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’91年に渡英し、ロンドンでDJ活動を始め、日本でも有名なパーティ<blow-up>でレジデントDJとして活躍、カーミンスキー・エクスペリエンスやジェントル・ピープルらとも様々なパーティをオーガナイズする。
そして’97年帰国し、ジャンル、時代を問わない広く深い音楽知識と、日本一レアなレコードを所有しているということで、クラブ・シーンで一目置かれる存在になる。ルパン三世のリミックス集『パンチ・ザ・モンキー!』に参加、エスカレーター・レコーズ、エミグレーション・ジャパンより作品を次々とリリースする。
2000年に初のミックスCD『スピン・アウト』をリリースし、その後別名義マンスフィールドとして自身の作品を発表しつつ、リミキサーとしても活躍。さらにDJとして各地でのレギュラーに加え国内、国外のツアーもこなす。ここ数年はいつ会ってもホントに忙しそう。
ノリさんに初めて会ったのは帰国直後、’97年のエスカレーター・レコーズのパーティで。上記のような経歴を知り、ロンドン帰りで、向こうでDJをしていたということにかなりのインパクトを受けた。 「理由は全然ない。遊びでね」これがロンドンに行ったきっかけを訊いた時の答え。いつだってサラリと普通に、いい意味でオトボケなそのナイス・キャラに魅かれる人は少なくないはず。
でも、DJプレイはとてもクール!
――DJの時、心がけていることは?
ノリ: タバコいっぱいもったかなーとか…、まずは3箱タバコの確認。
――お酒は?
ノリ: 飲みますよ。次の日に撮影とかがなければね。
――フロアでのオーディエンスの反応は見ないの?
ノリ: うーん、見てますけど、僕、目が悪いんで…(笑)。あんまりね。でも、声で判断するっていうか、叫ぶ男の人とかいるじゃないですか。そんなんで“あー、盛り上がってるなぁ~”とか…。
そんなDJの延長上にある作品、『スピン・アウト』も、最近はちょっと制作のようにリコンストラクト(オリジナルにはないループを組んだりして再構築すること)が入っていてミックスCDならではの展開。かつ、リミックスの一種みたいなものだから新しい音を聴けるということで我々聴き手にはうれしい限り。そんな『スピン・アウト3』ではフリーチャ・カウフェルト「Tristeza」やサークルの曲はリコンストラクトされている。
――『スピン・アウト』でシリーズとしてのコンセプトは?
ノリ: 普段DJでかけるやつ…
――でも、新譜中心ですよね。
ノリ: 旧譜は権利がとれないんですよ。ふざけたことに…。
――今回の第3弾目は、未発表曲とかあるんですか?
ノリ: んー。リコンストラクトは他では聴けないでしょう、もちろんだけど。
――マンスフィールド名義のものは?
ノリ: ん~。どうしようかな。繋がりがよければ…。
――でも生でミックスしているわけじゃないですよね?
ノリ: 今回のは生ミックスしないかな。ある程度はいじる。なんだかんだ、ミックスCDって最終的にいじることになるから…。つまんだりとかさぁ。そんなら、最初っからいじって、その尺内で色々できるようにした方が美しいのではないかなって。おもしろいし。意外なところをループしたりとか、もっと遊びができるかなーと。
――最後にこれからの活動予定は。
ノリ: レディメイド・インターナショナルから12インチ(シングル)がでて、アルバムが今年早々目処で。
――それじゃあ、もう結構曲作ってる?
ノリ: 作ってるよー。その他、リミックスとかもろもろ。あと、イタリアからのコンピのシリーズのコンパイル。 あと、DJ。あと、本を…。内容は伏せておきます。なんかいっぱいある。
何? 聞き逃さなかったぞ! 本だって!? 特ダネかも。
取材・文●蔵所知司(Bonjour Records)
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