【インタビュー】wyse、メジャーデビューアルバム完成「僕らが僕らであることを問われた作品」

05.「RinNe」
– 願い事が1つ叶いそうな夜 目を閉じて 君への想いを空に捧ぐ –
大切な人を亡くした経験はありますか?
僕は、17歳の5月
人生で初めて、自分にとって大きな存在だった
大切な人を亡くしました
僕の考えの中のひとつに、こういうのがあってね
人は亡くなったその瞬間、同時にまた別の場所で生を受ける
もちろん、他の考えもあって
その別の考えを述べる際、この考えは矛盾になってきたりもするんだけど
なんというか、ひとつの希望のようなものでね
そう考えながら、僕はいつも空を眺めていました
– 聞きたい言葉は まとめきれず溢れてる この次逢ったら 初めてのように話しましょう –
今年で19年
ということは
来年、二十歳を迎えるのかな?
僕とは、17歳違いだね
これまでも、何度かね
不思議な感覚を覚えることがあってね
電車に乗っていて、向かいに座る少年が、ずっとこっちを見ていて
その時、何故か初めてじゃない感覚になって
どこか懐かしい感じがしたりね
とある町で、少女とすれ違った時
以前にもどこかで会っているような感じがして、歩みを止めたり
誰かは分からないけど、香りを感じたり
きっとね、仮に、もしそうだとしてもね
僕等は絶対に、お互いを同じように認識し、言葉を交わすことは出来ない
出来ないんだよね…
だから僕等は、ずっと、この先もずっと
どちらかが、それを知っていたとしても、思い出したとしても
いつも「初めまして」を繰り返す
僕はこれまでのことを全部知っていても、君は知らないから
“初めてのように” 話すしかないんだよね
だとしても、良い
もしそうだとして、どれくらいだろう
10秒あるかな? 1分くらいは与えてもらえるかな?
どれだけでも良い
そんな奇跡が起きるならね
– 僕らはどこまで 離れたのかな 昨日の約束 探しながら夢の先へ –
この曲は、2011年に起きた 東日本大震災の後
2013年の3月に仙台darwinで行ったwyse Liveの際に
来場者全員にプレゼントさせていただいた楽曲
物事を結びつけるその為に、僕はこの曲を書いたのではなく
聞いてくれたその人の中で物語となり、残ってくれればと
少しでも、小さくても、「RinNe」が支えになってくれればと
そういう想いで、書き残しました
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