
いまや夏フェスには欠かせない存在となったバンド、PENPALS
夏に向けてスペシャル・アイテム2タイトルを同時リリース! 
ライヴ・キングとしてしっかりファンを熱狂させつつも、
それだけではない音楽の楽しさを与えるいまの彼ら。
その意識の変化を、フロント・マン、林宗應(G,Vo)に訊いてみた。

取材・文●東條祥恵

あの頃のインタヴューでは、意識的にマイナス・プロモーションしてたもんね(笑)


MOVIE



メッセージ映像をご覧いただけます


NEW ALBUM

『LET GO e.p.』

2004年7月28日発売
YRCN-11031 \1,680(tax in)

1.
LET GO -ALTERNATE VERSION-
2. SUMMER TIME
3. SEARCH AND DESTROY
4. ANYWAY
5. EVERYTHING

NEW SINGLE

「SUMMER TIME -PRIDE OF NIIGATA-」

2004年7月28日発売
YRCN-10050 \999(tax in)

1. SUMMER TIME -PRIDE OF NIIGATA-
2. LET GO
3. SUMMER TIME -PRIDE OF NIIGATA-(INST)



LIVE SCHEDULE
■8/3(火)
<NANA-IRO ELECTRIC TOUR>
新潟PHASE
【問】新潟PHASE 025-249-0009

■8/6(金)・7(土)・8(日)
※PENPALSは8/7(土)の出演
<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2004>
国営ひたち海浜公園
【問】ROCK IN JAPAN FESTIVAL 事務局
 0180-993-611(24時間テープ対応、PHSからは不可)

■8/29(日)
<RUSH BALL 2004>
メガKobe [神戸ポートアイランドII期芝生エリア内]
【問】GREENS 06-6882-1224

――今回は2アイテム同時リリースになる訳ですが。まずはシングル「SUMMERTIME -PRIDE OF NIIGATA-」。これはJリーグ、アルビレックス新潟の公認応援歌で。アルビでは有名なんですよね!

林:
最初は全然知らなかったんですよ。で、直接サポーターの子から言われたんです、ライヴ終わった後に楽屋で。話を聞いたら“PENPALSの歌を替え歌にして歌わしてもらってます”と。それで、“ぜひオフィシャルで出してもらえませんか”という話で。“じゃあ今度なんか作るよ”ってう約束をしたんです。

――こうして、自分たちの知らないところからPENPALSの音楽が広がっていくことに対してはどう受け止めていますか?

林:
別にそういう不特定多数をあえてターゲットにしてるバンドではないから。そこからのリアクションがどんなものなのかなんて、自分らには分からないですからね。自分らがリアクションが分かるのっていったら、結局ライヴハウスで面と向かうお客さん達であって。

――でも、今回の状況なんかはファンを広げるいいチャンスだと思いますけどね。

林:
PENPALSではいいんじゃないかなぁ、そこは。良くも悪くもライヴが判断基準になるバンドだから。そこを新しいターゲットに合わせた方向にシフトしていくのはとても難しい、このバンドでは。いまそれをやるタイミングでもないなって気もするし。いままでそういうことをやってこなかったバンドだし。

――あえてやってこなかったんですか?

林:
バンド結成して戦略も何もなくやってきたバンドだからね。要は、そんな頭がなかったんだよ。プロとしての自覚もなかった。何もしないのにBLITZがソールドアウトって、俺たちぐらいしかいないよな、すごいよな~って。そんな感じだったからね(笑)。そこで“なんか仕掛ければZEPPが2daysになる”っていう発想はなかった。そこが失敗の始まりだね、思い出した!(笑)。で、東芝に移籍して「ラヴソング」が売れて日本語のアルバム出した頃は、周りからは“やっと売れる気を出してきたか”と思われてたんだけど、俺の意識は真逆だったからね(一同笑)。“これ聴いたらみんなひくから”って、あの頃のインタヴューでは意識的にマイナス・プロモーションしてたもんね。自ら(一同大爆笑)。

――売れるタイミングを自ら逃していた、と。

林:
だから言われんの、いろんな人に。PENPALSってほんと面倒くさいことやってるよねって。だから、そこに気づいたときにはもぉ遅かったという(一同爆笑)。それでもPENPALSがいまここに居られるのは、純粋にライヴに来てくれるファンに支えられてきたからなんですよ。だから、その人達が何を求めてライヴに来るのか。そこはこれからもちゃんと見せていかなきゃいけないバンドだと思う。ただ、そういうお客さんにも自分たちが今後目指す方向性も分かってもらいつつね。毎回盛り上がるのが楽しいからライヴに来るっていう意識は徐々に変えたい。

――だからミニアルバム『LET GOe.p.』でカヴァーを入れたりしてるんですね?

林:
そこなんですよ、今回は! 俺ら的にいま見せたいのは3,4,5曲目。1,2曲目はライヴでイントロが流れた瞬間にお客さんがどうなるのかも分かる楽曲で。そういう曲もありつつ、自分達がいまやりたいエッセンスも入れるというバランスで作ったんですよ。

――夏フェス仕様?と思わせながらも、決して汗かきソングだけではないですもんね。

林:
そうですね。それでいて、5曲通していい流れのテンポ感で聴けるし。

――その流れの中でも4曲目の平井義人さん(B)初ヴォーカル曲もいいフックになってました。

林:
他にも何曲か書いてきてて。これに仮歌入れてもらったらいい感じだったんで“歌いなよ”と。あながち嫌でもなかったみたい(笑)。

――5曲目のコーラスの作りとか、すごい気持ちよかったですよ。

林:
俺はほんとに音楽大好きだから、こういうものも普通にあるんですよ。自分の中には。

――これをひっさげて、今年もいよいよ夏フェスのシーズンがやってきましたが。

林:
とくに野外のイベントとかはいろんなジャンルの人が観れるから、好きですよ。野外で観た山崎まさよしとか最高だったな~(笑)。

――フェス出演後の活動予定は?

林:
久しぶりに海とか行って遊びたいね。あとは料理本! なんとか出したいんだよね(笑)。
                               


■PENPALSオフィシャル・サイト■
http://www.fishyco.com/penpals/

この記事をポスト

この記事の関連情報