【ライブレポート】西川貴教、<イナズマロック フェス>から新たな形で生まれ変わった<FEST. INAZUMA>開催「また<イナズマ>で会おうぜ!」

滋賀県下最大の音楽イベント<FEST. INAZUMA(読み:フェスト イナズマ)>が、2026年9月19日・20日・21日の3日間、滋賀県草津市にある烏丸半島芝生広場で開催された。
◆2DAYライブレポート
◆3DAYライブレポート
◆出演パフォーマー 写真
<イナズマ>は滋賀県出身の西川貴教が発起人となり、地域振興や琵琶湖の水質保全をテーマに掲げ、2009年にスタートした音楽フェス。18回目を迎える今年、<イナズマロック フェス>から<FEST. INAZUMA(以下<イナズマ>)>として名称を改め、新たな形で生まれ変わった。リニューアル後の「イナズマ」では、これまで2つあったフリーエリアのうち1つを有料エリアへ移し、「雷神 STAGE」「風神 STAGE」の2ステージを同サイズで隣り合う形に再構築。例年通り「龍神 STAGE」はフリーエリアとして開放された。
3日間でアーティストやパフォーマーはのべ93組が出演、観客は3日間で合計約12万9千人にのぼった。出演者は西川貴教、T.M.Revolution、abingdon boys school をはじめ、19日はGENERATIONS、MAZZEL、山内惠介、RAISE A SUILEN、PSYCHIC FEVER、トゲナシトゲアリ、ももいろクローバーZ、ONE N’ ONLY。20日はICEx、Da-iCE、Hearts2Hearts、RIIZE、WANDS、IMP.、STARGLOW、≠ME。21日はChevon、T.M.Revolution、フレデリック、MONGOL800、OWV、川崎鷹也、-真天地開闢集団-ジグザグ、Novelbrightが出演。
またステージの転換時やフリーエリアでは、話題の芸人によるネタ披露、全国各地のご当地キャラクターやパフォーマーの登場など、多彩なコンテンツが展開。フリーエリアでは、フードイベント<イナズマフードGXL2026 in草津>で話題を集めた全国各地から集まった飲食店が軒を連ねるほか、滋賀の魅力を体感できる観光ブース「おいで~な滋賀」、地元協賛企業・団体による出店ブースが並び、雄大な琵琶湖と比叡山を望む絶好のロケーションのもと、県下最大のイベントにふさわしい盛り上がりを見せた。
◆1DAY/開会宣言


初日となる9月19日は、真夏日に戻ったような快晴。開会宣言に登場した滋賀県知事・三日月大造は「ようこそ琵琶湖、滋賀県へ! 今日は西川貴教さんの誕生日」と、観客と一緒にバースデーソングを大合唱。「We Love 滋賀! We Love 琵琶湖!」と滋賀愛を叫び、会場を大いに沸かせた。
◆山内惠介



山内惠介は<イナズマ>初の演歌歌手としてトップに登場。「今日は特別な日になります!」と、西川とのTV番組での共演をきっかけに自ら出演を願い出たという念願のステージで、「この衣装、いいっしょ?」と軽いダジャレを交えつつ「恋する街角」から幕を開けた。客席からは“ケイちゃん”コールが飛び交い、一体感が一気に高まる。続く「闇にご用心」では、同郷の椎名林檎が手掛けたキャッチーでドラマチックな楽曲を、伸びやかな声で表情豊かに歌い上げた。ラストは最新曲「この世は祭り」。壮大なサウンドに情感を重ね、最後まで“演歌界の貴公子”らしい華やかさと存在感を示した。
◆ONE N’ ONLY



ONE N’ ONLYは、2024の<EBiDANソイヤ!イナズマスペシャル>出演に続き、今回はグループとして<イナズマ>初登場。“イナズマ”マーク入りの特製衣装で現れ、「Samba de Night Fever」から陽気なサンバサウンドで会場を一気に温めた。「Fiesta」では「<イナズマ>、めっちゃ最高じゃん!」と笑顔を弾けさせ、続く「OPEN」ではラテンからクールへと表情を切り替え、多彩な魅力を提示。さらに、12月発売のアルバム『MEGA GOLDEN』から新曲「Golden Sun」を先行披露し、観客を驚かせた。「イタズラSummer」で夏の熱気を再燃させると、ラストは「EVOL」。最後に「愛してるぜ、<イナズマ>!」と熱い言葉を残し、ステージを力強く締めくくった。
◆RAISE A SUILEN






