【ライブレポート】MONGOL800、<-etc.works- TOUR 2026>ファイナルに進化するモンパチの姿「あと2年で30周年!」

MONGOL800が8⽉28⽇、東京・Zepp DiverCityにて全国ツアー<MONGOL800 -etc.works- TOUR 2026>のファイナル公演を開催した。5⽉30⽇の沖縄・ミュージックタウン音市場を皮切りに足掛け4ヶ月間、計15公演を巡った同ツアー最終日のレポートをお届けしたい。
MONGOL800と所縁あるアーティストとのつながりで実現したコラボレーション楽曲やトリビュート参加曲、提供楽曲のセルフカバー、そしてアルバム未収録曲などをまとめた外仕事の作品集の第4弾『etc.works4』を2026年4月に発表。それに伴うレコ発ツアー<MONGOL800 -etc.works- TOUR 2026>のファイナルがZepp DiverCity(TOKYO)公演だ。

19時2分、お馴染みのSE「Enjoy Yourself」が流れると、キヨサク(Vo, B)、髙里 悟(Dr)、サポートのKuboty (G)、Seasir(Tp)とNari(Sax)のホーン隊、そしてパーティダンサーの粒マスタード安次嶺の6人が勢揃い。
「こんばんは、MONGOL800です! ファイナル東京、遊びましょー!」と恒例のMCから、本編は「Hunky-dory」でスタート。曲の後半にSeasir、Nari、Kuboty、悟のソロリレーを挟み、粒さんこと粒マスタード安次嶺のダンスは今日もキレッキレである。





「今宵は宴じゃー。パーティーじゃー!」と叫ぶと、その言葉通りに「PARTY」へ。すると観客は手を挙げてジャンプし、超満員のフロアがのっけから活気づく。サンボマスターのカバー「青春狂騒曲」を演奏し終えた後、「頭から3曲、踊りすぎじゃない?」とキヨサクからツッコまれた粒さんは、「もっと踊らせてくれー!」と返して会場を笑いに包んだ。
「サンボマスターの名曲の後は、僕らのルーツであるHi-STANDARD!」と説明して「NEW LIFE」をプレイ。琉球音階を用い、カチャーシー(※沖縄民謡などに合わせて手首を回しながら踊る沖縄の伝統的なお祝いの踊り)で観客を踊らせるモンパチらしいアレンジが最高だ。続く「聖者の行進〜Mosh Mosh Mosh〜」はトラディショナルなジャズナンバーのカバーだが、Hi-STANDARDの「Mosh Under The Rainbow」のフレーズを織り込むオマージュが心憎い。また、曲中にフロント5人が足を上げてダンスするパートも用意されているなど、エンタメ性あふれるステージングで観客を魅了していく。


その極めつけが「honeymoon」かもしれない。曲中にキヨサクと粒さんがバージンロードよろしくステージ中央からセンターマイクの位置まで腕を組んで歩き、最後に誓いのキスを交わすというサプライズ(?)に、会場から大爆笑が起きるほど。そして「宝物」をプレイした後、キヨサクが感慨深げに語った。
「 (フロアを見て)元気だなぁ、でもそんなに若い感じではないかな(一同笑)。今日は完売御礼、ありがとうございます! フェスで種を蒔いて、若い人が来てくれるかなと思ったら、おじさんおばさんばかりです。そして、モンパチはあと2年で30周年!」──キヨサク
そのMC中には、フロアのお客さんに世代別アンケートを実施。最も多かった来場者は30代〜40代だが、一桁代から70代のお客さんもいて、改めてモンパチの客層の幅広さに驚いてしまった。


ホーン隊や粒さんがステージから一旦去り、3人体制で「小さな恋のうた」をソリッドに披露。その後半は観客による大合唱が起き、あらためて楽曲が持つ変わらぬ求心力の大きさを知らしめた。「平和な世の中だから、愛だの恋だのを歌った曲が響くわけでございます。もっと同じように、それ以上に、響かせてもらってもいいでしょうか?」と演奏を終えた後にキヨサクが語った。
その流れから始まったのは「himeyuri〜ひめゆりの詩〜」だ。《歴史にするには早過ぎる 語り継げ ひめゆりの詩を》という歌詞が胸に深く響く。続けて「pray」「琉球愛歌」とメッセージ性の強い曲を畳みかける。モンパチの楽曲群の中でパーティーソングを“陽”とするならば、平和や命の尊さ、人間の絆を問いかける曲たちは“陰”に属するかもしれない。“陰と陽”、そのどちらが欠けても世の中は回らない。当たり前の日常は、平和の上に成り立っているからだ。モンパチは、その事実をさりげなく伝えたかったに違いない。

ショウは中盤に差し掛かり、井上陽水のカバー「少年時代」へ。Kubotyの発案でカバーしたという同楽曲は現在のモンパチにピタリとマッチしたアレンジに。そしてリップ・スライムのカバー「Remember」へ。黒サングラスにオレンジのツナギ姿の粒さんがここで軽快なラップを披露、「Say ho!」とコール&レスポンスを交わしてフロアを煽り続けた。またライヴの定番として以前から演奏されていた安室奈美恵のカバー「TRY ME〜私を信じて〜」へ。デジタル音が鳴る中、フロント5人が楽器を置いてパラパラダンスを踊り出すと、観客も両手を上げて大フィーバー。また、粒さん、Seasir、Nariが歌うパートを設けたりと、格段にパワーアップしたカバーに思わず引き込まれてしまった。
「OKINAWA CALLING」は近くに居た10歳未満の小さな女の子もノリノリで踊り出すナンバーだ。老若男女幅広い世代に刺さるサウンドであることを実感するばかり。さらに本編終盤は怒涛。タオル回しが起きた「SOUTH WEST BEACH!!」、合唱必至の「川の流れのように」、そして本編ラストは「豊年音頭」で大団円を結んだ。


