【ライブレポート】Nikoん、主催イベントに全国から53バンドが出演「自分たちが積み上げてきた中身の重みを実感した」

Nikoんが8月3日(月)・4日(火)に東京/恵比寿リキッドルームで開催した<リキッドルームで47 ~ぐんゆうかっぽ~>のライブ映像を公開した。
こちらは7月8日(水)にタワーレコード限定でリリースされた4枚組のコンピレーションアルバムCD「as it is /(not)as」のリリースイベントで、コンピに参加したバンドをはじめ、全国津々浦々から計53バンドが出演。今回公開されたのは、イベントのラストを飾ったNikoんのフル尺ライブ映像だ。
本イベントでは終演直後のステージ上で、メンバーのオオスカ(G, Vo)から<Nikoん presents 新春謝罪会見2027>の開催が発表された。現在、チケットのオフィシャル先行予約もスタートしている。
こちらは毎年恒例のイベントで、2025年1月の初回公演には小林祐介とケンゴマツモト(from THE NOVEMBERS)とHedigan’sが、今年1月の第2回公演にはa flood of circleが出演した。これまでは渋谷クアトロのみで開催されてきたが、来年は初の東名阪開催。各地の対バンには、<リキッドルームで47 ~ぐんゆうかっぽ~>の「バーニングアクト(一般から出演希望を募集)」に応募したバンドを迎える予定だ。
以下、<リキッドルームで47 ~ぐんゆうかっぽ~>オフィシャルライブレポート。
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8月3日・4日の2日間に渡り、Nikoんが所属レーベル「maximum10」とマネージャーの「ARAYAJAPAN」と企画した<リキッドルームで47 ~ぐんゆうかっぽ~>を開催した。
タイトルにある「ぐんゆうかっぽ=群雄闊歩」は造語で、各地で勢力をふるい対立する “群雄割拠” ではなく、全国各地で想い想いの活動を行い、牙を研ぎ、機を窺い、たたかっているバンドたちを一堂に集め、それぞれのやり方、意地、意志、意識をその先に繋げるという意味が込められている。ここではその現場を事実ベースで速報的にレポートする。
<リキッドルームで47 ~ぐんゆうかっぽ~>は、Nikoんが2025年10月から2026年2月まで行った47都道府県ツアー<アウトストアで47>で対バンした面々をはじめ、全国津々浦々から45バンドが参加したタワーレコード限定/コンピレーションCD『as it is / (not) as』のリリースイベントとして開催された。最終的に、ゲストや出演希望募集で選ばれたバーニングアクトなどを加え、2日間で53バンドが出演するという恐ろしいボリュームに。
これだけ大勢のバンドが一堂に介しながら、前売りチケットは47都道府県にちなんだ470円。さらに2日通し券は900円。夏休みとはいえ、平日の正午からのスタート。主に学生が多い印象だったが、破格のチケット代は社会人オーディエンスが足を運ぶ心理的ハードルもぶち壊したようで、夕方以降、仕事終わりと思われる参加者も散見された。Nikoんの日常的な活動を通じて、今回の企画意図が浸透しているようにも感じられた。
サーキットイベントではなくリキッドルーム内に4ステージを設置するという回遊性の良さもあり、未知のバンドであっても音が鳴っているステージに主体的に参加するオーディエンスが多い。また、バンド同士、バンドとオーディエンスの交流も会場内外で見られたのも、コンパクトな会場の利点だったのではないだろうか。