RAISE A SUILENは『BanG Dream!』発、声優がキャラを演じながら実際に楽器を演奏する実力派バンドとして<イナズマ>に初出演。「行くぞ! <イナズマ>!」の豪快な煽りから「R·I·O·T」で勢いよく幕を開けた。「今日は念願の<イナズマ>、めちゃくちゃ楽しみにしてきました」と語り、「UNSTOPPABLE」では緩急あるロックにRaychell(B, Vo)の伸びやかな歌声が重なり、作品世界とリアルが融合するステージに観客が沸く。
夏の定番曲「灼熱 Bonfire!」「WHAT AN EXPLOSION」で熱気はさらに上昇し、紡木吏佐(DJ)が「今日は西川さんの誕生日だぞ!」と煽ってフロアを一段と加速。ラストは「EXPOSE ‘Burn out!!!’」。倉知玲鳳(Key)の華やかな鍵盤、夏芽(Dr)のタイトなビート、小原莉子(G)の疾走感あるギター、Raychellの力強い歌声が重なり、最後まで圧巻のエネルギーを放ち続けた。




◆トゲアリトゲナシ
トゲアリトゲナシは、TVアニメ『ガールズドントクライ』から誕生したリアル×アニメ連動の5人組バンドとして<イナズマ>初出演。オーディションで選ばれた本人が劇中キャラの声優も務める、作品とリアルが完全連動した新世代のガールズバンドだ。理名(Vo)のドラマチックな歌声が響く「雑踏、僕らの街」、疾走感ある「もう何もいらない未来」と、同作のオープニング曲を続けて披露。
「(トゲアリトゲナシは)アニメとリンクしているバンドで、アニメ作品とコラボしている西川さんには親近感がある」と語り、「30分に8曲を詰め込んできました!」と意欲を示す。「空白とカタルシス」などテクニカルなプレイで、作品世界とリアルの境目を曖昧にし、「群青ミニアチュール」では朱李(B)、夕莉(G)がエモーショナルなプレイを展開。「今日は最高のライブ。物理的にも暑い! 熱いライブになったんじゃないでしょうか」と語り、後半は「視界の隅 朽ちる音」からさらに熱量を上げ、ラスト「爆ぜて咲く」まで全力で駆け抜けた。
◆MAZZEL



MAZZELは、SKY-HI率いるBMSGの新世代ダンス&ボーカルグループとして登場し、観客の大歓声に迎えられた。「HERO SUIT」で存在感を示し、「King Kila Game」では高速ラップとハイスキルなパフォーマンスで魅了。滋賀でのライブは初めてと語り、「お水、いつもありがとうございます!」と琵琶湖を前に挨拶する場面も。KAIRYU、NAOYA、RAN、SEITO、RYUKI、TAKUTO、HAYATO、EIKI、8人のダンスが真骨頂を示す「Get Up And Dance」では美しいフォーメーションが冴え、観客とのコール&レスポンスで熱量が一気に上昇。
ポップな「So Strawberry」など多彩な楽曲で幅広い表現力を示し、タイトルコールだけで会場が沸くほどの高い注目度を見せつけた。「今日を最高の1日にしましょう!」と、「Parade」など全7曲を濃密に届け、MAZZELの魅力が存分に伝わるステージとなった。
◆PSYCHIC FEVER



PSYCHIC FEVERは、LDH JAPAN / EXILE TRIBEの新世代7人組ダンス&ボーカルグループとして<イナズマ>初出演。「最高の時間にしていきましょう!」と柔らかなR&Bナンバー「If You’re Mine」から始まり、小波津志、WEESAの繊細なツインボーカルが会場を包む。「Uh Oh」では軽快なラップが弾み、「What’s Happenin’」ではストリート感満載の楽曲に剣、JIMMY、中西椋雅、渡邉廉、半田龍臣の緻密なフォーメーションが映えた。
この日初めて彼らを観る観客の多さに「チャンスだ! 一緒に遊んでって!」と声を上げ、「Clip that!」「IGNITION」でさらに熱量を上昇。今年初の日本での夏フェス出演に「出たかったフェス、光栄で幸せ!」と喜びを語り、ラストはバイラルヒット「Just Like Dat (feat. JP THE WAVY)」。成長と世界観を凝縮した全7曲で初出演のステージを鮮やかに締めくくった。
◆GENERATIONS



