|
この数年間でOzzy Osbourneは、あらゆるホラー系/悪魔系の非公式スポークスマンという立場から、テレビ界のNo.1パパへと転身を遂げた。驚異的な人気を誇り、先ごろ3rdシーズンがスタートしたばかりのMTVリアリティシリーズ『The Osbournes』のおかげである。この番組はOzzyの妻であるSharonや息子のJack、そして何と言っても娘のKellyを一夜にしてスーパー・スターに仕立て上げ、KellyのCDデビューや、あのBarhara Waltersによるインタヴュー、Osbournes首振りフィギュア、さらにAmerican Music Awardsでの司会という大役までこの一家にもたらした。一方Ozzyは、毎年恒例のOzzfestツアーで今なおロックし続けている。
しかし、もちろんOsbourne家でもすべてが完璧というわけではない。Sharon Osbourneが大腸癌の診断を受けたのだ。この出来事は一家を心底動揺させた。だが、何百万人もの視聴者が見守る中、彼らは番組を続行。カメラはSharonが化学治療を受ける様子さえ映し出した。そして、昨年の大晦日、他でもないVillage Peopleの演奏をバックに、Sharonとの結婚の誓いを新たにしたOzzy本人はといえば、今なおその恵まれた人生に感謝しているようだ。彼は言う。「どう考えても、とっくに死んでるはずだからさ!」
そのOzzyが先ごろ、LAUNCHのエグゼクティヴエディターであるDave DiMartinoを相手に、風変わりでワイルドで素晴らしい彼の人生について語った。以下、その様子をご紹介しよう。
──今のあなたに対する世間の評判やイメージについてどう思われますか?
OZZY:そうだな、俺のことを知らない奴に会うと必ず「ああ、あの何にでも悪態をつく人ですよね」と言われるよ。少々頭に来てるが……まあでも、少なくとも俺のことを憶えていてくれているわけだし。一番ムカつくのは、あれが本当の俺じゃないってことだ。もし、あれがOzzy Osbourneだと思っているとしたら、とんだ勘違いだ。
──では、本当のOzzy Osbourneとは?
OZZY:思いやりのある、普通の、人を楽しませるのが好きな男さ。それから家族を大事にする夫であり、父親だ。ほかにも昔から色々な面を持っているが、ここではあまり話したくない。俺はいつだって自分を向上させようと努力している。今だってそうだし、死ぬまで前進し続けるだろう。自分の人生をより良いものにするために、今、何ができるかを常に考えているのさ。だからこそ、例えば煙草をやめることにも多少の喜びを見いだせるようになったんだ。
──煙草をやめるのは大変でしたか?
OZZY:これまでありとあらゆる化学物質――コカインとか酒とか――に手を出してきたが、煙草が一番やめるのがキツかったな。古い映画を観るだろ? それだけで誘惑されちまうんだよ。煙草が目に入ると、吸いたくなっちまう!
──では、今までやってきた中で最も愚かなことを1つ挙げるとするなら?
OZZY:1つなんてもんじゃないからなぁ。女装もしたし、ナチの格好もした。裸でステージに上がったことだってある。あまりに泥酔していて、自分がショウをやったことすらわからなかったくらいだ。バカなことは山ほどやったよ。けど、それもすべてOzzyの一部なのさ。自分のやってることの99.9%は計算じゃない。完全に間違ってることもあれば、完全に正しいこともある。VH1のアレ(『Behind The Music』)を観たかどうかは知らないが、あの1時間で俺の人生をすべて記録するなんて、到底不可能な話だ。俺は、どっちかと言えば大家族の中で育った人間で、3人の姉と2人の弟がいる。あのドキュメンタリー番組では姉貴をインタヴューしているが、俺はあれで何年かぶりに彼女を見たよ。俺は本当に、非常に変わった人生を歩んできた。よく自宅でボケッとしながら、金がなかった頃のことを思い出してる。その真っただ中にいる時は、その状態が永遠に続くんじゃないかと思って落ち込んだもんだ。だが、ある日突然、何の前触れもなく、こんな風になったのさ。とても裕福で、どこへ行っても特別扱いで、非常に豊かなキャリアを持つこの俺にね。アメリカで俺のアルバムがNo.1になったことはないが、この世界で数世代分持ちこたえることができたし、もう30年もこの仕事をやってる。昔からのファンもいるが、新しいファンも獲得してきた。けど、俺の初期のアルバムを聴いても、21歳の音には聞こえないし、49歳の音にも聞こえない。あくまでもOzzyの音なのさ。分かるだろう?
>>次のページへ進む
|