2日ともトッパーはNikoん。リキッドルームのフロア最奥に特設した「爆裂ランブル」ステージからその日の開会が宣言された。初日は緊張感も含みながら徐々に加速していった印象だが、音が鳴らされると平日昼間にも関わらず、オーディエンスが結集。その後もリキッドルーム内のカフェ&ダイナースペースを「狂騒フィーバー」と銘打ち、自然光のもとで凄まじい轟音を放つというミスマッチを体現したり、普段 “KATA” として静謐な空間を展開する場所を「情熱グルーヴ」と題し、どこか地下のライブハウスを想起させる空間に仕立て、残響少なめのソリッドな音像で異なる印象を与えた。
ちなみに、両日4ステージでライブを行ったNikoんは、合計8回のセットリストをすべて変更。全部を体験してもそれぞれに新たな発見があったのは、Nikoんに培われたライブの地肩が内在していたからに違いない。
全国各地から集結したバンドらのステージは“全国大会”の様相を呈し、いずれのバンドも渾身のアクトを見せてくれた。持ち時間は、Nikoんを含め全バンド30分。限られた時間内でいかにバンドの核心を突きつけるのか、平等な条件が敷かれているのだ。
面白いのはNikoんの楽曲に共通するオルタナティヴロックを軸に持つバンドだけでなく、ポストロックやインディギターポップやシティポップとサイケが混在するバンドなど、そのジャンルの広さだった。
また、中には鹿児島から車で15時間かけて30分のステージに全力投球したバンド、活動の拠点である北海道から出ることは稀なためできるだけオーディエンスの生の声を聞きたいと話したバンドなど、本人たちの言葉でしか感じ得ない情熱が存在したことは特筆しておきたい。

各日大トリは、もちろんNikoん。リキッドルームのメインステージならではの演出を含め、完成度の高いステージを展開。それまでのどのステージでも、場所が持つ意味性を演奏でNikoんらしさに染める強さを見せてきたが、メインステージのライブはその日1日を過ごしてきたオーディエンスとの意志が融合され、最強の爆発力を見せたのは間違いない。
特に2日目のラストステージで2人が発したMCは、この異常なイベントを体験しなければ言い得なかった実感がこもっていた。それはこうだ。
マナミオーガキ(B, Vo)は「47都道府県で出会う楽しさばかりを感じていたけど、この2日間で自分たちが積み上げてきた中身の重みを実感した」と話した。
オオスカ(G, Vo)は「小学生の頃、ヒーローに憧れてたけど(それを諦めて)現実の世界を生きるようなった。でも今、ヒーローになれる気がしてきた。世間のヒーローじゃなくて、誰かのヒーローでいい。あなたたちは俺たちに救われたというけど、あなたたちが来たことで救われてるんです。1人ひとりが少なくとも自分という存在を救ってる、それでいい。俺もこのイベントで助けられたから、誰かを助けたい。あなたのヒーローになりたいんです。あんたらと友達になりたい。これは無理な話じゃないと思ってる。音楽で1つにならなくていい、1人ひとりで仲良くしよう」と、明らかにこれまでとは違う意志を具体的な言葉として放ったのだった。

前代未聞のイベントを完遂したNikoん。巨大なショーケースや、バズがあらかじめ予感できるイベント、消費期限の早いトレンドは世に数多ある。だが、この2日間に参加したバンドもオーディエンスも、群雄=仲間でありつつ、各々1人ひとりで戦い歩いていく根拠を得ることができたんじゃないだろうか。疲労感と共に生々しくも清々しい実感が残った。
ライター◎石角友香
ライブ写真◎稲垣ルリコ
セットリスト
01.ghost
02.step by step
03.sleepwell
04.Tokey-Dokey
05.グバマイ!!
06.(^。^)// ハイ
07.とぅ~ばっど
<Nikoん presents『新春謝罪会見2027』>
2027年1月6日(水) 14:30 Open / 15:00 Start
愛知/名古屋 CLUB QUATTRO
2027年1月7日(木) 13:30 Open / 14:00 Start
大阪/難波 yogibo META VALLEY & HOLY MOUNTAIN
2027年1月8日(金) 12:30 Open / 13:00 Start
東京/渋谷 CLUB QUATTRO & Shibuya PIT ZERO
出演:Nikoん /『リキッドルームで47』バーニングアクトに応募したバンドを予定
チケット:前売り 2,027円
先行予約受付中: https://eplus.jp/nikon/
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