アンコールに応えると、「小さな恋のうた」同様にライヴで欠かせない名曲「あなたに」をプレイ。ここでも大きなシンガロングが生まれ、Dragon Ashの「繋がりSUNSET」、かりゆし58の「オワリはじまり」とカバー曲を続けてプレイ。前者はKubotyの泣きのギターが映え、後者はホーンの音色が抜群にハマるなど聴きどころが盛りだくさんだ。
いよいよファイナル公演もエンディングを迎えると、ラストは「DON’T WORRY BE HAPPY」。1stアルバム『GO ON AS YOU ARE』に収録されたオープニングを飾るナンバーだ。2000年リリース当時は無邪気な明るさに満ちた曲という印象を受けたが、時を経て、その“ハッピー感”は当時とは比べものにならないサウンドへと光り輝いていた。そう言えば、ライヴ後半のMCでキヨサクは「楽しんでますか? 俺らが一番楽しんでいるかもしれない(笑)」と話していたが、今のモンパチを観ていると、演者自身がライヴを音楽を誰よりも前のめりに楽しんでいて、そのバイブスが観客へダイレクトに伝わっている…そんな気がしてならないと感じた。バンド側の投げかけにフロアが全力で応え、そのキャッチボールによって楽しいバイブスが雪だるま式に膨らんでいく。ライヴの理想形と言える景色がここにあり、同曲がそれを最も体現していたのは嬉しい発見だった。


予定外のWアンコール「LAST PARADE」を含む全23曲は、一寸の隙もない実に充実した約2時間強のパフォーマンスだった。モンパチは11月に自身主催フェス<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!! 26>も控えている。この夜のMCでも「あと2年で30周年!」とアニバーサリーイヤーについて触れていたが、エンタメ性を磨き続ける“進化するモンパチ”を目の当たりにして、これからますます笑顔と幸せを、より多くの人に届けてくれるだろうことを確信した。バンド結成28年、 現在も沖縄から全国へ音楽を発信する彼らの素晴らしいパフォーマンスであった。
取材・文◎荒金良介
撮影◎SARU(SARUYA AYUMI)
■全国ツアー<MONGOL800 -etc.works- TOUR 2026>
8⽉28⽇(金)@東京・Zepp DiverCity セットリスト
01.hunky-dory
02.PARTY
03.青春狂騒曲 (サンボマスター)
04.NEW LIFE (Hi-STANDARD)
05.聖者の行進 ~Mosh Mosh Mosh~
06.honeymoon
07.宝物
08.小さな恋のうた
09.himeyuri ~ひめゆりの詩~
10.pray
11.琉球愛歌
12.少年時代 (井上陽水)
13.Remember (RIP SLYME)
14.TRY ME ~私を信じて~ (安室奈美恵)
15.OKINAWA CALLING
16.SOUTH WEST BEACH!!
17.川の流れのように (美空ひばり)
18.豊年音頭
encore
19.あなたに
20.繋がりSUNSET (Dragon Ash)
21.オワリはじまり (かりゆし58)
22.DON’T WORRY BE HAPPY
23.LAST PARADISE
●ツアースケジュール
5月30日(土) 沖縄・ミュージックタウン音市場
6月12日(金) 広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
6月13日(土) ⼭⼝・周南 RISING HALL ※2F席有
6月24日(水) ⼤阪・GORILLA HALL OSAKA
6月25日(木) ⼤阪・GORILLA HALL OSAKA
7月01日(水) 北海道・札幌 PENNY LANE24
7月02日(木) 北海道・札幌 PENNY LANE24
7月17日(金) 宮城・SENDAI GIGS ※2F席有
7月18日(土) 岩⼿・盛岡 CLUBCHANGE WAVE
8月07日(金) 愛媛・松⼭WstudioRED
8月08日(土) ⾹川・⾼松 festhalle
8月13日(木) 新潟 LOTS
8月16日(日) 福岡 DRUM LOGOS
8月25日(火) 愛知・DIAMOND HALL
8月28日(金) 東京・Zepp DiverCity ※2F席有

■<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!! 26>
11月7日(土) 沖縄・宜野湾マリーナ トロピカルビーチ特設会場
11月8日(日) 沖縄・宜野湾マリーナ トロピカルビーチ特設会場
〒901-2224 沖縄県宜野湾市真志喜4-2-1
open11:00|start13:00 |20:30終演予定
※雨天決行 / 荒天中止
▼出演アーティスト ※五十音順
MONGOL800|ACIDMAN|ウルフルズ|ELLEGARDEN|かりゆし58|サンボマスター|渋谷すばる|竹原ピストル|HANA|BRAHMAN|MAN WITH A MISSION|The Ravens|WANIMA|and more…
▼チケット
・1日券[前売]12,000円(税込)
・2日通し券[前売]22,000円(税込) ※SOLD OUT
・中高生券[前売]5,500円(税込)
※小学生は一般チケットをお持ちの保護者1名様につき、2名まで入場無料
※未就学児童は一般チケットをお持ちの保護者同伴で入場無料
https://eplus.jp/www800/
(問)PM AGENCY 098-898-1331