GENERATIONSは、2023年以来2度目の<イナズマ>出演に。ダンスロックナンバー「Two Steps Back」で数原龍友が力強い歌声を響かせ、続く「Sing it Loud」では片寄涼太の柔らかな歌声と突き抜けるメロが観客のテンションを一気に引き上げる。TVアニメ「ワンピース」の主題歌として知られる「Hard Knock Days」では疾走感のあるロックサウンドに大歓声。白濱亜蘭、小森隼、佐野玲於、中務裕太のハイスキルなダンスも冴え、観客もジャンプで応える。
「スーパーコラボレーションをお届けします!」と西川貴教が登場し、代表曲「AGEHA」をコラボ。“AGEHA”ジャンプで会場を沸かせた。西川は、GENERATIONSのツアーでサプライズ出演した際に着用した青のセットアップジャージを身にまとい、「倉庫から出してもらったけど…ちょっぴりカビ臭いです!」と笑いを誘う。これまで2曲コラボした経験から西川は「(2曲で)ツアー、いけるな♪ あとは漫談でたっぷり3時間!」と、中務との“筋肉トーク”も交えつつ、“イナズマファミリー”とのステージを満喫。後半は「もっと一つになろう!」と、「Y.M.C.A」で後輩のPSYCHIC FEVERも加わり、多幸感あふれる空間を創出。「<イナズマ>最高!」と叫び、ラスト「NOW or NEVER」までパーティ感満載のステージで駆け抜けた。
◆ももいろクローバーZ



ももいろクローバーZは2014年から連続出演し、今回で10回目(配信含む)となる。幕開けは、疾走感のあるロックナンバー「仮想ディストピア」。百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、高城れにの4人がパワフルでキュートな歌声を響かせ、モノノフのサイリウムが揺れる中、タフなバンドサウンドが会場の熱気をさらに押し上げる。自己紹介では“<イナズマ>最多出演”の喜びと、「このフェスのために作っている演出が毎年ある。すべて本気、ガチでやってます!」と語り、期待を高めた。
「どこにも披露してない新曲やります!」と、TVアニメ『炎の闘球女 ドッジ弾子』のオープニング曲「会心の一劇」を初披露。鋭いエネルギーに会場の熱量がさらに上昇。「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」など、フルスイングのパフォーマンスで“ももクロ”らしさを全開にする。






恒例の「茶番パート」では高城れにがセクシーなサンバ衣装にチェンジし、「情熱が足りない! 琵琶湖の畔で情熱があふれだすのは…サンバ!」とサンバダンサーたちと踊り、「あの人なら…体が夏になった、過激なあの人なら…!」と、西川貴教を呼び込む。西川にカラフルな羽のコステイロを背負わせ、「HOT LIMIT」をサンバアレンジでコラボ。「(「HOT LIMIT」は)そういうことじゃないのよ!」とツッコんだり、背中の大円筋が大きすぎて羽が背負いきれないハプニングもありつつ、<イナズマ>ファミリーと“ナイスサンバ”なステージで楽しませた。
◆T.M.Revolution


初日のトリを飾ったのは T.M.Revolutionだ。緞帳が上がり「雷神STAGE」に光が差すと、鮮やかな黄色い革ジャンをまとい堂々と立つ姿に大歓声が沸く。1曲目「Save The One, Save The All」で力強い歌声を響かせると、特攻の爆発音とともに会場の熱量が一気に跳ね上がる。「resonance」では圧巻の声量でステージを席巻し、「どうすか! <イナズマ>!!」の一声に観客は拳を突き上げ応える。「crosswise」では「最高――!」と叫び、勢いはさらに加速した。



MCでは、「生まれたばかりの第一回目の初日<FEST.INAZUMA>へようこそ!」と挨拶し、17年続いた<イナズマロックフェス>から新たな歴史を刻む決意を語る。「Naked arms」では火柱を超える熱量を放つ。「SWORD SUMMIT」「FLAGS」とタフなサウンドを畳みかけ、会場は最高潮へ。続くMCでは、集まった観客や地域の人にとって、大切なことを思い返せる場にしたいという思いを語り、「誰も置いていかない」と改めて宣言。「生まれたての<FEST.INAZUMA>を選んでくれてありがとうございます!」と感謝を伝え、「Thousands Morning Refrain」を丁寧に歌い上げた。



アンコールでは、「ここ滋賀だけ夏にしようぜ!」と叫び「HIGH PRESSURE」へ。歌詞を“滋賀を制するものが恋を制する”と変え、この日一番の“夏”を呼び込む。「HOT LIMIT」では“HOT”な心を込めて観客をさらに沸かせた。最後は出演者が勢ぞろいし大団円――と思いきや、誕生日の西川を胴上げしバースデーソングで祝福。初年度初日にふさわしい祝祭感あふれる1日となった。










